フューチャーサイダー[ライブレポート]桜歌ひな卒業ライブ!最後までアイドルとして全うし輝き続けたラストステージの夜!
フューチャーサイダーが、8月15日(金)に白金高輪SELENE b2にて<桜歌ひな卒業公演>を開催した。
アイドル活動未経験でデビューしてからこの2年10ヵ月、グループを支え、自身もアイドルとして成長を遂げていった桜歌ひな。彼女自身が考えたという演出も含め、盛り上がりもあり、感動もあり、惜しむ気持ちもありながらも、彼女を送り出した卒業ライブ。
本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
開場時間となり、会場フロアに足を運ぶと、桜歌ひなの担当カラーである赤のチャイダー(フューチャーサイダーの略称)のTシャツを着た人々が数多くいた。桜歌ひながフューチャーサイダーとして立つ最後のステージをしっかり観守ろうとする観客の様子が見られた。照明も赤一色に点灯。
開演時間になると、まずは映像が流れる。映像には桜歌ひなが衣装に着替える様子が映し出されるが、初期から現在の衣装を選び、着替え続ける。この映像のアイディアは桜歌ひな自身が考えたものだ。そして、"今年の夏はどんな青でしたか?"、"これがあなたと過ごす最後の夏"とメッセージが添えられ、ライブが開幕した。
フューチャーサイダーのライブスタートを告げるSE「Future Express」が流れると、オーディエンスが一斉にクラップを開始。歓声にも包まれるなか、メンバーが登場し、1曲目を披露した。
この卒業公演1曲目にセレクトされたのは「愛日和」。人気のある楽曲をイキイキと勢いが高まるように6人がアクトしていく。華麗なステップと綺麗な手の振りに合わせて、観客もサイリウムで赤色を灯し続けていた。
2曲目は、盛り上がりが加速する爽快なナンバー「ダダダダッシュ!」をドロップ。そして続いて、”運命主義”と謳い、元気で可愛さたっぷりの姿を見せた「マジックシック」。メンバーの大きなステップとVJ演出を含めて、全体的に楽しげな雰囲気を作り上げていた。最初のMCの自己紹介でも大きな歓声が上がった。
次のブロックでは、6人がキラキラと輝き、オーディエンスもクラップで応えた「初恋チャイダー」を投下した後、「チャイダーの虜になる準備できていますか?」と桜歌がタイトルコールで問いかける通りにメロメロにさせられた「YAKIMOCHI!」、”好き”と連呼して大きな愛を伝えた「愛 愛 I love you!」と展開。大盛り上がりのなか、桜歌ひなのパートではスポットライトが当たったり、赤色の一色に照明が照らされたりと、彼女の最後の大切なステージを彩っていた。このブロックを終えた後、一度メンバーがステージを去ると、映像が流れた。
まずは花火大会で花火を観ているメンバーが映し出され、青春感たっぷり。そして、以前のライブ開始直前のステージ袖にいるメンバーの映像となり、メンバーが掛け声をして、SEが流れてステージへと飛び出すシーンが。その映像のあとは「存在証明」のリリックビデオが流れた。その映像の流れを再現するように前のOVERTUREにあたる「Over Fu Ture」が流れ始め、4人のメンバーが登場。その4人は、卒業した本多あおいを含む初期メンバーだった。そのまま映像通りに「存在証明」を披露。凛とした表情と佇まいで魅了しながら、力強く歌い、踊る。時にはハイタッチをするなど、変わらない4人の絆を見せていた。シャングリラ、つまり理想郷をここでも目指すように、全員が強い想いでアクトし続けた。
そして、4人がまたステージを去ると、映像が映し出される。この時の映像は、フューチャーサイダーがデビュー前に撮影した「青色シルエット」の貴重なファーストカットだった。今となってはあまり考えられない桜歌ひなのぎこちない表情、緊張した姿。さらにはお披露目ライブ前に配った新宿アルタ前の映像と、アルタのビジョンにデビューライブの告知映像が流れているのを観て喜ぶ当時のメンバーの姿が映る。そして、お披露目ライブのフライヤーが映し出され、お披露目ライブで流れたMVを再放送。当時からの映像の数々で、みんなが想いを募らせていく。
そのエモい映像の後に、今の体制の6人が再登場。桜歌ひなは卒業衣装の真っ赤なドレスに着替えていた。映像のテーマで、フューチャーサイダーの始まりの曲でもある「青色シルエット」へ。曲披露の前に桜歌は「始まりはどんな時だってこの曲でした。私が初めてステージに立った時から一緒に成長し続けてきた楽曲です。楽しいも苦しいも悔しいも、フューチャーサイダーとだったからすべて受け止められました」と想いを添えてタイトルコール。
背面にあるビジョンのVJで青空が広がるなか、爽やかな世界観ながらもこの時間を大切にしたい気持ちが全面に出ていた。続く「TE TO TE」では「大切なメンバーが増えた思い出の曲です。ちょっぴり苦しいレッスンが続いて、時には嘆いてしまう時もあったけど、この6人でどんなことも手と手を繋いで乗り越えてきました。そばにいてくれて、その手を離さないでくれてありがとう」と一言添える。曲中でも今までの感謝を伝えながら、全員の絆を感じさせてくれた。
「Blooming」では”フューチャーサイダーの新しい風に、まだ知らない色に出会えた曲。夢みたいな景色をこの6人で観ることができてとても幸せでした。私の足跡を見つけ出してくれた君にもらった想いを全部込めて”と語る。この楽曲は3月のZepp Shinjuku公演で初披露された、フューチャーサイダーの躍進を後押しした楽曲である。今までのことを噛み締めるように歌唱するのが印象的だった。「どんな青を」では”この6人で描く、最後の青を受け取ってください”と一言。今まで過ごしたフューチャーサイダーとの青春の日々を思い返しながら懸命にパフォーマンス。青の綺麗な照明・演出にマッチした6人のパフォーマンスを通した感情の出し方に、すごく心が打たれる。
「僕らのプラネット」で”これからみんなで描いていく未来も素敵な光で照らされますように”と伝える。桜歌の言葉通り、6人のアクトが輝き、これからのグループの未来も光を見せてくれているようだった。それを感じ取ったかのようにファンも手拍子で応援する。そんなお互いの関係がとても良い。
このブロック後のMCで総括して「どの時期の大切な時もそばにいてくれて、ありがとう。そして今日という大切な瞬間をカメラに収めたい」と述べ、集合写真を撮影。
そして、次の「君色写真」では本多あおいが登場。2人はお互いに見合いながら優しく美しい歌声を奏でる。歌詞も相まって、かなり感動的な時間になっていた。曲の最後に2人が抱き合ったシーンはかなりグッときた。
最終盤になる前に、桜歌ひなが「改めまして、桜歌ひな卒業公演にこんなにもたくさんの人が来てくれてとっても幸せです!本当にありがとうございます。何もかも未経験でこの世界に飛び込んだ私は、悩んだことも泣いたこともたくさんありました。でも、どんなにライブが怖くても、ステージをウマく楽しめる自信がなくても、ステージに出たら温かく観守ってくれる、私を”最強アイドル”にしてくれるみんながいてくれました。いつだって温かい言葉をかけてくれるみんなの優しい愛情にたくさん触れて、今ではステージがとっても大好きです。私は2年10ヵ月、間違いなく唯一無二の”最強アイドル”だったと思います!ほかでもない、このフューチャーサイダーというグループでアイドル活動ができて、とっても幸せです!私のありふれた日常に最高の”青春”をありがとう。ずっと瞬いてはいられない、だからこそこの場所で歌います」と感謝のコメントを残しながら、「Gimme a star!!」を桜歌ひなソロで展開。
《すべてが輝いて見えるよ》と歌詞にあるように輝き続け、アイドルとして全うした桜歌のすべてがこの曲で観られたような気がした。アイドル感全開でのこの曲で、時に”愛愛愛”と合いの手を求めるなど、ファンを1人残らず置いていかないようにしていた。それぞれの思い出とこの瞬間の感情がリンクする感覚になっていった。6人に戻り、盛り上がり必至の「エアラブ」では再び全員が大盛況。メンバーも活力が出ていた。
そして、この卒業ライブの最後は「夢幻マスカレイド」。最後の楽曲でも丁寧に「君がいてくれるから、私は”最強アイドル”でいられます。ここが私でいられる場所。世界で一番大好きな場所で、世界一大好きな君へ」と添えてタイトルコール。《マスカレイド》とフロアは一緒に大きく歌い、”最強アイドルなんだ!”と何度も示し続けた。最後の最後まで感動と大盛り上がりが共存していた。
最後のSE「Deep Blue Diary」ではメンバーとハグをしたり、声をかけたりして桜歌を送り出した。メンバー全員と別れる直前、それまで我慢してきたであろう感情が溢れ出し、涙を流した桜歌ひな。この「Deep Blue Diary」に合わせて桜歌は美しい舞を赤照明のなかで魅せ、トレードマークでもあったベレー帽をステージ上に置いて、桜歌ひなはステージを去った。惜しまれながら、桜歌ひな卒業公演はこうして幕を閉じた。
最後の最後まで”最強アイドル”だった。未経験で、Xも知らない、日傘もささない桜歌ひなは、フューチャーサイダーで成長を続けて立派なアイドルへと変貌した。彼女と過ごした1031日の青春の日々は忘れないし、忘れたくない。それほど偉大な存在だった。最後までアイドルとしてすべてを出し切った彼女とのこの時間を、この先もずっと胸にしまい、再び青春の日々をフューチャーサイダーと共に過ごしていく。これから、フューチャーサイダーも桜歌ひなの未来がきっと明るく光輝くことを切に願っている。
桜歌ひな卒業公演
日時:8月15日(金)
会場:白金高輪SELENE b2
SE(Future Express)
M1 愛⽇和
M2 ダダダダッシュ︕
M3 マジックシック
MC
M4 初恋チャイダー
M5 YAKIMOCHI︕
M6 愛 愛 I love you︕
映像①
SE(Over Fu Ture)
M7 存在証明
映像②
M8 ⻘⾊シルエット
M9 TE TO TE
M10 Blooming
M11 どんな⻘を
M12 僕らのプラネット
MC
M13 君⾊写真
M14 Gimme a star!!
M15 エアラブ
M16 夢幻マスカレイド
END SE(Deep Blue Diary)