【京都蕎麦】蕎麦の歴史知る『あつもりそば』唯一無二!御所西路地の名店「竹邑庵太郎敦盛」
おおきに~豆はなどす☆今回は上京区御所西の閑静な細い路地にある蕎麦の名店。通常の蕎麦とは違う、蕎麦の歴史を感じる製法。その味わいも唯一無二。
京都では唯一無二の味わいの製法『あつもりそば』
上京区、烏丸丸太町上がった場所にある細い石畳の路地。そこを進むと、烏丸通の喧騒を忘れるような古い路地裏の町並みが広がります。
そんな場所にある蕎麦の名店『竹邑庵太郎敦盛(ちくゆうあんたろうのあつもり)』。
もう記憶にないくらい昔、蕎麦の食べ歩きをしていた頃にお邪魔したことのある懐かしいお店。たまたま大阪・堺市の蕎麦の老舗で、蒸したタイプのお蕎麦を食べたことから、こちらのことを思い出しやってきました。
日本の蕎麦食の歴史は古く、奈良時代以前にはすでに粒粥として食され、江戸時代には麺として調理され食べられるように。その当時は蕎麦を蒸して調理していましたが、後に現在のような茹でる製法に移り変わりました。現在でも『せいろ蕎麦』と呼ばれているのは、その頃の名残り。
そんな古い時代の製法でつくる蕎麦を食べられるお店も、恐らく全国的には数少ないと思いますが、その中の一つ。となると、老舗なのか?とも思ってしまいますが、そこまで古いお店でもない様子で創業40年ほど。私が来店したのは確か30年前くらいだったかと(笑)
こちらはお昼のみの営業で、メニューも限られています。
そして、自宅改装のような比較的こじんまりとしたお店なので、来店に際してはこんなルールも。確かに、子供連れで来店するようなタイプのお店ではありません。あと、店内は靴を脱いで上がる座敷席になっています。
以前来店した時は、確か二階の座敷席で食事したような記憶でしたが、今回は1階へ。テーブル席2つと、奥は円卓座敷席になっていました。
ちょうどお蕎麦を蒸すのに使用するせいろなども飾られていました。
そして、メニューはこの2種類。温かいタイプの名物「あつもりそば」と冷たいつけそば「追っかけ皿そば」どちらも薬味にたっぷりの九条ネギ、鶏卵、わさびが付いています。
今回はあつもりそば1斤半1100円を注文。
そして、食べ方も明記されています。
お酒もあります。
で、最初に蕎麦湯が登場。急須にわりとたっぷりと入っています。
続いて薬味と出汁、あと口直しの梅干しも登場。薬味の器には、九条ネギとわさび、さらにその下に生卵が入っていて、食べる時に出汁を入れ、下からよくかき混ぜてから蕎麦を絡めて食べるというもの。蒸した熱々のお蕎麦を食べるので、出汁も熱くなっていて布巾が添えられています。
そして、せいろが登場。
蓋を開けると、ついさっきまで蒸していたことがわかるくらい湯気が立ち昇り、さらにせいろが温度変化でミシミシと音を立てているのがわかります。
蕎麦は黒々とした玄蕎麦タイプで、つなぎにとろろを使っているとか。ミネラルたっぷりのお蕎麦。
熱々の出汁を加え、生卵とよく混ぜます。
1斤半ということもありますが、わりとたっぷり入ったあつもりそば。麺は切って仕上げるタイプの蕎麦ではないのか、わりと断面丸くて細めのタイプ。持ち上げるだけで湯気が立ちます(笑)
で、通常の冷たい蕎麦とは違い、コシや歯ごたえはほとんどないタイプのお蕎麦。なので、それを蕎麦の肝と思ってる人には衝撃的食感かもしれません(笑)
そして、たっぷりの九条ネギと卵を合わせて実食。
出汁は一般的な蕎麦出汁よりも甘め。黒砂糖を使用されてるそうで、甘さとコクが加わっています。さらに蕎麦が熱々なのもあって、まるですき焼きを食べているような蕎麦とは思えないリッチな味わいを感じます(笑)しかも、この熱々タイプの蕎麦にはこの出汁や薬味たちがベストマッチ。こういう食べ方もアリだな、と思える美味しさ。特に冬場ならこっちのほうがいいくらいかも、と。
梅干し、出汁に入れてもいいですよ~とのことでしたが、これ激ウマ(笑)上等の梅干しです。出汁感のある、梅干し専門店で売ってるようなやつ。出汁に入れるのを忘れ、そのままで味わって完食(爆)ふっくら柔らかく甘いもある、恐らく南高梅。
最後〆に蕎麦湯。
蕎麦も古い歴史がある日本食。その食べ方も時代によって変遷してきた様を垣間見る、そんなあつもりそば。蕎麦好きの方なら、押さえておきたい蕎麦ですよ。お試しあれ!ヨ~イヤサ~♪
詳細情報
店名:竹邑庵太郎敦盛
場所:京都市上京区椹木町通烏丸西入養安町242-12
電話:075-256-2665
営業時間:11:00~14:30
定休日:日曜・祝日