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2024年秋冬は、日本本土の最東端・根室市へ出かけませんか?~「最東端の○○」に出合う旅~

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日本の本土最東端・納沙布(のさっぷ)岬のある北海道根室市。最東端のまちには当然のように、いろんな『最東端の◯◯』が存在します。そこで今回は、訪れた際の記念となる「証明書」に注目し、いろいろ集めてみました。よく知られたものから、意外なところでいただけるものまで。私も大好きな根室に皆さんが訪れた際に、楽しんでもらえるような内容です。

根室の納沙布岬に来たら、市の資料館へ

根室を訪れる方のほとんどの方が足を運ぶと思われるのが、日本本土最東端の地である納沙布岬。ここでは岬の駐車場のすぐ正面にある「根室市北方領土資料館」にて無料で証明書を手にすることができます。

この証明書、『日本本土四極 最東端 出発・訪問・到達証明書』となっており、裏をひっくり返すと、本土四極への到達証明書となります。この証明書の最北端は北海道の稚内市(宗谷岬)、最西端は長崎県佐世保市(神崎鼻)、最東端は鹿児島県の南大隅町(佐多岬)で入手が可能とのことです。

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四極踏破証明書を交付しています|朝日にいちばん近い街・最東端 納沙布岬(北海道根室市)・最北端 宗谷岬(北海道稚内市)・最南端 佐多岬(鹿児島県南大隅町)・最西端 神崎鼻(長崎県佐世保市)

※根室市ホームページより

納沙布岬をスタートに、すべて集めるとするには…少し遠いですね(笑)。

根室市北方領土資料館
根室市納沙布33-2
(0153)28-2445

最東端の「珸瑤瑁郵便局」。さて、なんと読む?

納沙布岬から道道35号線(根室半島線)を時計回りで根室市内へ向かう途中、車で3分ほど離れた場所にある珸瑤瑁地区。「ごようまい」と読みます。ここに『日本最東端の郵便局』である、珸瑤瑁郵便局があります。

台風による損壊を経て、2015年に新築された珸瑤瑁郵便局。


局内には、日本最北端(宗谷岬局)・最西端(与那国局・久部良簡易局)・最南端(波照間局)の郵便局の記念スタンプや風景印などが展示してありました。

風景印というのは、郵便局のある地域の風景や名所を描いた消印のことで、旅先から手紙を出す方に好まれ、収集のため全国を回るファンの方も多く居られます。廃止が相次いでいる風景印ですが、こちらではしっかり健在でした。私も訪れた記念にと、台紙代わりの地図に風景印をいただきました。

納沙布岬灯台を望みオホーツク海に昇る日の出と、特産の昆布が描かれている風景印。


珸瑤瑁郵便局から「風景印でお願いします」と頼めばこの消印で郵便物を届けてくれます。SNS全盛の世の中ですが、日本最東端の地から手紙を書くというのも旅情をかき立て、雰囲気がありますね。局内には、風景印と同じデザインの記念スタンプも置かれていました。

珸瑤瑁郵便局
根室市珸瑤瑁1-43-1
(0153)28-2250

番外編・北海道限定の飲み物『ガラナ』の、さらなる限定バージョン

証明書ではありませんが、納沙布岬を訪れた方にぜひおすすめしたい「飲み物の最東端」を紹介いたします。

北海道限定の飲み物に『ガラナ』というものがあります。あまり聞き慣れない名前ですが、歴史はなんと昭和30年代頃までさかのぼる、北海道で長く愛される、歴史ある飲み物なのです。コカ・コーラが日本で販売される前から北海道で販売されたこともあり、今でも北海道では好まれているのだとか。

アマゾンで採取されるガラナという植物の実を原料に作られていて、味は「少し苦みのあるコーラ味」といった感じでしょうか。その『ガラナ』が、本土最東端ガラナとして、納沙布岬にほど近い、先に紹介した珸瑤瑁郵便局のすぐ隣りにあるお店限定で販売されています。

根室市内から約20キロメートル。半島の先端に位置する、地域に欠かせない商店『おみせやさん いたがき』。


納沙布岬の土産店をのぞけば、ここが「本土最東端の商店」となります。大正14年創業の老舗の商店で、店内は食料品やお酒も取り扱われている、いたって普通の「地元の商店」なのですが……。

ありました!『いたがきオリジナル 根室限定 本土最東端ガラナ』1本180円(税別)。

店内の冷蔵庫には冷えたものも用意されてあり、お土産として持ち帰る方用に常温のものも置いてありました。お味はというと、私もよく知っている、安心のガラナの味でした。

こちらは地方発送も行ってくれるとのことです。

山十 板垣商店
根室市珸瑤瑁1-50-1
(0153)28-3045

最東端のガソリンスタンドでも、証明書をいただきました

珸瑤瑁地区からさらに根室市内へ約3キロメートルほど進むと歯舞(はぼまい)地区に差し掛かり、右手にENEOSのガソリンスタンドが見えてきます。このガソリンスタンドが『日本最東端のガソリンスタンド』です。

数十年前に納沙布岬前のガソリンスタンドが廃業し、最東端となったのがここ『株式会社ヒシサン 歯舞サービスステーション』。


こちらで給油を行うといただけるのがこちら。


『日本最東端給油証明書』です。日付印も丁寧に押印いただきました。この証明書の裏面には、歯舞の名称の由来や根室市の観光名所のイラストが描かれています。旅を終えて振り返って見ても、根室の楽しさを思い出すことのできる1枚となっています。

株式会社ヒシサン 歯舞サービスステーション
根室市歯舞3−77
(0153)28-2334

日本最東端の駅・東根室駅は簡素な無人駅

道道35号線を通り、根室の市街地に入る少し手前を寄り道すると、日本最東端の駅である「東根室駅」にたどり着きます。JR根室本線(愛称:花咲線)の終着駅は「根室駅」なのですが、根室半島をぐるりとカーブするように列車が走るため、膨らんだ位置に駅のある「東根室駅」が『日本最東端に位置する駅』となっています。

板張りの簡素なホームが、旅情を誘う。


発着する列車は、釧路駅へ向かう上りが1日6本。根室駅へ向かう下りは5本のみ。駅は待合室もない簡素な無人駅で、まさに最果て感が満載です。

無人駅ですので、切符や入場券は、隣の「根室駅」で事前に購入するか、列車内で精算することになります。根室駅に足を運びましたが、以前販売されていた「東根室駅」の記念入場券は現在販売しておらず、唯一の記念となる「東根室駅」のスタンプのみ置かれていました。しかし『最東端駅東根室到着証明書』が、根室駅を出た目の前にある観光案内所で配布されています。

こちらの証明書の裏面は、今は走ることのなくなった車両から最新型の車両が東根室駅に入線する冬の姿の写真が印刷されており、旅心を誘うものになっています。

そして今回の取材に訪れる数日前に、2025年3月ごろ、東根室駅が廃駅となる見込みである内容の発表がありました。次の春には、幻になってしまうかもしれない「最東端」なのです。

JR北海道 東根室駅
根室市光洋町2-15(所在地)

こんなところでも、驚きの証明書をいただきました

最後にご紹介するのは「日本最東端のボウリング場」です。

根室市の市街地にある「パシフィックボウル」は、1976年創業の老舗で、日本に数多くあるボウリング場の中でも間違いなく日本の最東端に位置するボウリング場です。

日本最東端のボウリング場の、最東端の第14レーン。


ほかのレーンでゲームをしてもいただけるのが、こちらの証明書です。

日本最東端のボウリング場投球証明書。


当日お話を伺った支配人さんによると、この証明書は何十年も前から配布を続けている歴史があるそうです。「今ではすっかり少なくなりましたが、根室はロシアとの貿易がさかんな街だったので、ロシア国籍の方もよくボウリングに来てましたよ。その名残もあって、ロシア語での表記もある証明書なんです。」という話を聞くことができました。

パシフィックボウル根室
根室市花咲町3-17
(0153)24-2101


いかがだったでしょうか。北海道を訪れる方も、ここまで足を運ぶ機会の少ない最東端です。探せばまだまだたくさん出てくるかと思いますので「ディープな最東端」を求めて、根室を旅するのもいかがでしょうか。


どうぞ「ふらり」と根室に来てくださいね。

根室交通株式会社 「フラリ」バス停留所
根室市歯舞2

「最東端の地」として有名な根室ですが、他にも根室でしか食べられないご当地料理やお菓子もたくさんありますので、折を見て紹介できたらと思っています。

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