近世禅林の息吹感じる 歴博で「寶林寺東輝庵展」
横浜市歴史博物館=都筑区中川中央=で9月13日、特別展「寳林寺東輝庵展横浜の禅―近世禅林のルーツ」の開催を前に、関係者向けの内覧会が開催された。
15世紀に開創された寳林寺=南区永田=は、18世紀中頃に「鎌倉禅」の祖と言われる月船禅慧(げっせんぜんね)が「東輝庵」を開いた。月船のもとには、鎌倉・円覚寺中興の祖といわれる誠拙周樗(せいせつしゅうちょ)や日本最初の禅寺を開いた仙厓義梵(せんがいぎぼん)など、近世の名だたる禅僧が集まり、東輝庵を中心に、地域との交流が生まれたとされる。
同寺には名僧たちにまつわる遺品が数多く伝わっており、今回の特別展では、同寺所蔵の品を中心に81件の墨蹟や禅画が展示される。
内覧会の冒頭、同寺の中西成道住職は「禅の源流や名僧が集団生活する場所が横浜・永田にあった歴史をぜひ見てほしい」と挨拶した。
特別展は11月10日(日)まで。開館は午前9時から午後5時。会期中に一部展示替えあり(前期10月14日(月)まで、後期10月16日(水)から)。期間中、講演会やワークショップなどの関連イベントも開催。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌火曜が休館)。観覧料は特別展は一般1000円、高校・大学生700円、小中学生と市内在住の65歳以上は500円。常設展と共通の場合一般、1200円、高校・大学生800円、小中学生と市内在住の65歳以上は550円。問合せは同館【電話】045・912・7777。