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ロッテのドラフト補強ポイント 1位指名は佐々木朗希流出に備え即戦力先発か、強打の内野手か

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ロッテの吉井理人監督

今季も安定していた投手陣

今季は71勝66敗6分けの3位でレギュラーシーズンを終えたロッテ。70勝68敗5分けで2位だった昨年の勝率は上回ったが、順位は下げてペナントレースを終えた。

就任から2年連続でクライマックスシリーズへと導いた吉井理人監督は、来季も続投することが濃厚。来季は2005年以来のリーグ優勝への期待が高まる中、10月24日に開催されるドラフト会議は、戦力を強化する最重要の場となる。

本稿では、現時点で在籍する選手のポジション・年齢等の分布表から戦力を考察した上で、指名候補も含めロッテのドラフト補強ポイントを考えていく。

【過去のドラフト指名選手一覧はこちら】


投手陣はチーム防御率3.17でリーグ5位も上位との差はそこまでなく、昨季の3.40からは大幅に改善した。先発陣は昨季の陣容に加え、ベテランの唐川侑己やシーズン途中に加入した助っ人左腕のカイケルらの活躍もあり、ローテーションは安定していた。

ただ、エース格として期待された佐々木朗希が自身初の2桁10勝を挙げるも、途中離脱が多くイニング数は伸ばせず。そのほかの若手投手の台頭も乏しかった。主力に30代が多いこと、メジャー志向の強い佐々木の流出にも備えて、即戦力性の高い先発投手を上位で指名しておきたいところだ。


一方、リリーフ陣は昨季のブルペンを支えた坂本光士郎や西村天裕らの状態が上がらなかったが、その中で4年目左腕の鈴木昭汰がチーム最多の51登板を記録するなど躍進。その他にも国吉佑樹が球団記録となる24試合連続無失点を記録し、5年目の横山陸人も43登板で防御率1.71と安定感を見せた。

通算243セーブの益田直也をはじめ、30代が7人とベテランの多さは目立つが、年齢バランスは悪くない。緊急度は低いため、枚数の少ない左腕の補強を意識しつつ、中位から下位で社会人、大学生の即戦力候補を獲得する形が想定される。

野手は長打不足解消が最大の課題


捕手では、佐藤都志也がバッティングで存在感を発揮。チーム最多97試合でスタメンマスクをかぶり、初出場のオールスターではMVPに輝くなどブレイクを果たし、正捕手の座を手中に収めつつある。二軍では高卒ルーキーの寺地隆成が104試合に出場し、打率.290をマークと1年目ながら高い対応力を見せていた。2021年ドラ1の松川虎生も控えているなど若手が充実しており、補強の優先度は高くないだろう。


続いて内野手。ファーストでは新加入のソトが持ち前の打棒を披露。ショートからセカンドに移った藤岡裕大も安定感のある活躍を見せた。一方でサードにコンバートされた中村奨吾は攻守ともに振るわず、ショートも友杉篤輝が108試合で先発出場したが、打力不足を露呈。現状は三遊間に課題が残っている。

ただ、サードには安田尚憲とドラ1新人の上田希由翔、ショートにも小川龍成と茶谷健太が控えており、頭数は揃っている。もし補強するなら、長距離砲と呼べる素材が少ないため、打撃型の選手を中心に指名を考えたいところだろう。


外野手は今季も開幕から故障者が相次いだ中で、ベテランの角中勝也と岡大海が昨季に続いて打線をけん引。シーズン途中に復帰した藤原恭大と髙部瑛斗も攻守で貢献した。ただ、一発長打が魅力の山口航輝が不振に陥り、中軸はポランコとソトの助っ人2人に頼りきりの状況となってしまった。年齢バランス的にも高校生や大学生の有望株を指名しておきたいところだ。

1位指名は即戦力の先発投手優先か

以上のことから、以下の3つを優先補強ポイントとして挙げたい。

1.即戦力の先発投手
高齢化と佐々木朗希のメジャー移籍に備えるため、即戦力の先発投手を最優先で確保しておきたい。その筆頭候補となるのが関西大の最速154キロ左腕・金丸夢斗だ。関西学生リーグで現在69イニング連続自責点0を継続中の逸材。1位での競合は必至だが、今ドラフトNo.1左腕を獲得し、先発陣を盤石なものとしたい。

また、ドラ1なら愛知工業大・中村優斗の獲得を狙うのもありだろう。先発でも常時150キロ超の速球を投げ込み、スライダー、フォークのキレも抜群。佐々木朗希とともにダブルエースを形成できる逸材だ。

2.強打の内野手
強打の内野手も上位で確保しておきたい。今年の候補の中では花咲徳栄高・石塚裕惺がピカイチ。高校生離れした対応力と長打力を併せ持ち、2年目から一軍で存在感を発揮してもおかしくない。千葉県出身で小学6年時にはマリーンズジュニアにも選出された縁もある選手だ。

もし指名するなら1位で確保する必要があり、即戦力の先発投手とどちらを優先するか悩みどころ。2位以降で指名するなら早稲田実高・宇野真仁朗、樟南高・坂口優志らが候補となる。

3.一発長打が魅力の外野手
今季のチーム本塁打はリーグ3位ながら75本で、そのうち両助っ人が44本を稼ぎ、2桁本塁打を記録した日本人選手はいなかった。今季不振だった山口に刺激を与えるためにも、長打力のある外野手も指名しておきたい。

2位以降で狙うなら豊川高のモイセエフ・ニキータが筆頭候補となる。今春のセンバツでは新基準バットで大会第1号を放った強打者。プロでも20本塁打以上を期待できるパワーを持っている。大学生なら早稲田大の吉納翼、金沢学院大の井上幹太らが候補となるだろう。

※表の年齢は2024年12月31日時点
※育成選手、引退及び退団が発表された選手は含まず(10月10日時点)

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記事:SPAIA編集部

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