「老化予防」や「免疫力アップ」も期待できる→腸内環境を整える“意外なフルーツ”とは？
「腸活」というワードが使われ始めて約10年。近年では、腸内環境を整えて善玉菌を増やすことで、腸内細菌叢（腸内フローラ）を育ちやすくする「腸育」が、健康長寿のカギとして注目を集めています。今回は、アンチエイジングや免疫力アップの効果が期待できる”腸育におすすめの食材”をご紹介します。
腸育がもたらす「3つの健康効果」とは？
近年、注目を集めている「腸育」。腸内環境の改善が、健康や美容に大きな影響を与えることが 近年の研究で明らかになってきています。
腸内環境を整え、健康的な腸内細菌叢（腸内フローラ）が育ちやすくする「腸育」によって得られる、3つの健康効果についてご紹介します。
1．免疫力の向上
腸は免疫細胞の7割が集中する重要な器官です。腸内環境を整えることで、免疫力が向上します。
2．美肌効果
腸内環境の改善により肌の状態が向上し、全身の細胞の老化を防ぎます。
3．メンタルヘルスの改善
腸内細菌は、セロトニンなどの神経伝達物質の産生にも関与しており、メンタルヘルスにも好影響を与えます。
腸育に最適な「食材3選」と「おすすめの食べ方」
じつは、日常的に食べている身近な食材にも、腸育をサポートする優れた効果を持つものが多くあるのだそう。
腸育に効果的な食材として、入手しやすく取り入れやすい3つの食材と、手軽に始めやすいおすすめの食べ方をご紹介します。
1．グレープフルーツ
グレープフルーツにはペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整えたい時におすすめの食材の1つです。グレープフルーツならではの「酸味」のもとになっているクエン酸は、腸の動きの活発化し、腸の働きを阻害する悪玉菌の増殖を抑える作用があり、整腸に役立ちます。
糖度と酸味のバランスが良く、他の産地のものと比べて苦みが少なく食べやすいことが特徴のフロリダグレープフルーツにも注目です。
【おすすめメニュー】
グレープフルーツヨーグルト
ヨーグルトの乳酸菌やビフィズス菌によって、腸内の善玉菌を増やしてくれます。グレープフルーツと合わせることで、食物繊維と乳酸菌のダブルの働きで整腸効果がアップします。
さらに、トッピングにはちみつをかけることで腸内の善玉菌を増やす効果がさらにアップ。はちみつに含まれるオリゴ糖は、善玉菌のえさになります。
※はちみつは1歳未満の乳児には与えないでください。
2．玉ねぎ
玉ねぎには腸活に役立つオリゴ糖もたっぷりと含まれています。オリゴ糖は乳酸菌のエサとなり、腸内で乳酸菌の増殖をサポートします。
また、玉ねぎに含まれるケルセチンは抗酸化作用があり、光のダメージから肌を守ってくれるので、肌の老化防止に効果的だと考えられます。
玉ねぎは加熱をすると甘みが増して食べやすくなります。ケルセチンやオリゴ糖は加熱しても壊れることはないので、アンチエイジングや腸活には加熱して食べるのがおすすめです。
3．れんこん
れんこんは食物繊維が豊富です。不溶性食物繊維は腸を刺激して排便を促進し、水溶性食物繊維は腸内細菌のえさになります。
また、タンニンも多く含まれていて、老化に関わる活性酸素を抑える抗酸化作用が期待できます。
【おすすめメニュー】
酢れんこん
お酢には胃酸の分泌を促す作用があり、胃酸やお酢の成分そのものが胃や腸を刺激し、ぜん動運動を活発にすると言われています。さらに、腸内の善玉菌を増やすことで、便通の改善効果が期待できます。
さっと茹でたれんこんを、お酢や砂糖・だし汁などをいれた液に浸すだけで簡単に作ることができ、日持ちするので作り置きにぴったりのメニューです。
健康維持に役立つとされる「腸活」。今では日常的に腸に良いとされる取り組みや、サプリなどの商品を生活に取り入れることで、さらに積極的に腸内環境を整える「腸育」という動きが広がっています。
腸内環境を整える効果のある食材を、ぜひ毎日の食事にバランスよく取り入れてくださいね。
鈴木杏／ライター