ジュビロ磐田、ハッチンソン監督とGK阿部航斗の山形戦後のコメント「引き分けが妥当」「最近の中で一番対策されていた」
ジュビロ磐田は4月5日、敵地でモンテディオ山形と対戦。0−0のスコアレスドローに終わり、連勝は3でストップしました。試合後、ジョン・ハッチンソン監督と、終盤のピンチでビッグセーブを連発したGK阿部航斗選手に話を聞きました。
ハッチンソン監督「チャレンジが足りない」
ー試合の総括を。
引き分けが妥当かなと思います。両チームともお互いの良さを消し合った試合になりました。山形は本当に良い選手がそろっているチームで、非常に難しい試合になりました。
我々は今週、相手コートでいかにゲームをコントロールするかというところに取り組んできましたが、選手があまりチャレンジしきれなかったのが残念でした。クラブとしてのパフォーマンスに達していなかった。ボールは落ち着いて回してはいたものの、相手に脅威を与えられなかった。攻撃に関しては平均的なパフォーマンスだったかなと思います。
我々が目指すところに達するには時間が掛かるということ。良い時もあれば、悪い時もあると思っています。クラブとして何を信じるか、そして何をしていくかというところに対してチャレンジし続ける必要があると思います。
2、3週間前の、プレスも掛けられずスペースも大きく空け、ひどい守備だった頃から比べれば修正はできていると思いますが、攻撃はまだまだ改善が必要かなと思います。
選手はチャレンジをしてほしいと思っています。常に「相手は自分だ」というふうに自分に矢印を向けながら、どうチャレンジを課すかというところを今後考えてほしい。ボールを持ってどうするか、特にフロントサードのところでボールを持ってどうするか。バックサードのところは良かったんですけれど、その後は少しチャレンジ性がなかったのではと思っています。
ーなかなかシュートに持ち込むことができずに苦労した。どこをこれから改善していくか。
勝ちにいく意思、それをもっと見たい。ここ何試合かそれができていた。私もそうですしクラブとしてもそうですけど、引き分けでいいわけじゃない。
ただ山形は非常に強敵ではあるので、引き分けも悪い結果ではないと思っています。選手も何も悪いわけじゃない。非常にハードワークをしてましたし、よく走ってます。なので、そこはすごくいい。
ただフロントサードの、毎日トレーニングをやっていることが見せられたかどうか。そこをチャレンジしてほしかった。
裏への抜け出しであったり、そこに対するパスであったり、リスクを冒すプレーだったり。1対1のドリブルで沸かせられるか、ボックスに入っていけるか。そういったところは改善しなければいけないかなと思っています。毎試合トレーニングで積み上げたものを試合で発揮できるかというところです。
山形遠征は来るだけでもタフではあるんですけど、クラブとしての振り返りも必要かなと思っています。選手に言い訳を与えるような、クラブとして良くなかった点もある。そこはクラブの中で振り返って、選手がベストパフォーマンスを発揮できるような環境を作らないといけない。
ー最後に投入した川合選手について。
18歳の若い選手。ルヴァン杯のFC大阪戦も安定したパフォーマンスでした。今日も裏へのパスや裏へのランニングもあり、非常に良いプレーができたかなと思います。おそらくリーグ戦は初出場になったと思うんですけど、その中で非常に難しい試合の中でよくやれたなと思っています。フロントサードのところも非常に素晴らしいパフォーマンスができたと思います。
まだ若いですし、非常に大きなポテンシャルのある選手ですけれど、そのポテンシャルを最大化していくのは彼次第。クールな落ち着いた子ではあるんですが、まだまだ成長の余地はある。いかにトレーニングの中で、試合の中で、そのポテンシャルを伸ばせるか。
GK阿部航斗「中央を閉められた」
ービッグセーブもありましたが、前半はチームとしてもったいない45分だったのでは。
ここ最近の試合では一番研究されているなと感じました。自分たちのビルドアップというか、やりたいことをやらせないような対策はされてるなと思ったので、0−0で前半を終えるのが最低限だと思っていました。
ハーフタイムに修正して、もう1回ギアを上げていこうとしたけれど、それができなかったのが残念というか、勝ちに繋げられなかった要因かなと思います。
最低限ではありますが、自分としては山形はやりづらい相手だなと感じていたので、勝ち点0じゃなくて良かったかなとは思います。
ー対策されていた部分とは。
自分たちがボールを保持している時に、ボールにプレスに来るというより、中央を結構閉められた。ジョルディ(クルークス選手)と謙(倍井選手)には割と簡単にボールを当てられたけれど、そこから中に行くのが結構難しかったと思います。
前節の千葉のように、人に来るような相手だったら、自分たちも割り切って前線のスペースを使えるので、意外とやりやすかったりはするんですが、山形はそれを嫌がっていたのかステイされた。今後の課題かなと思いました。
ー次に向けて。
まずルヴァン杯の清水戦がありますし、すぐにリーグ戦の熊本戦もあります。清水と熊本がこういう戦い方をしてくるかどうかは分からないですけど、自分たちが攻めづらかったゲームの情報は相手には絶対入ると思います。それをされた時にまた同じ繰り返しではいけないと思いますし、単純なミスも多かったという印象があるので、どんな相手に対しても減らしていかなきゃいけないと思います。