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水泳の教え方、実は簡単!水が怖い子どもにママパパができること

こそだてまっぷ

水が苦手な子どもでも安心して取り組める「水の慣れ方」や「泳ぎ方」

水に顔をつけるのを嫌がったり、プールに入るのを怖がったりする子どもを見て、「どうやって教えたらいいんだろう」と困った経験はありませんか。スイミングスクールに通うのが難しい場合、自宅の浴槽や市民プールなどで、親が水泳の基本を教えることもできます。

ここからは、水が苦手な子どもでも安心して取り組める「水の慣れ方」や「泳ぎ方」を、ママやパパが自分のペースで子どもに教えられるようにまとめています。ぜひ参考にしてみてください。

水泳を学ぶ子どもにとってのメリット

子どもにとって水泳は、遊びの延長のような感覚で楽しめる運動です。ママパパがそばにいて教えてあげることで、安心感を持ちながら水に慣れ、自然と体を動かせるようになります。水泳には、体の発達や健康面でも良い効果がたくさんあります。

ここでは、子どもが水泳を通じて得られる3つのメリットをご紹介します。

1.全身運動でバランスよく筋力がつく

水泳は、子どもが全身をしっかり使う運動です。バタ足では太ももやおしり、手を動かす動作では肩や背中の筋肉が自然に動きます。お風呂で足をバタバタさせたり、プールで手を回すだけでも、体全体がバランスよく鍛えられていきます。

特にまだ運動が得意でない子や、外で走り回るのが苦手な子にとって、水の中は動きやすく、負担も少ない環境です。関節にもやさしく、ケガの心配が少ないのも安心材料です。成長期の子どもの体づくりにぴったりの運動と言えるでしょう。

2.肺活量・心肺機能の向上に役立つ

水の中では、思ったよりもたくさんのエネルギーを使います。水泳中は呼吸のタイミングを調整しながら動くため、自然と深く息を吸い、しっかり吐く練習になります。これが肺を大きく使うことにつながり、呼吸が強くなるのです。

とくに、小さいころから水泳を習慣にすると、息切れしにくくなったり、持久力がついたりする子もいます。風邪をひきにくくなったという声もよく聞かれます。走るのが苦手な子でも、呼吸を整える練習として水泳はとても効果的です。

3.幼少期から安全に始められるスポーツ

水泳は、3〜4歳ごろから始められるスポーツです。水に慣れる練習からスタートできるので、走ったり跳んだりする運動よりも体にやさしく、成長段階に合わせて無理なく進められます。

また、水中では転んだりぶつかったりするリスクが少なく、ママパパがそばについていれば、安全に見守りながら教えることができるでしょう。スイミングスクールに通わなくても、自宅のお風呂や市民プールで、遊び感覚で水に親しむだけでも十分な運動になります。

小さなころから水に慣れておくと、学校の水泳授業や旅行先のプール・海でも、怖がらずに楽しめるようになりますよ。

ママパパが水泳を教えることのメリット

子どもが水に慣れるためには、安心できる存在としてそばにいることが何より大切です。ママやパパが教えることで、子どもはリラックスしやすく、楽しみながら水と触れ合うことができるでしょう。

ここでは、ママパパが水泳を教えることで得られる4つのメリットを紹介します。

費用を抑えて自宅や公共施設で実践できる

スイミングスクールに通うと、月謝や入会金、水着やキャップなどの用意が必要になり、思った以上に出費がかさむこともあります。特に兄弟がいる家庭では、その負担も倍になります。

一方、ママパパが教える場合は、そうした費用をぐっと抑えられます。市民プールなら数百円で利用できることが多く、家庭用のビート板や浮き具も手頃な価格でそろいます。時間に合わせて好きなタイミングで通えるので、スクールの時間に縛られないのも助かるでしょう。

経済的な負担を抑えながら、水泳を気軽に取り入れられるのは、家庭レッスンの大きな魅力です。

ママパパとのスキンシップが増える

水の中では、手をつないだり、体を支えたりする場面が自然と増えます。子どもが怖がらずに水に入れるようにそっと背中を押したり、できたことを笑顔で褒めてあげたりするだけでも、子どもは安心して挑戦できるようになるでしょう。

こうした触れ合いの時間は、親子の信頼関係を深めるチャンスでもあります。普段の生活ではなかなかできない、ゆっくりとしたスキンシップの時間が持てるのも、水泳を通じたおうちレッスンならではのよさです。

子どもにとって「ママ・パパといっしょに過ごす時間」が楽しい記憶として残ることで、水への苦手意識も自然と減っていくはずです。

ママパパも運動ができる

ママパパにとっても軽い運動になります。プールの中で歩いたり、子どもを支えたりする動きは、思っている以上に体を使います。特に水の中では、水の抵抗によって自然と筋肉が働くので、日ごろ運動不足を感じているママやパパにとってもよいリフレッシュになるでしょう。

健康づくりと親子の時間、どちらも手に入るのがうれしいですよね。

子どもの水への興味や反応を間近で確認できる

ママパパがそばにいると、子どもが水にどんな反応をしているかをよく観察できます。顔に水がかかるのを嫌がっているのか、楽しそうに水をはねているのか、その日の様子を見ながら声かけや練習の内容を調整できるのもいいですよね。

機嫌や集中力は日によって変わるものです。無理に続けず、「今日はここまでにしよう」と柔軟にやめられるので安心して取り組みができるはずです。できたことをすぐに褒めてあげることで、子どもは「次はもっと顔をつけてみようかな」「少しだけバタ足をしてみよう」といった意欲を持ちやすくなります。

水泳の基本練習のコツ【導入〜呼吸】

水が苦手な子どもにとって、水泳の練習はゆっくり段階を踏んでいくことがとても大切です。いきなり泳ぎを教えるのではなく、「水に慣れる」「浮く」「バタ足をしてみる」といった小さなステップを積み重ねることで、自信をつけていくことができます。

ここでは、ママやパパが子どもに教えるときに役立つ、5つの基本的な練習の順番とコツを紹介します。おうちや市民プールなど、身近な環境でも実践しやすい内容ですので、ぜひ試してみてください。

水慣れ|水中ゲームや顔つけで恐怖心をやわらげる

最初の関門は「水に顔をつけること」です。いきなり泳がせようとすると不安が大きくなってしまうので、まずは水に触れることを楽しいと感じてもらうのが大切です。

たとえば、手で水をパシャパシャ叩いたり、水鉄砲やジョウロで遊んだりするだけでも、水への警戒心がやわらいでいきます。慣れてきたら、顔に少しずつ水をかけたり、おでこ→ほっぺ→あご→口元→鼻→目の順に水をつけていくと、自然に顔全体が濡れることに慣れていきます。

お風呂でも同じような遊びはできます。「目をつぶって10秒間お水を触ってみよう」「バケツに顔をちょっとだけ近づけてみよう」といった小さな目標をつくることで、子どもが「できた!」と感じられる体験が増えます。

浮く|浮力を体感する練習とフォーム確認

水に慣れてきたら、次は「浮く感覚」にチャレンジしてみましょう。浮くという動きは、子どもにとってとても不思議で、最初はうまくいかないこともあります。でも、力を抜くコツさえつかめば、自然と体が水に支えられることを実感できます。

まずは、ママパパがそっと背中やお尻を支えてあげながら、子どもが仰向けになる姿勢を練習します。このとき、手足に力が入っていると沈みやすくなるので、「力を抜いてね」「体をふにゃっとしてみよう」と声をかけてみてください。

慣れてきたら、支える手を少しずつ減らして、最後には子ども一人で5秒ほど浮いていられることを目標にしましょう。浮く感覚を身につけると、その後のバタ足や泳ぎの練習もぐんとスムーズになります。

キック|壁・ビート板を使ったバタ足練習

浮くことに慣れたら、次はバタ足の練習です。足を水中で動かすことで前に進む感覚をつかむことができ、水泳らしい動きに少しずつ近づいていきます。

まずは、プールの壁につかまって足をまっすぐ伸ばし、足の付け根からリズムよく上下に動かす練習から始めましょう。ひざを大きく曲げてしまうと水を押し返せないので、「足をピーンと伸ばして、小さくパタパタだよ」と声をかけるのがポイントです。

次は、ビート板を使って同じようにバタ足をしてみます。腕を伸ばしてビート板を持ち、顔を水に少しつけながら、足だけで進む練習です。短い距離から始めて、子どもの様子を見ながら少しずつ時間を延ばしていくと、自信につながりますよ。

手の動作|クロールの動きの基礎を学ぶ

バタ足に慣れてきたら、次は腕の動きに取り組みます。泳ぐときに使う手の動きは、クロールの基本となる「水のかき方」です。まずは水の外で、腕を大きく回す真似をしてみることから始めましょう。

片手ずつ前から後ろへ回す動きをゆっくり教え、「水の中で前に手を入れて、おへその横までかこうね」と具体的に伝えるとイメージしやすくなります。お風呂でお湯をかきながら練習してみるのもおすすめです。

実際にプールで練習するときは、最初はビート板を持ちながら片手だけを動かす練習や、立ったまま水をかく動きだけを行う練習から始めましょう。手の動きがバタ足と連動してくると、泳ぐ感覚がつかみやすくなります。

息継ぎ|壁やビート板で呼吸のタイミングを練習

泳ぐうえで意外と難しいのが息継ぎです。息を吸うタイミングや顔を上げる角度がうまくいかないと、水が口に入ってしまい、子どもが怖がる原因になります。

最初は、プールの壁につかまりながら「顔をつけて→ブクブク吐いて→顔を上げて吸う」の流れを繰り返し練習します。「顔を水につけて10秒数えて、次に上を向いて吸ってみよう」といった短いリズムを決めて行うと、子どももわかりやすくなります。

ビート板を持ってバタ足をしながら、顔を横に向けて息を吸う練習もおすすめです。はじめは動きを止めてから息継ぎをしても大丈夫。慣れてくると、泳ぎの流れの中で自然に呼吸ができるようになります。

ママパパが教えるときの注意点

ママパパが教える水泳は、子どもとの距離が近いぶん、ちょっとした声かけや接し方が上達に大きく影響します。楽しく取り組んでもらいたいという気持ちがある一方で、焦ってしまったり、つい手を出しすぎてしまったりすることもあるかもしれません。

子どもが水に安心して向き合えるようにするには、「見守る姿勢」や「環境づくり」もとても大切です。ここでは、ママパパが気をつけておきたい3つのポイントを紹介します。

水に対する恐怖心をなくす工夫

水が怖いと感じている子どもにとって、最初の一歩はとても大きなものです。だからこそ、「できることから少しずつ」が基本です。無理に顔をつけさせたり、急に水の中に入れたりすると、かえって水が嫌いになってしまうこともあります。

まずは、水に手を入れてみる、水面をなでる、バケツで水をすくって遊ぶなど、日常の中で水にふれる機会を増やしましょう。お風呂で「今日はほっぺにお湯をかけてみよう」といった小さな遊びを取り入れるのも効果的です。

「できたね」「すごいね」と声をかけることで、自信につながります。子どものペースを尊重しながら、水と仲良くなっていけるようにサポートしてあげてください。

必要以上に手を出さない見守り姿勢

子どもが水に入るとき、つい手を引っ張ったり、すぐに支えてあげたくなることがあります。でも、水に慣れていくには、自分の力で動こうとする体験がとても大切です。

最初は不安そうでも、ママパパがそばにいて見守っているだけで、子どもは少しずつチャレンジする気持ちが育っていきます。たとえば、バタ足や浮く練習のときも、「ちょっとだけやってみようか?」と声をかけて、必要なときだけ軽く支えるようにしましょう。

できたことを認めてもらえると、自信がつきます。ママパパが過剰に手を出さないことで、子どもは「自分でできた」という達成感を得ることができるはずです。

安全面・栄養面でのサポートも忘れずに

水泳は思った以上に体力を使う運動です。特に暑い季節や長時間の練習のときには、脱水や疲労に気をつける必要があります。水分はこまめに補給し、練習前後にはバナナやおにぎりなど、軽くエネルギーを補えるものがあると安心です。

また、安全面の配慮も欠かせません。子どもから目を離さず、常に近くで見守ることが大前提です。滑りやすい場所では足元に注意を促し、プールでは深さや水温にも気を配りましょう。

「楽しみながら、安全に」。それが家庭で水泳を教えるときに、もっとも大切な心がけです。

子どものペースに合わせて楽しく続けよう

水泳は、子どもが少しずつ「できた」を積み重ねていける運動です。最初は顔に水がかかるのを嫌がっていた子も、バタ足や息継ぎに挑戦するうちに、水の中が楽しい場所に変わっていきます。

ママやパパがそばで見守り、声をかけながら練習する時間は、大切な思い出になります。上手に泳げるようになることよりも、「水が好き」と思える気持ちを育てることが、なにより大切です。

焦らず、怒らず、笑顔で子どものペースに寄り添って、親子で楽しい水泳の時間をつくっていきましょう。

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