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ニューヨークスタイルのピザが気軽に楽しめる「ITALIAN DINER BOBBY’S」。

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ニューヨークスタイルのピザが気軽に楽しめる「ITALIAN DINER BOBBY’S」。

新潟市西区にオープンした「ITALIAN DINER BOBBY’S(イタリアンダイナー ボビーズ)」では、新潟では珍しいニューヨークスタイルのピザを味わうことができます。それはどんなピザなのか、閑静な住宅街の高台にあるお店を訪ねて、オーナーの櫻井さんからお話を聞いてきました。

ITALIAN DINER BOBBY’S

櫻井 照実 Terumi Sakurai

1992年長野県生まれ。東京の大学を卒業し、長野のピザショップで働いていたときにニューヨークスタイルのピザと出会う。その後は長野や東京のイタリアンレストラン、新潟のビストロを経て、2023年に「ITALIAN DINER BOBBY’S」をオープンする。趣味は国内外を問わず旅行することで、思い出に残っている旅先はニューヨーク。

ニューヨークスタイルピザとの出会いが、人生を変えた。

——ここは高台になっているので、お店が目立ちますね。

櫻井さん:店内からの眺望を生かすために、大きな窓を作っていただきました。晴れた日は夕焼けが綺麗に見えるんですよ。

——今日は曇っていて残念です(笑)。ところで、店名の「BOBBY’S」にはどういう意味があるんですか?

櫻井さん:私が最初に働いていたピザショップのオーナーが「BOBBY(ボビー)」という名前なんです。今でもお世話になっていて、先日もサプライズでお店に来てくれました。そのときの写真がこちらです(笑)

——へぇ〜、それは嬉しかったでしょう。でも、どうしてその方の名前を店名にしたんでしょうか?

櫻井さん:ボビーさんのお店で食べたニューヨークスタイルのピザに感動したことがきっかけで、いつか自分でもピザショップをオープンして、たくさんの人にそのピザを食べてもらいたいと思ったんです。

——じゃあ、このお店で提供しているものは、ボビーさんのピザがベースになっているんですね。「ニューヨークスタイルのピザ」というのは、どのようなものなんでしょう?

櫻井さん:アメリカに移住したイタリア人によって広められて、アメリカ人好みに発展したピザなんです。ひと切れずつカットしてピース売りされていることが多いですね。

——なるほど。イタリアのピザとは違いがあるんでしょうか?

櫻井さん:ナポリピザはもっちりとした食感なのに対して、ニューヨークスタイルは外側がさっくり、内側がふんわりした食感になっています。あと、ナポリピザのトマトソースはトマトと塩でシンプルに作られるのに対して、ニューヨークスタイルではハーブやスパイスも使ってしっかり味付けがされているんです。

——わかったような、わからないような……。

櫻井さん:口で説明するのは難しいんですよ(笑)

——話を戻しますが、ボビーさんのお店で働いていて大変だったことはありますか?

櫻井さん:ボビーさんは日本で10年暮らしているのに、日本語が話せないんです(笑)。だからピザの作り方も英語で教わったんですが、私も英語が堪能というわけではないんですよ(笑)。ピザは感覚で作るところが大きいですから、自分で何度も何度も練習して覚えましたね。

——他にも大変だったことってありました?

櫻井さん:ボビーさんがアメリカへ里帰りしたときに、ひと月ほど店を任されたときは大変でした。でも帰ってきたボビーさんから「これなら独立して店をオープンすることができる」と褒めてもらえたのは嬉しかったし、いつかお店をはじめるときの自信にもつながりました。

——ボビーさんのお店で働いた後も、飲食店で経験を積まれたんですか?

櫻井さん:長野や東京のイタリアンレストランで働きました。特に東京のイタリアンレストランではレシピ通りに調理するだけではなく「どうしてそういう調理をするのか」という理論を教えていただけたことで、料理に対する理解が深まったように思います。

アットホームな雰囲気と、ピザ生地にこだわる。

——新潟に来て感じたことがあったら教えてください。

櫻井さん:それまで住んでいた長野や東京に比べて、曇り空ばかりで青空が少ないと感じました(笑)。新潟に来てから勤めていたビストロのマスターに「こっちに来てから、一度も晴れた空を見たことがない」と言ったら「毎日晴れてるじゃん」と言われたんです。それで新潟の人は「曇り」も「晴れ」と呼ぶことを知りました(笑)

——新潟あるあるですね(笑)。その後、独立して「ITALIAN DINER BOBBY’S」をはじめたわけですけど、来たばかりの土地でお店をオープンすることに不安はなかったですか?

櫻井さん:ありましたよ。最初は営業していても不安ばかりが強くて、楽しいと思うことがありませんでした。でも、お客様のおかげもあって少しずつ楽しいと思えるようになってきたんです。

——それはよかった。お店を営業する上で心掛けていることってあるんでしょうか?

櫻井さん:お客様にはかしこまらずにピザを楽しんでいただきたいので、アットホームなあたたかい雰囲気を大切にしています。

——アットホームなお店づくりのために、実践していることがあったら教えてください。

櫻井さん:う〜ん……。ニコニコしています(笑)

——(爆笑)。それは大事なことですよね。ではピザを作る上で、こだわっていることも教えてください。

櫻井さん:やっぱり、いちばんこだわっているのはピザ生地です。低温で2日間じっくりと発酵させたものを使っています。でも生地は生き物ですから、気温や湿度、発酵加減で状態が変わっちゃうんですよ。それに合わせて焼くときの温度や時間を変えています。

——そこは経験による感覚が頼りなんでしょうね。

櫻井さん:肌感が大切になってきますね。生地を仕込むときに水の量や温度も変えているんです。梅雨の湿度が高い時期には水分量を減らすようにしていますし、夏場の気温が高い時期は冷水を使って仕込むようにしています。

——ところで、とてもお洒落で可愛い窯を使っているんですね。

櫻井さん:ありがとうございます。それまで働いてきたお店の窯とは仕組みが違ったので、慣れるまでは苦労しましたね。あと窯の熱で店内の室温が上がってしまうので、夏場はお客様にご迷惑をかけてしまいました。

他ではなかなか食べられない、アメリカンテイストのピザがおすすめ。

——こちらで味わえる、おすすめのピザを教えてください。

櫻井さん:サラミやソーセージがトッピングされた「ペパロニ」や「プリモ」は、他にはあまりないアメリカっぽいピザなのでおすすめしたいです。あと「バーベキューコーン」や「バーベキューチキン」のようなバーベキューソースを使ったピザもアメリカンな味わいを楽しめます。

——他ではあまり味わえないようなピザがあるんですね。ピザ以外でおすすめしたいメニューはあるんでしょうか?

櫻井さん:以前イベント出店していたときに人気があったキッシュを、今月からテイクアウト限定で提供することにしました。生地の評判がいいので、ぜひ味わってみてほしいですね。

——他にも、これからやってみようと思っていることってあるんでしょうか?

櫻井さん:ニューヨークと同じように、1枚からでも買えるようにピザのピース売りをしたいんですよね。そうすることで単価が下がって、もっと気軽に召し上がっていただけると思うんです。

——新潟大学の近くで学生も多いですから、少しでもリーズナブルに食べられたら嬉しいでしょうね。では最後に、読んでいる方に向けて伝えたいことがあったらお願いします。

櫻井さん:言葉では上手く味の説明ができないので、ぜひ一度食べに来てください(笑)

ITALIAN DINER BOBBY’S

新潟市西区五十嵐二の町8702-15

025-211-3776

11:30-16:00(金土曜は21:00まで)

月火曜休

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