「カカオフルーツ」の栄養価に注目! チョコレートとは違うカカオの魅力をお届け
秋分も過ぎて、すっかり秋めいてきましたね。食欲の秋になり、食べものがおいしい季節となりました。前回の記事では、アメリカ高級大手オーガニック・スーパーマーケットのホールフーズ・マーケットの『2024 年の食品トレンド予測トップ10』のひとつとして、そばをご紹介しました。今回は、そば以外にも食品トレンドとしてとり上げられていた「カカオフルーツ」について紹介していきます。
栄養豊富! 健康志向の食品や飲料に最適な天然甘味料「カカオフルーツ」に注目
今回は、アメリカ高級大手オーガニック・スーパーマーケットのホールフーズ・マーケットの『2024 年の食品トレンド予測トップ10』のひとつ「カカオフルーツ」のご紹介です。
カカオフルーツとは、カカオ豆を含む南国で採れる果実であり、主としてチョコレートの原料として知られています。これまでは、チョコレートを作る過程において、カカオ豆(カカオの種)を発酵する際に利用されることが多く、果汁として活用されることはほとんどありませんでした。
しかし、近年ではカカオはフルーツとして注目されています。というのも、カカオ豆の生産過程で発生する副産物を有効活用することで、食品廃棄物の削減にもつながるためです。さらに、カカオフルーツにはカカオパルプと呼ばれるカカオ豆をおおっている乳白色のジュレ状の果肉があります。この果肉をしぼると、さっぱりとした甘みとさわやかな酸みのあるジュースとして、飲用することができます。また、果実部分を乾燥・粉末状に加工したものが、「カカオフルーツパウダー」です。このカカオフルーツパウダーは、多くの栄養成分を含んでいます。
【ビタミン類】
ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシンなど、抗酸化作用があり、免疫力の向上にも寄与します。
【食物繊維】
消化を助け、腸内環境を整えます。また、血糖値の安定やコレステロールの低下にも効果があります。
【ミネラル】
カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛などが含まれ、骨や歯の健康維持、神経や筋肉の正常な機能や免疫機能の向上など、体の機能をサポートします。
【低糖質】
砂糖にかわる自然由来の代替甘味料として注目されています。血糖値の急上昇を防ぎます。
【ポリフェノール】
強い抗酸化作用があり、活性酸素などの有害物質を無害に変える働きがあります。さらに、老化予防にも効果があります。
しかも、最近ではカカオフルーツを使った商品がいくつか販売されています。
例えば、大手が外資系チョコレートメーカーのGODIVAでは、ジュース、スパークリングやジュレが販売されています。さらに、明治製菓では「カカオフラバノール」という、カカオ豆に含まれるカカオポリフェノールのエキスを抽出し、ドリンクやゼリーが商品化されています。
このようにカカオフルーツは栄養豊富なうえに、健康志向の食品や飲料に最適な天然甘味料としても注目されています。その多様な用途と環境保護への配慮や社会貢献にもつながることから、今後ますます需要が高まることが予想されている食材のひとつです。
まだ見かけたことがない、知らなかった、など一般商品としては、認知が低く手に入りにくいかもしれませんが、取り扱いのあるショップやECサイトなどで見かけたら試してみてください。
参考資料:
GODIVA公式サイト
https://www.godiva.co.jp/cacaofruits_series/
株式会社明治公式サイト https://www.meiji.co.jp/sustainability/newaction/cacao/flavanol/index.html