ジュビロ磐田のハッチンソン監督が語るブラウブリッツ秋田戦のポイント「彼らは独自のスタイルがある。素直に強みを発揮してくる」
ジュビロ磐田は4月20日、敵地でブラウブリッツ秋田と対戦します。今季はホームで4勝1分けと負けなしですが、アウェーは1勝1分け2敗と苦戦しています。また最近2試合の公式戦は、試合開始早々に失点しています。ジョン・ハッチンソン監督はその改善に向けて、練習に変化を加えました。
ジョン・ハッチンソン監督「僕を悩ませてほしい」
-練習は活気があふれていました。
熊本戦に対して(選手に)率直な話をしました。前半は全然良くなかった、後半は改善したけど、それじゃ意味がない、前半は求める基準になかったと。
そこから「トレーニングでしか僕たちは成長できないんだから、トレーニングのレベル、基準を上げよう」という話をしました。トレーニングで改善されたものが今度の試合で反映されればいいなと思っています。
-練習の入りでショーン・オントンコーチがげきを飛ばしていました。最近は試合の入りが課題だということで、そこから全力でやるというような意識付けでしょうか。
全てがつながるというか、トレーニングのスタートで中馬(健太郎フィジカルコーチ)さんが笛を吹いたその瞬間からやらなきゃいけない。ただ、それがそのレベルにないということです。
この2試合で与えた2ゴール、(4月9日のルヴァン杯)清水戦も相手は試合を通してあれぐらいしかチャンスはなかったし、(4月13日の)熊本戦もあれぐらいのチャンスしかなかったけど、両方とも取られた。そういった意味では試合の入りを改善するにはトレーニングから始まるよっていうところです。
-秋田はロングボールを多用してきます。その辺りの対応は。
彼らは独自のスタイルがあり、そのスタイルに全員が実直にプレーするというところが特徴かなと思っています。ロングスロー、ロングボール、戦う(姿勢)、またボックス周辺にボールを素早く放り込む、ボールを運んでくるというところ。
またボックス周辺でも良いプレーをしてくる。われわれもしっかりプレスして、特にセカンドボールを拾えるかがキーになると思います。
大宮戦を見ましたけど、大宮はラッキーで勝ちを拾ったなと思っています。(秋田は)非常に特徴のあるチームで、そのまま素直に強みを発揮してくるチームなので、うちのプレーをしないと非常に難しい試合になるなと思います。
-ピッチや風の影響もあるかと思われます。
われわれコーチとしても全てのシナリオを選手に提示することはできないですし、だからこそ選手の判断というのがすごく大事になってくると思います。
ピッチ上で何を感じるか。そのスタイルを作っていくのは選手たち。われわれとしては原則を提示して、こういうスタイルでプレーするよと。その中で判断するのは選手。
なので別にダイレクトにロングボールが良い判断だったらそれでいいと思いますし、間を通すのか、外回りなのか、そういうところは選手の判断で。
シーズン中も非常に良い判断が見られていると思います。例えば鳥栖戦。リカ(リカルドグラッサ選手)から謙(倍井選手)にダイレクトにロングボールを蹴った。あれも素晴らしいゴールだと思います。なのでその選手が見たことに応じて判断してほしい。選手も、われわれがどういうスタイルでプレーするのかということを理解してるので、その中で判断してほしいなと思っています。
-体調不良だった上原力也選手らが戻ってきました。練習の動きはいかがでしたか。
素晴らしかったです。良かったと思います。清水戦も途中から出てきて、本当にクオリティを発揮してくれた。ピッチ上でベストの選手かなというふうに思っていました。
入ってきてゲームをコントロールして、まさに途中から出てくる選手に求めるようなことを本当にやってくれたと思います。今日も素晴らしかったですし、今日、全員がスタート以外、本当に良かったです。非常によく全員が良いトレーニングを積めたと思います。
この基準をどんどん引き上げないといけない。そのために選手を引っ張っていくっていうところをコーチも言ってるんですけども、今日は力也に関しても本当にいいトレーニングができたと思っています。
-為田大貴選手が最近、素晴らしい働きを見せていると思います。
非常に良かったと思います。チームにとっても重要な人員ですし、スタートであっても、途中から出てきても、本当にいい働きをしてくれているなと思っています。
特に熊本戦に関しては、出てきてチームに積極性をもたらして、またコンビネーションだったり、つながりというところももたらしたと思います。常にスタメンを脅かすような存在というのは、まさにそういう振る舞いを求めているので、すごくいい選手だと思っています。どこかでスタメンを取ったとしたら、それをしっかり維持しつつ、より競争を激しくしてほしいなと思います。
-競争は激しくなっています。
相田勇樹1人だけがまだけがから戻ってないんですけど、今日の練習を見ても分かる通り、本当にお互い競争しているなというのが分かる。誰がスタートであろうと、このメンバーの組み合わせで勝ち点が取れると思っている。
僕を悩ませてほしい。本当に競争を求めています。例えば、金子大毅に関しても、この前の試合(熊本戦)が初めてのスタメン、リーグ戦のスタメンになりましたけど、これまでも途中から出てきて非常に素晴らしい働きをしていますし、今週出るかどうか、判断するのは難しいですが、そういった取り組む姿勢というのを変えずに、チームの基準というのを引き上げていってほしいなと思っています。
-けがが多かった藤原健介選手が今季初めてベンチ入りしました。
ポテンシャルというか、クラブにとってもプロスペクト(期待)だと思っています。これは徳孟(川合選手)もそうなんですけども、彼はどこでもプレーできる。ウイングでもシャドーでも、ボランチでもいけるのかなと思っているんですけども、とにかく自分自身を追い込んでプッシュして、自分自身の基準をどんどん上げてチームを引っ張れる存在になってほしいなと思っています。
正直、どこか一つポジションを挙げろというと難しいんですけど、いろいろやれるので、ただただトレーニングの中でしっかりと成長して、基準を上げて、チーム内の中に割っていってほしいなと思います。