「GMMTV FAN-EVENT IN TOKYO」開催記念:BOOKさん独占インタビュー|「日本が大好きです。僕の人生が変わったきっかけも、日本の作家が書いた本でした」
2024年12月、タイの大手テレビ番組制作およびタレントエージェントを行うエンターテインメント企業「GMMTV」所属の人気俳優によるファンイベント「GMMTV FAN-EVENT IN TOKYO」がアニメイト池袋本店B2Fのアニメイトシアターにて開催されました。
今年の「GMMTV FAN-EVENT IN TOKYO」には、タイで活躍するフレッシュな若手俳優たちが来日。トークセッションやゲームコーナーを通して、ファンとアットホームなひとときを楽しみました。
アニメイトタイムズでは、イベント前後に俳優陣へのインタビューを敢行。イベントの裏話や、彼らが日本で感じた魅力、そしてファンへの熱いメッセージをたっぷりお届けします。今回は、ドラマ『Perfect10 Liners』で主演を務めるBOOK さんです。
【写真】タイドラマの人気俳優 BOOK独占インタビュー【GMMTV FAN-EVENT IN TOKYO 開催記念】
日本の魅力は、日本人の方々がいるところ
──まずは「GMMTV FAN-EVENT IN TOKYO」のステージを終えた感想を教えてください。
BOOK さん(以下、BOOK):とても楽しかったです! たくさんの日本のファンの皆さんにお会いできて、本当に嬉しかったです。
日本のファンの皆さんは、シャイで可愛いイメージです。穏やかに見守ってくださり、僕に向けてくださる愛情を感じました。何というか、ゆっくりと温かい応援をしてくださるので、見るだけで温かい気持ちになりましたね。
──イベントではいろいろなゲームをされていましたが、特に楽しかったものはありましたか?
BOOK:風船を使ったゲームが一番楽しかったです。(正解した分だけファンにプレゼントを渡せるので)できるだけ多くの皆さんに写真をお渡ししたいという目標があったので、「頑張らなきゃ」と思いながら取り組みました。もしかしたら追い込まれる感じも好きなのかもしれません(笑)。
──ファンの皆さんも喜ばれていたと思います。日本の好きなところはありますか?
BOOK:僕は小さい頃から日本文化に触れる機会が多かったんです。タイには日本の文化がたくさん入ってきます。例えば、『ドラえもん』や他のアニメを見て育ちました。日本の音楽やアニメに関連したものが多く、自然と日本に興味を持つようになったんです。また、映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』を見たときに、舞台になった日本の文化にも興味を持ちました。
小さい頃からずっと日本に行きたいと思っていたので、実際に来ることができて本当に嬉しいです。実はファンミーティングでは言えなかったのですが、年末に家族みんなで日本に来ていて、東京から大阪まで行きました。本当にどこに行っても楽しいですね。
──日本を好きでいてくださるのは、日本人としてとても嬉しいです。
BOOK:日本が本当に大好きです。特に日本人の人柄が素晴らしくて。日本の魅力は、日本人の方々がいるからこそだと感じています。
──今回の会場となったアニメイトはアニメグッズの専門店ですが、好きなアニメはありますか?
BOOK:『鬼滅の刃』も好きですが、一番好きなのは『NARUTO -ナルト-』と『ポケットモンスター』です。このふたつがトップですね。特に『NARUTO -ナルト-』は小さい頃に、最初から最後まで見ていて、友だちとキャラクターになりきって遊んでいました。手裏剣を投げていましたね(笑)。新人9人(ルーキーナイン)が好きでした。
──当時から「誰かになる」「演じる」ということに興味があったんですか?
BOOK:そうですね。友だちと遊ぶ時に、キャラクターになりきるのが楽しかったです。『NARUTO -ナルト-』もその一つで、鏡の前で変身していました。鏡を見ると必ず変身します(笑)。
アームのエピソードとは「重ならない」学生生活?
──ドラマ『Perfect10 Liners』は、日本のファンにどのようなところを楽しんでもらいたいですか?
BOOK:このインタビューが公開されるころには、僕が演じるアームのメインのストーリーが終わっているかなと思います。『Perfect10 Liners』は24話あり、キャストもたくさんいて、それぞれのエピソードがあります。ぜひ最初から最後まで読んでもらいたいです。また、僕らのメインとなるストーリーが終わったとはいえ、たくさん出てきますので、ぜひ最後まで楽しんでください。
──大学が舞台となるお話ですが、ブックさんご自身の大学生活が、演技に役立った部分はありますか?
BOOK:友だちとワイワイ楽しく過ごしたところが似ています。いたずらをしたり、冗談を言い合ったりして、僕自身もいつも賑やかに過ごしていました。そういった部分はキャラクターとも共通点があると思います。ただ、アームくんとエピソード自体はあまり重なる部分はありませんね。あと、僕自身はナンパされることはなく、むしろ声をかける側でした(笑)。そんな人気者じゃないので……。
──とても意外ですが……?
BOOK:本当にそうなんですよ(苦笑)。声を掛けても断られていました。
日本の文化は本当に深くて魅力的
──では「Perfect」というテーマに関連して、これまでの経験で「ここは100点満点だった!」と思うようなところは……?
BOOK:う〜ん……。「Perfect」というのはなかなか難しいですが、僕は毎日小さな幸せを見つけるのが得意なんです。いいことを探して、楽しい気持ちで過ごす。それが自分にとっては「うまくやれている」という感覚につながっていますね。
──その「小さな幸せ」というのは、具体的にどんなことですか?
BOOK:実は日本の小説からもらった考え方なんです。僕は読書が趣味で、なかでも日本の作品が大好きなんです。タイ語に翻訳された日本の本をよく読みます。
たとえば、落ち込んだ時に「じゃあ、美味しいものを食べに行こう」と気持ちを切り替えるようにしています。今日美味しいものを食べられた、それだけでも幸せを感じられる。そんな風に、日常の中に小さな幸せを見つけることが大切だと思っています。
──日本の小説から、哲学のようなものを学んだということでしょうか?
BOOK:そうですね。「日本の本を読もう!」と意識しているというより、読んだあとに「これは日本人の作家が書いた本なんだ」と気づくことが多いです。今タイでは、日本の猫に学ぶといった趣旨の本が流行っています。本はたくさん読んでるんですけれども、本の名前を覚えてなくて(苦笑)。僕の人生が変わったきっかけも、日本の作家が書いた本だったと思います。
もともと僕は遠慮がちな性格でした。でも、日本の本に「いい人になるのをやめれば幸せになる」「肩の力を抜いて生きる」というようなメッセージが書いてあって、それを読んでから心が軽くなりました。その影響で、自分のやりたいことを素直に伝えられるようになり、自分らしく行動することができるようになったんです。ただし、人に迷惑をかけない範囲で、ということは心がけていますけどね。自分に正直に生きることを大切にするようになりました。日本人は読書が好きですよね?
──そうですね、私は好きです。最近では平安時代の物語『源氏物語』を題材にしたテレビドラマも話題になっています。
BOOK:へえ! 面白そうですね。今どのような作品が流行っているのか、皆さんがどんな本を読んでいるのかも知りたいです。もしよかったら教えてほしいです。日本の文化は本当に深くて魅力的だと思います。
──この記事を読んでくれた方にもぜひ教えてもらいたいですね。それでは最後に、今日イベントに来られたファンの皆さん、残念ながら来られなかったファンの皆さんにメッセージをお願いします。
BOOK:まずは会いに来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。温かい気持ちでいっぱいです。ファンの皆さんにお会いできてとても嬉しかったです。先ほどもお伝えしましたが、日本の魅力はやはり日本人がいることだと思います。来日するたびにそれを感じて、毎回楽しみにしています。本当にありがとうございました!
今日来られなかったファンの方には、ぜひまた会いに来たいと思っています。実はまた日本に来る予定です。詳細を楽しみにしていてください!
【取材・文/逆井マリ】