三十年に一度の奇跡だという「究極の素麺」はウマいのか? 揖保乃糸と食べ比べてみた結果…
2025年は例年よりも早く夏になっている感じがする。気温は余裕で30度を超えてるしゲリラ豪雨で全国的に騒がれるようになってきたあたり、これからさらに暑さは厳しさを増すことだろう。
ここまで暑いと素麺(そうめん)がより美味しくなるが、ちょっと気になるものを見つけたので買ってみた。その名も「究極の素麺」である!
自ら「究極」と言っている素麺が売られていたのは、東京・新橋にある「香川・愛媛せとうち旬彩館」。名前そのまま、特産品を買えたり瀬戸内のおいしい食材を味わえるお店だ。
で、その「究極の素麺」は香川の株式会社共栄食糧が製造。北海道産小麦と讃岐の塩で造っていて、冬場1月・2月に寒干ししたものらしい。
お店のポップには「素麺造り30年の四代目庄八がようやくたどりついた」とも書かれていて、商品のパケには「三十年に一度の奇跡」の文字。これは食べる前からスゴそうな感じがビシバシする。
はたしてどんな味がするのか。さっそく食べてみよう……と言いたいところだが、せっかくなので比較対象を用意してみた。素麺といえばやはり……
揖保乃糸だろうってことで、この2つを同時に味わってみた。
なお、揖保乃糸は上級を使用して容量は300gのお値段398円。対する「究極の素麺」50g×5束の250gで756円だったから、何気に2倍以上の価格差があることになる。さて、まずは見た目から比べてみよう。
違いらしい違いを挙げるなら……
究極の麺がちょい太いかなくらい
でも同じ素麺というジャンルだけに……
見た目は大きく変わらなかった
ていうか一緒だが、きっとここから繊細な違いがあるのだろう。先に揖保乃糸から食べてみると、安定の味で喉越しも最高。素麺って美味しいんだよなと改めて思わせてくる感じはさすがである。
続いて「究極の素麺」を食べたら、こちらの方が太い分やや歯応え、それから食べ応えがある。塩など細かい原料でこう変わってくるのだから面白い。……ただぁ!
この2つ、喉越し、麺つゆとのコンビネーションともに素晴らしいのが正直なところ。ツルッとしていて、喉を滑り落ちるようにして胃へと入っていくから参った。とどのつまり何が言いたいのかというと……
揖保乃糸のレベルがそもそもたけぇ……!!
違いを探そうとすればするほど難しいと言おうか。ハッキリとした差が見つけられない食べ比べで、逆に困惑してしまった。
もしもっと価格差があったら……それならここで安いものを買ってこようかとも思ったけど、今からそれをやると経験値が邪魔をするのでヤメておいた。そこで、だ。
そのまま食べてどうか比べてみたら「究極の素麺」の方がコシある上に、塩の味をしっかりと感じられた。麺つゆにつけずに食べることはあまりないかもだが、こだわりによって出た特徴がそこにはあった。
とにかく、「究極の素麺」は揖保乃糸と比べて違いを出せたし美味しかった。そして麺そのものから力強さを感じたあたり、その名に偽りなしと言っていいだろう。
値段こそややするものの、それは手間暇かけた証に違いない。こだわりの素麺を食べたい人はこの夏の選択肢の1つとしてどうか。
参考リンク:香川・愛媛せとうち旬彩館
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.