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家の設計図を作成しよう|簡単な書き方やアプリ・ソフト10選もご紹介

リブタイムズ

家の設計図を作成しよう|簡単な書き方やアプリ・ソフト10選もご紹介

理想の家づくりに欠かせない設計図を自分で作成してみたいとお考えではありませんか?

この記事では、住宅会社との相談用に家の設計図を作成してみたいという人のために、家の設計図に関する基本的な知識や見方、簡単な書き方について解説します。設計図の作成に役立つ初心者向けのおすすめアプリやソフトもご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

主な家の設計図と特徴・見方

家を建てる際に使う設計図には複数の種類があり、それぞれ専門的な用語や記号で建設に必要な情報が記載されています。

ここでは、初心者が家の設計図を書くにあたって、自分で書きやすいもののほか、見方やポイントを意識しておくとよいものをご紹介します。

配置図


配置図とは、敷地に対して建物がどう配置されているかを真上から示した図のことです。

配置図には、以下のような情報が記載されています。

・建物や門の位置・方角・建物のアウトライン・道路や隣地境界までの距離・車庫や物置などの位置と形・排水ルート

意匠図

意匠図とは、建物の形状や間取りなど、外観やデザインに関する図面のことです。これから建てる家のこだわりを住宅会社に提案したい場合、簡易な意匠図であればはじめてでも書きやすいでしょう。

ここでは、代表的な意匠図を3つご紹介します。

・平面図・立面図・断面図
平面図

意匠図のうち、建物の各階の内部を上から見た図を平面図といいます。多くの人にとって、数ある設計図の中で最も見慣れている間取り図と同じ意味です。

間取り図からは以下のような情報が読みとれます。

・部屋の位置や向き・部屋の数・部屋の形状や広さ・扉や窓の位置や大きさ・収納の位置や大きさ・動線

間取り図の見方についてはこちらの記事もご覧ください。
>>家の間取り図の見方を解説|家族の理想を叶えた図例 3選もご紹介

はじめてでも方眼紙を使うと書きやすく、作成に役立つアプリやソフトも多く展開されています。希望を洗い出して平面図に落とし込んだり見直したりすることで、住みたい家を細部まで具体化したり、新居での生活をシミュレーションしたりすることも可能です。

立面図

意匠図のうち、立面図とは建物の外観を東西南北の4面から見た図のことです。立面図によって、建物の外観デザインや高さ、完成形をイメージしやすくなります。

北側斜線や道路斜線などの確認も立面図で行われますが、意匠図として簡易的に作成する場合は省いてもよいでしょう。

断面図

断面図とは、建物を垂直に切りとり、各部屋の床の高さ、各階の高さ、軒の高さなど、建物の高さを表した図のことです。より詳細で専門的な断面図の一種として「矩計図(かなばかりず)」があります。

どこを切るかによって書き方はかわりますが、上下階の部屋の関係を見直すのにも有効なため、数か所分書いてみるのもおすすめです。

構造図

構造図は、建物の構造に必要な要素である柱や梁、基礎などの配置を示した図のことです。
上から見た伏図、横から見た軸組図などがあります。

専門的な構造計算をもとに作成されるため、構造図は住宅会社や建設会社に作成を依頼するのが一般的です。

設備図

設備図とは、家の設備や配線の位置を示す図のことです。電気工事など専門的な内容のため、基本的に施工会社が作成します。ただし、各設備やコンセントの位置などは暮らしやすさや使い勝手にかかわるため、希望は伝えて反映してもらうとよいでしょう。

家の設計図に必要な要素

家の設計図を作成するに先だって、考えておくべき要素は4つあります。

・将来を見据えた家族構成やライフスタイル・家の種類・必要な間取り・生活動線

それぞれについてくわしく見てみましょう。

将来を見据えた家族構成やライフスタイル

家の広さや間取りには、家族構成やライフスタイルが影響します。現在の家族構成だけでなく、子どもの成長や独立後のこと、親との同居や介護の可能性なども踏まえておきましょう。

なお、豊かな生活を営むために必要な居住面積の目安は、世帯人数との関係で以下のように定められています。

誘導居住面積水準(豊かな生活を営むための居住面積水準) ※( )内は都市型

・単身者 55平方メートル(40平方メートル)・2人以上の世帯 25平方メートル×世帯人数+25平方メートル(20平方メートル×世帯人数+15平方メートル)

出典:住生活基本計画における「水準」について|国土交通省

家の種類

主な家の種類は、以下の4つです

・平屋・2階建て・3階建て・二世帯住宅/店舗兼住宅

土地に建てられる建物の広さは、用途地域によって上限が変わります。そのため、家の種類を決めるにあたっては、好みだけでなく土地の広さや建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)、容積率(敷地面積に対する延べ床面積の割合)を踏まえて検討が必要です。

必要な間取り

設計図のパーツとなる間取りを洗い出します。一般的な間取りを参考にしながら、自分にとって必要な間取りかどうかを見極め、精選しましょう。また、「トイレは各階に欲しい」
「クローゼットはファミリータイプにしたい」といった間取りの要望も明確にしておきます。

なお、それぞれの間取りに必要な畳数の目安は以下の通りです。家族人数やライフスタイルに合わせて調整して間取り図に書き込んでください。

・玄関:2〜4.5畳・キッチン:5〜6畳・洗面所:2〜3畳・浴室:2畳・トイレ:1畳

生活動線

理想の暮らしの設計図を作成するには、間取りとともに生活動線が重要なポイントです。

家の設計図を作成するにあたり、押さえておきたい生活動線には以下のようなものがあります。

・家事動線   炊事・洗濯・掃除など・通勤・通学動線   朝起きて身支度をして玄関に向かう動線・衛生動線   洗面所・トイレ・浴室などの衛生面に関わる場所までの動線・来客動線   来客を客間に案内する動線

朝の身支度の際に渋滞が起こりにくく、家が開放的に見える「回遊動線」を意識してみるのもおすすめです。

【平面図編】家の設計図の書き方とコツ

家族のライフプランにとって必要な間取りがイメージできたら、平面図を作成してみましょう。手書きで作成する場合は方眼紙、オンラインツールを活用して作成する場合は間取り作成アプリやソフトを使用するとよいでしょう。

方眼紙は1マスが910×910ミリメートルのものを使うと2マスで1畳、4マスで1坪というように日本の間取りに換算しやすいためおすすめです。

平面図の書き方は以下の通りです。

1.壁を書く
 なるべく正確な縮尺で壁を書きます。

2.ドアや窓の位置を書き込む
 開閉ドアや引き戸など、ドアや窓の種類も書き分けます。

3.間取りを作成する
 方眼紙やソフトウェア上で部屋や設備を配置して間取り図を作成します。日当たりや生活動線、家族の希望を考慮して作成しましょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、作成するうちに理想の間取りが明確になっていきます。

気に入った間取りができたら保存し、見比べてみましょう。住宅会社や建築会社のサイトで提供されている間取りの実例を参考にして、作成した間取り図をブラッシュアップしてみるのもおすすめです。

【無料版も】家の設計図作成に役立つアプリ&ソフト10選

家の設計図のうち、主に平面図(間取り図)の作成をサポートしてくれるおすすめのアプリ4選とソフト6選をご紹介します。

どれが使いやすいかは人によって異なるため、それぞれの特徴とともに、以下のポイントを踏まえて選んでみてください。

・無料か有料か・作成はスマートフォンかパソコンか・使用するOSに対応しているか・自分にとって使いやすい操作性か・完成形をイメージしやすい3D(3次元)表示が必要か

はじめての場合は操作性がシンプルで使いやすい無料アプリやソフトを試してみるとよいでしょう。

家の設計図作成に役立つアプリ4選

まずは、スマートフォンやタブレットで平面図を作成できる無料や有料のアプリ4選をご紹介します。

再現間取りメーカー

再現間取りメーカーは簡単に間取り図を作成できる、2Dの平面図作成アプリです。機能はシンプルながら、家具や部屋のパーツは400種類以上も準備されており、イメージに近い間取り図を作成できます。

作成した間取り図はSNS上でシェアすることも可能です。

iPhone:再現間取りメーカーをApp Storeで
android:再現間取りメーカーをGoogle Playで


間取りTouch+

間取りTouch+は、タッチ操作でリストから部屋や家具パーツを選択して配置するだけで、簡単に間取りを作成できるiPhone専用のアプリです。

操作は簡単ですが、不動産会社の業務用間取り図作成機能も搭載されているため、完成度の高い2D間取りを作成できます。

iPhone:間取りTouch+をApp Storeで


プランナー5d

プランナー5dは、シンプルで直感的な操作で2D・3Dのマイホームを設計・デザインできるアプリです。2Dと3Dは、ワンタップで簡単に切り替え可能。フロアや部屋のプランニングから家具やファブリックのディテールまで、マイホームのイメージをリアルに形にできます。

本格的に取り組みたい人には、複雑な間取りにも対応可能な有料版がおすすめです。

iPhone:プランナー5dをApp Storeで
android:プランナー5dをGoogle Playで


Roomle 3D & AR

世界中で2百万人以上のユーザーが使用する、家具配置・間取り作成アプリです。簡単な指の操作で、縮図の描画、ルームプラン作成、家具の配置決めや購入を行えます。2Dで作成した間取りを臨場感のある3Dで確認できます。海外アプリのため、パーツのサイズは大きめです。

アプリ内課金あり
iPhone:Roomle 3D & ARをApp Storeで

【無料版も】家の設計図作成に役立つソフト6選

続いて、パソコンで平面図を作成できるおすすめソフト6選を集めました。無料で使えるかわいらしい手書きイラスト風から本格的な有料版まで、幅広くご紹介します。


3Dマイホームデザイナー

3Dマイホームデザイナーは、間取り図&3Dで住宅をデザインできる高機能なパソコン用ソフトです。
内外装や家具・設備の配置検討のほか、収納量や日当たり、電化製品の消費電力量など、実際に生活した際に気になるポイントがあらかじめ確認できます。

こだわりのマイホームを設計してみたい本格派におすすめです。

価格:有料
提供形態:ダウンロード版、パッケージ版
3Dマイホームデザイナー14


一軒楽着

一軒楽着は、低価格でも高価格ソフトに負けない機能とわかりやすい操作性が魅力の間取り作成ソフトです。間取り図のほかに、ちらしやパンフレットも簡単につくれます。間取り作成の入門用として、はじめて間取り作成ソフトを使う人におすすめです。

価格:有料
提供形態:ダウンロード版、パッケージ版
一軒楽着


3Dルームプランナー

3Dプランナーは、正確な寸法で2D・3Dのフロアプランを作成し、家具の配置をシミュレーションできるアプリ&ソフトです。スマートフォンのカメラで部屋を撮影してビジュアルでリアルなフロアプランをつくれます。色や素材で家具やスペースをカスタマイズすることも可能です。

価格:無料 ※課金あり
提供形態:ダウンロード版、アプリ版も対応
Room Planner 3D


マイホームクラウド

マイホームクラウドは、ブラウザ上で間取り図を作成できる住宅CADです。ダウンロードやインストールは不要で、無料で5プランまで利用できます。作成した図面を3D化して完成イメージを確かめたり、VRで内観したりすることも可能です。

価格:無料
※業務で利用する人向けの有料コース有り
提供形態:Webブラウザ上で作成可
マイホームクラウド


間取りPlanner Plus

間取りPlanner Plusは、誰でも簡単にマウス操作で住宅の平面間取り図が作成できるソフトです。プロ用ソフトの簡易版であるため、ダウンロード版やCD-ROM版は機能も充実しています。

価格・提供形態:フリー版のほかダウンロード版・CD-ROM版あり
間取りPlanner Plus


マドリックス

マドリックスは従来のCADにはない、やわらかい手書きイラスト風の2D間取りを作成できるソフトです。Wordデータなので操作しやすく汎用性があり、簡単なやり取りも可能です。

価格:無料
提供形態:
マドリックス

まとめ:家の設計図のポイントや書き方を押さえて、イメージを形にしてみよう

家の設計図は一般的には建築会社に作成してもらうものですが、施主がイメージを伝えたり相談に活用したりするために書くこともできます。専門知識がないと書けないものもありますが、それに近いものであれば初心者でも作成可能です。

この記事では、家の設計図の種類やポイント、主に平面図(間取り図)の書き方とコツについて解説しました。

昨今ではご紹介したような設計図の作成をサポートしてくれる無料アプリや本格的なソフトも入手可能です。理想の家のイメージが明確になり相談がしやすくなるため、記事を参考に、ぜひ作成してみてください。

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