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FM802開局35周年のアニバーサリーに完全密着ーー合言葉は「Be FUNKY!!」、ラジオが築き上げたアーティストやリスナーとの絆

SPICE

FUNKY BIRTHDAY to FM802!

1989年6月1日に開局。一日の始まりを告げるモーニングコールに、お昼休みの憩いのひとときに、ナイトルーティンのお供に……etc。さまざまなシーンに寄り添うFMラジオ局として、近畿エリアの人々を中心に愛され続けるFM802。今年で開局35周年を迎えた同局のお祭り当日=6月1日(土)、大阪・南森町のFM802本社へ潜入! 各プログラムを軸に、人気DJの飛び入り参加や、ゆかりのアーティストがコメントを寄せる、祝祭感満載の現場にSPICEが完全密着。さらには、舞台を大阪城公園に移し、イベント『FM802 35th ANNIVERSARY Be FUNKY!! TERRACE』の様子もレポート。ラジオを真ん中に、たくさんの笑顔が伝播した一日をご覧あれ。

●大阪・南森町に構えるラジオステーション・FM802

撮影=渡邉一生

FM802が拠点とするのは、大阪・南森町。駅前ビルの8Fで、24時間明かりがともり続けるスタジオ、そして「FUNKY BAR」と呼ばれるフリースペースでは、出番前のDJがコンディションを整えたり、アーティストが番組スタッフと談笑したり……。時には公開収録などのイベントも行うため、その景色をご存知のリスナーも多いことだろう。開局記念日のこの日は、たくさんの祝花があふれ、忙しなく働くスタッフたちからもうきうきしたムードが感じられる。

●開局記念日のスタートには、PEOPLE 1のItoのコメントも

開局35周年のトップバッターを務めた田中麻希

まず、記念すべき開局35周年のスタートを切ったのは、DJ田中麻希が担当する『WEEKEND PLUS』(毎週土・日曜5:00〜7:00)だ。なお、6月1日(土)よりFM802のジングル(番組とCMの合間などに流れるサウンド)が一新。創立20周年を迎えるクリエイティブカンパニー・agehaspringsがプロデュースし、作曲は永澤和真(agehasprings)と作曲AI「FIMMIGRM」が共作、AIシンガーの白神芽音が歌唱した、次世代のテクノロジーを凝縮したジングルに仕上がった。

そんなスペシャルづくしの開幕に、『MUSIC FREAKS』(毎週日曜22:00〜24:00)の隔週DJを担当している、PEOPLE 1のIto(Vo.Gt)からコメントが到着! 「35周年おめでとうございます! 初めて一人でラジオのお仕事をさせていただいたのがFM802『MUSIC FREAKS』で。引き続き僕の声でPEOPLE 1を知ってもらいたいですね」と意気込む。

朝からゲスト出演した加藤真樹子、大抜卓人、中島ヒロト、落合健太郎

また番組後半では、田中いわく「歩くパワースポット!」という平日朝の顔・大抜卓人が生出演。この日のFM802全番組のリクエストテーマ「やっぱりええなぁ」にのっとり、ONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」を「新しいもの、刺激的なものを届けていこうというFM802の姿勢と通じる」と紹介。開局記念日にぴったりの楽曲をセレクトしてくれた。生放送後、田中は「今日はいつも聴いてくださるリスナーにありがとうの思いを伝えようと思ってたんですけど、逆にたくさんのありがとうが届いて……」と、顔をほころばせていた。

●強力なゲストDJらの参加で、アットホームな空気がマシマシ!

同級生コンビの落合健太郎と仁井聡子

続いては、いつも以上に(!?)ハイテンションな仁井聡子による『SATURDAY AMUSIC ISLANDS-MORNING EDITION-』(毎週土曜7:00〜12:00)へバトンタッチ。まずはゲストDJに落合健太郎を迎える。かつて仁井は、1997年から2年間にわたり『ROCK KIDS 802』(毎週月〜木曜21:00〜23:48)を担当していたため、新旧のDJがそろい踏みに。しかも互いに今年50歳の節目である同級生コンビ。各々の番組のピンチヒッターを務めたこともあり、「私たちは持ちつ持たれつです(笑)!」(仁井)、「仁井さんのラジオは4Dだよね、ドドド! って(笑)」(落合)と笑い合う関係性が何ともほほ笑ましい二人だった。

祝花がずらり

番組の進行中も、FM802には設置場所に悩むほどたくさんの祝花が到着。これまでに出演した多くのアーティストはもちろん、イベント会社や協賛企業の名が連なる様子からも、フェスやイベントなど、FM802がクリエイトしてきた幾つもの名シーンを思い起こさずにはいられない。

仁井聡子

8時台になると、仁井聡子の1週間を振り返る人気コーナー「今週のさとこ」へ。「水曜が思い出せない!」と地団駄を踏む中、「サカナクションのライブ、最高だったじゃない!」とDJ中島ヒロトと加藤真樹子がナチュラルに合流! 山口一郎(Vo.Gt)の復活した姿に涙したという中島に、「ヒロトさんが泣くなんて!」と驚きの仁井。加藤に「憧れの存在」と言われ歓喜する仁井の様子も実にチャーミングだった。

中島ヒロト、加藤真樹子が合流

番組後半には、DJ板東さえかが飛び入り! 昨年の金沢への旅をキッカケに一層仲を深めたという二人は、まるで姉妹のような空気感。生粋の802っ子の板東は、2013年に仁井がFM802へ復帰した際の番組も聴いていたとのことで、その二人が今コラボしているさまはグッとくるものがある。加えて、『BUGGY CRASH NIGHT』(毎週土曜24:00〜25:00)を担当するGLAYのJIRO(Ba)からのコメントもオンエア。『バギクラ』は1998年からスタートし現在も進行形。「FM802は開局35周年、僕らGLAYはデビュー30周年ということでお互い盛り上がっていきましょう。リスナー、FM802のスタッフに支えられてここまで続けてこられた、ありがとうございます!」と温かなメッセージを寄せてくれた。

●Chilli Beans.のMaikaがコメントを寄せた午後のファンキータイム

高樹リサ、樋口大喜、田中乃絵

12時を回ると、樋口大喜が担当する『SATURDAY AMUSIC ISLANDS -AFTERNOON EDITION-』(毎週土曜12:00〜18:00)へ。樋口とFM802との出会いは彼が中学1年生のときで、「家にあったラジカセで聴いていて。それから20年、今も変わらず音楽とラジオが好きです!」と冒頭からフレッシュな思いを聞かせ、中盤ではChilli Beans.のMaika(Ba.Vo)からのコメントが到着! 名物プログラム『MUSIC FREAKS』の隔週DJを担当している彼女からは、「私にとってのFM802はお家のような、ファミリーのような感じ。大好きな場所になっています。FM802を通してたくさんのリスナーに会いたいな」と、ハートフルな思いを届けてくれた。

●スタジオを飛び出し、大阪城エリアのイベントにも潜入!

SHUN NAKAOによるライブペインティングも

ここで南森町からJR大阪城公園駅 駅前広場へと場所を移し、『FM802 35th ANNIVERSARY Be FUNKY!! TERRACE』の模様をお届けしよう。開局記念日当日から6月2日(日)までの2日間にわたり、大阪城公園駅〜大阪城ホールまでのエリアをFM802がジャック! アコースティックライブパフォーマンス「LIVE FLASH」や、バラエティ豊かなブースが並ぶなど、まさにお祭り騒ぎの様相だ。

●エバーグリーンなアンサンブルで魅了したRe:name

Re:name

ライブステージの初っぱなにはDJハタノユウスケが登壇し、「ライブハウスのムードも感じていただけるのでは?」とトップバッターのRe:nameを呼び込む! 2023年3月度のヘビーローテーション「prettyfine :)」を皮切りに、初夏を加速させる爽快なムードを創出していく彼ら。「気付いたら生活の中にFM802があった。特に昨年は『MINAMI WHEEL』などお世話になりまくりで。愛と期待に応えるべく良いライブにしていきます!」(高木一成、Vo、以下同)と、新曲「Donut Song」や「Light」など、エバーグリーンなサウンドを聴く者の全身に浴びせかけていく。最後には「僕らが大阪城ホールに立つ日までに、また会いに来てください!」と遠くない未来への宣誓も行い、「24/7」でタイムレスな音世界を示してくれた。

●FM802料理部をはじめ、多彩なラインナップのフードを堪能

『FM802料理部特製 ポップ&コーン』キャラメルシナモン味
『アーモンドミルク×FM802 35th ANNIVERSARY Be FUNKY!!コラボメニュー』アーモンドミルクスムージー(ミックスベリー、チョコレート) 

イベント特別メニューも楽しめるキッチンカーをチェックしよう。直近の5月30日がアーモンドミルクの日とあって、アーモンドミルクを使ったコクのあるぶっかけ肉うどんや、さっぱりとしたスムージーなどがラインナップ。また、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの伊地知潔(Dr)とフジファブリックの金澤ダイスケ(Key)率いるFM802料理部のブースも参戦! オリジナル調合のスパイスを使用したカレー味と香ばしいキャラメルシナモン味の2種で、パクつく手が止まらない。さらに職人のワザを結集したAIオーブン「THEO」で焼き上げた繊細な舌触りのバウムクーヘンが並ぶ「FOODTECHERS」をはじめ、食事系/おやつ系のどちらも充実した内容で、フードスペースは大にぎわいだ。

●実力派シンガーソングライターのFluffyが観衆をくぎ付けに

Fluffy

ここでDJ大抜卓人が姿を現し、彼の担当プログラム『on-air with TACTY IN THE MORNING』(毎週月〜木曜6:00〜11:00)の準レギュラーでもあるFluffyの名をコール! アコギをかき鳴らしながら「かさぶた」など、空まで届きそうなほど伸びやかなボーカルを響かせていく彼女。『TACTY〜』初出演時にカバーしたというブルーノ・マーズ「Talking To The Moon」をピアノでしっとりと聴かせ、ラストはアッパーな最新チューン「It's Me」をギターでパワフルに歌唱! ライブ前に、「もしかするとこのステージに立ったアーティストがいつか、あの大阪城ホールで歌声を聴かせてくれるかもしれません」との大抜の言葉が予言に感じられる、期待値MAXの時間となった。

●バラエティ豊かなブースが並び、ライブの合間もワクワク

開局記念グッズのレジャーシート

一層人並みも増える中、スペシャルブースも大盛況! FM802オフィシャルブースでは、レジャーシートやトートバッグといった開局記念グッズのほか、FM802と同い年=創刊35周年の雑誌『Meets Regional』7月号も販売。2カ月にわたる密着取材で、FM802を多角的に感じられる読み応え満載の1冊だ。その隣には、日本を代表する夏フェス『SUMMER SONIC』と『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL』のポップアップストアもオープン。歴代のTシャツなどレアなアーカイブグッズがズラリと出迎えてくれる。さらに、これまたFM802と同じデビュー35周年のDREAMS COME TRUEの楽曲をBGMにした花火イベント『ドリカム花火2024 in万博公園』特設ブースもあり、ライブの合間も飽きさせない。

●未来の躍進を感じさせたw.o.d. サイトウタクヤの求心力

サイトウタクヤ(w.o.d. )

ステージの前に黒山の人だかりができ、DJ田中麻希が「ホットなライブを見せてくれるはず!」と促すや、2024年のFM802×ららぽーとACCESS!キャンペーンソング Radio Happy Willows「はなむけ」の参加シンガーでもあるw.o.d.のサイトウタクヤ(Vo.Gt)がお出ましに。普段のバンドスタイルとは異なりサイトウの歌とギターのみというシンプルな編成。それゆえ「オレンジ」に始まった人気曲も、歌声が切々と迫ってくる贅沢な響きだ。2022年10月度のヘビーローテーション「馬鹿と虎馬」をソウルフルに聴かせ、かと思えば「Sunflower」をみずみずしく鳴らし、改めてその求心力を見せつけていく。「ライブと音楽が大好きです、また遊びましょう!」とシメの「1994」ではこの日イチの絶唱で圧倒! それぞれにキラリと光る個性を示した3組のアクト。音楽シーンのネクストブレイカーを数多く発掘してきたFM802だけに、この日のステージもきっと新たなヒストリーを彩る1ページとなったことだろう。

●まさにFM802がかけた魔法に魅せられる貴重なステージ

この日のチケットは早々に完売

『FM802 35th ANNIVERSARY Be FUNKY!! TERRACE』でのライブパフォーマンスが終了後、その熱量は大阪城ホールへと引き継がれていく。『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!” SPECIAL LIVE RADIO MAGIC』と題し、色とりどりのボーカリストが数々のラジオヒットを届けるマジカルなステージだ。そのオフィシャルレポートもチェックしてほしい。

・初日レポート➡https://spice.eplus.jp/articles/329259

・二日目レポート➡https://spice.eplus.jp/articles/329469

●バックヤードも『RADIO MAGIC』ならではの緊張感と賑やかさ

『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!” SPECIAL LIVE RADIO MAGIC』

『RADIO MAGIC』のスペシャルライブが開催する直前、SPICE編集部は大阪城ホールのバックヤードに。午前中に南森町のスタジオから生放送を届けていた仁井聡子のほか、中島ヒロトらが会場ではスタンバイ。そのほかにも続々とDJsが到着。関西のコンサートプロモーターやレーベル関係者らも多数集まり賑わっていた。出演アーティストとDJがテーブルを囲みながら談笑していたり、35年の思い出話に花を咲かせる関係者やスタッフ、ステージにそなえて集中する人らが行き交う様子は、南森町のいつものスタジオとも年末恒例のロック大忘年会『FM802 RADIO CRAZY』とも違う、緊張感があるけれど和やかな雰囲気。

大阪城ホール楽屋エリアにて

その様子を笑顔で見守っていたひとり、DJ内田絢子に声をかけてみると「私たちも今日をとっても楽しみにしていて。ラジオもこの会場も『RADIO MAGIC』ならではの空気ですね」と話してくれた。たしかに、朝のラジオからDJたちが飛び込み参加し合ったり、「やっぱりええなぁ」をテーマにリクエストを募ってラジオや好きなアーティストとの思い出を語ったり。大阪城ホールには、35周年をお祝いすべくFM802と縁の深いアーティストが駆けつけ、リスナーと共に特別な時間をつくりあげていたり……。1日のどこを切り取っても祝祭感に満ち溢れていて、ラジオを聞いていてもSNSを見ていてもイベントに参加していてもハッピーな気持ちになるのは、『RADIO MAGIC』ならではかもしれない。

バックヤードでも楽しむ板東さえか、高樹リサ、大抜卓人、田中乃絵

●「改めて感謝で胸がいっぱい」城ホールから急いで南森町へ

『RADIO MAGIC』のイベントも終盤になった頃、飯室大吾が名残惜しそうに、それでいて気合いを入れ直したような眼差しで荷物をまとめ、急いでタクシーに乗車。21時からの特別番組『FM802 35th Anniversary "Be FUNKY‼︎" FUNKY BIRTHDAY-Night Party!!』の生放送に出演するため南森町に移動した。SPICE編集部も同乗させてもらい、タクシーの中でライブの興奮を分かち合う。「あれだけのお客さん、リスナーさんを見ていざOAとなると……改めて感謝で胸がいっぱい。噛み締めますよね……」としみじみ窓の外を眺めていた。

飯室大吾、スタジオへGO

今回の特番について聞くと、「来れるDJがいたら遊びに来てもらう感じなので、僕たちもほんとに想像できなくて……内容は自由なんです。そういういつもと違う雰囲気をリスナーさんも面白がってくれたり。話しているDJもレギュラー番組とは違うので、タガが外れて楽しくって」とワクワクしている様子。

また、「イベントのオープニングで昔のFM802のマーキーさんやヒロトさんの声が流れた時に、FAX番号を言ってたのが印象的で。僕が入った時はもうなくなってたけど、昔は電話番号とFAX番号をセットで案内してたんですよね。ずっとラジオで聴いていたから、いまだに番号を見なくても言えますもん。そういうところでも歴史を感じたりして、こういう日くらいは過去を振り返って、昔話をたくさんしてもいいんじゃないかなと思いました。リスナーさんもアーティストも現場のスタッフも新しい世代になって、知らないことも増えてきていると思うので」とも話してくれた。

10分ほどで南森町のスタジオに到着すると、スタッフもDJもほとんど会場にいるため人気がなく静かだけど、早川和余がDJを務める番組『MAGIC NUMBER 802』(毎週土曜19:00~22:0)が流れていた。ひと気はないが、たくさんのお祝いのお花が並んでいるのでとても明るい雰囲気。『MAGIC NUMBER 802』には、中島颯太(FANTASTICS)もコメント出演して祝福!

●いよいよ最後の特番『Night Party!!』生放送でフィナーレへ!

番組前に飯室大吾がスタッフと打合せ

ブースではスタッフが万全の準備で出迎える。飯室と共にDJを務める土井コマキは、『RADIO MAGIC』で最後のMCを終えてから会場を出発するためギリギリの到着、または時間によっては冒頭は間に合わないかもしれない……というタイトなスケジュール。そのため飯室とスタッフだけで、先に軽く打ち合わせが行われた。

土井コマキも無事到着!

しばらくすると、土井コマキもなんとか到着! さっと準備をすませ、そのままの勢いでなんと『MAGIC NUMBER 802』のエンディングに飯室と一緒に飛び込み出演! 文字通りの息つく間もなく(飯室はルーティーンのけん玉をしつつ)生放送がスタートした。さっきまで大阪城ホールでMCをしていた2人が……本当にすごいタイム感だ。

早川和余の『MAGIC NUMBER 802』に参加

土井コマキと飯室大吾といえば、FM802が主催する春のオムニバスロックイベント『FM802 Rockin'Radio! -OSAKA JO YAON-』のMCコンビ(2022年まで)だが、意外とラジオで一緒に番組をするのは初? 土井は『MIDNIGHT GARAGE』(毎週月曜24:00~27:00)を担当中、飯室は2018年まで『RADIO∞INFINITY』(毎週木曜24:00~27:00)と深夜番組を担当していたこともあり、リスナーにとっては夢の共演だ。本人たちもふたりで特別な1日のフィナーレを飾れることを、とても感慨深そうに話していた。(ちなみにこの特別番組のディレクターは飯室大吾の『RADIO∞INFINITY』を担当していたこともあり、飯室との深夜生放送は7年ぶりだった。スタッフにとっても思い入れがたっぷりの生放送である)

それぞれ「やっぱりええぁ」と思う楽曲をかけながら、DJを始めた頃の思い出や大好きだった楽曲を紹介しあったり。リスナーからの熱いリクエストに応えたり。いつも通りだけど、いつも以上に思い入れたっぷりトーク。

豊田穂乃花が飛び入り参加

番組が始まる頃には、飛び込み参加のDJは一人も決まっていなかったが……廊下を歩いていた、豊田穂乃花(日付変わって深夜1時からの番組『802 Palette』担当)が飛び込み参加したり。大阪城ホールから樋口大喜、高樹リサ、田中乃絵がスタジオに帰ってきてわちゃわちゃっと乱入したり。会場から一旦帰宅したもののラジオを聴いて、まだイケる! と自宅から板東さえかが駆けつけたり……とお祭り騒ぎ。さらに城ホールに出演していた秦 基博に生電話をつないだり、Omoinotakeのスタジオライブ音源がOAされたり、さっそく『RADIO MAGIC』でのsumika「運命」、SUPER BEAVER「東京」のライブ音源が流れたり……とスペシャルな展開がこれでもかと続いた。

田中乃絵、飯室大吾、樋口大喜、高樹リサ、土井コマキ

なにより驚いたのは、大抜卓人の登場ではないだろうか。この日、朝3時起きで5時からの『WEEKEND PLUS』に参加して、そのまま大阪城ホールでもMCを担当し、最後のこの番組にも登場……って鉄人過ぎる! これも全て、ラジオを愛し、音楽を愛しているからこそだろう。

早朝から深夜まで祝いつくした大抜卓人

そう! この日はラジオを聴いていても、イベントに参加していても、1日のどこをとってもラジオへの愛、そして音楽への愛を、リスナーもアーティストもDJもスタッフも分け合うようなハッピーな祝祭感に溢れていて、なんとも満たされるものがあった。

番組の終盤は、リスナーさんに生電話。そして時間が許す限り、たくさんのお便りを読み上げる。FM802と同じ35歳を迎えた人、子供が生まれたばかりの人、大きな地震が起きた時にラジオが心の支えになったという人、関西を離れてもradikoプレミアムで聴いているという人……ほかにも読みきれないほどのお便りが届いていた(CMや曲中に土井&飯室がひとつひとつ目を通しながらしみじみとした表情を浮かべていた)。

FUNKY BIRTHDAYを締めた飯室大吾、土井コマキ

番組の最後にOAされた楽曲は、OKAMOTO'S『NO MORE MUSIC』。土井は謙遜しながらも「私たちはアーティストが作ったすばらしい音楽を届ける役割」と話していたが、寄せられたお便りには、FM802のおかげでたくさんの音楽やカルチャーと出会うことができているということ、そして日々の活力になっているといった想いが綴られていた。

毎日いろいろある中で、楽しくて幸せいっぱいの時も、ひとりでは立ち上がれないほど大変な時も、ラジオからは音楽が流れ、新しい出会いがあり、DJが思いを代弁してくれてきた。FM802が音楽を通してアーティストとリスナーを繋ぎ、心を通わせ、支え合ってきて今日がある。6月1日の開局記念日、そして『RADIO MAGIC』というイベントを通して、FM802がリスナーやアーティストと築き上げてきた絆を感じることができた気がする。

FM802 DJs

最後に飯室が残した「これからも変わらず、ひとつひとつ丁寧に届けていく」という言葉の通り、FM802は次回の『RADIO MAGIC』でも、15年後の50周年でも、それからもっと先の未来までも……これまでどおり音楽と新しい出会いを届け、どんな時も寄り添い届けてくれるだろう。改めて、開局35周年おめでとうございます!

FM802開局35周年のアニバーサリーに完全密着

取材・文=後藤愛、大西健斗(SPICE編集) 撮影=渡邉一生、福家信哉

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