初夏の「カカリ釣り」で小型中心も本命クロダイ3尾手中に満足【三重・海香渡船】
季節は夏に入り、気温の上昇とともにクロダイの活性も上昇傾向、いつもお世話になっている鳥羽の渡船屋さんからも連日好釣果の情報が入ってきます。盛期に入ったクロダイの釣趣を体感すべく意気込んだところ、やはり海の中は賑やか。多数のゲストが訪れる中で本命をしっかりゲットできました。
朝はゆっくり準備
6月3日、今回も鳥羽市の海香渡船さんからの出船です。夜通し国道をひた走り、朝早めに到着して1時間ほど仮眠。出船は5時ですが私は朝が弱いので、朝イチ組が大勢出発するのを遠巻きに見ながら一人ゆっくりと準備、いつもわがままをさせてもらってます。
沖のカセにチャレンジ
ここで船頭さんから提案が。「今日は風が強くないので沖のカセでやってみませんか?」普段は安定の湾奥カセですが、難易度高め?の沖のカセも攻略してみたい、とチャレンジ精神が湧き起こり、渡してもらうことに。
沖だけに潮流やうねりが心配でしたが、いざ乗ってみるとさほど流れも速くなく水深も浅い。頭の中で組み立てていた戦略を変えることなく、モーニングを経て早速ダンゴをネリネリ。
まずはポイント作り
ダンゴの配合はいろいろありますが、私は難しいことは無しでえさきちのブルーステージに煎りぬかを混ぜ、かさ増ししてベースダンゴにしています。ニオイ系はあえて使わず、クロダイに居着いてもらうよう押し麦をプラス。
少し大きめのダンゴを5、6発投げ入れてポイントを作り、沖アミをサシ餌にしていざ本格開始。
ゲスト相手に楽しむ
ダンゴを入れ始めて1、2時間ほど経つと次第に海の中が賑やかに。いつものようにフグ、チャリコといったエサ取りゲストがお目見え。
午前中はベース作りと割り切りゲストを掛けてはリリースの繰り返しですが、彼等も小さい割には引きが強いので、それはそれで楽しいんですよね。退屈感は全くなし、あとは本命クロダイが食ってくるのを待つばかりです。
待望のクロダイ33cmが登場
そんな中の9時頃、穂先のわずかなもたれかかりで大きくアワセ。これまでとは違う重量感、ストレートにツッコミが入る。そして見えてきたのはシルバーに輝く魚体、本命の登場です。
計ってみれば33cm、まあまあのサイズ。午前中の早い時間に答えが出てひと安心です。
風船フグに癒し
本日使用するタックルは1.5mの筏竿とリール、糸は1.75号のフロロカーボンライン。沖カセの割には潮の流れがさほど速くないのでガン玉は打たずのノーシンカー仕様。穂先のテンションでダンゴが割れたのを確認、底トントンで狙います。
時々、わずかに穂先が入り大アワセからの強い引き。なれど何やらブルブルとしか感覚がある。こんな時はやっぱり……エサ取り代表フグ。
がっかりする反面、何だかおかしくなってきます。お腹を膨らます姿は風船みたいにかわいいけど、本人は威嚇してるんですね。いやいやお怒りはごもっとも。早々にお帰りいただきます。
2枚目のクロダイをゲット
日が高くなった頃にはポイントがしっかり出来てきたと思われ、ダンゴアタリも頻繁にフグ時々チャリコ、といった感じに。餌取りが多ければチヌがくる確率は高まると考えつつ、ちょっと気を抜いたところでギューンとひったくり!こちらもストレートなツッコミの本命いぶし銀29cm。正午前に2枚とまずまずの釣果。
午後からもフグ、時々チャリコにアジという流れの中、他とは違うツッコミで少々小ぶりの3枚目を追加。どうやらダンゴアタリが重要のようですね。
クロダイが釣れれば自分のやり方は間違ってなかった、そんな達成感が湧き起こる。これもカカリ釣りの醍醐味ではないでしょうか。
ラストで大物が
17時のリミットが近づき、ダンゴも残り少なくなり、何とかラストチャンスを狙いたいところ。と、ここで穂先が引き込まれ今までにない強烈な突っ込み!
これはもしかして?デカチヌの期待が高まり、テンションは爆上がり。
何度も竿がのされそうになり、ようやく浮いてきたところで海を覗いてみると、見えた姿は巨大な……ボラでした。テンションは爆下がり、どっと疲れが……。
巨大ボラとのやりとりで時間を費やしたところでタイムアップ。それでも初めての沖カセで3枚のクロダイを釣り上げ意気揚々、スカリは重く、気分は軽く帰還します。
釣行を終えて
この日は他の釣師の方々にもクロダイやマダイ、アジなどの釣果があり、ハイシーズンになってきたと実感。今後は梅雨に入り暑くなりますが、海の中は安定の賑やかさになるはず。さらに期待できそうです。
<かにおけ/TSURINEWSライター>