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【横浜市港北区】池谷家住宅 次世代に向け「令和の改修」 市がクラウドファンディング型ふるさと納税

タウンニュース

古民家の工事を見守る現当主の池谷さん

綱島東にある池谷家(いけのや)住宅(現当主・池谷道義さん)の「令和の大改修」が行われている。改修した同家屋は飲食店など来訪者が利用できる施設にする計画が進められており、綱島東のにぎわい創出を目指す。10月3日からは横浜市主体のクラウドファンディング型ふるさと納税が始まり、池谷さんや市は協力を呼び掛けている。

同家屋は南綱島村の名主・池谷家の住宅として幕末の1857年に建てられた。池谷家は鶴見川の河川改修に尽力、「日月桃」の栽培と殖産興業への貢献、周辺のまちづくりへの参画、屋敷を公開して歴史文化を伝える活動など、さまざまな地域貢献を行ってきた。

同家屋は、周辺地域一帯の歴史を継承する存在で、建坪は100坪。元々茅葺屋根だったが大正末期に鉄板葺き、1982(昭和57)年に銅板葺きへと半世紀ごとに改修され、今年2月に「令和の大改修」が始まった。今年1月に市の歴史的建造物に認定され、建築基準法に準ずる設計で改修が進められている。「次の時代に継承することが最大の目的」と池谷さん。今回も屋根の改修が行われるほか、家屋には土台となる礎石がないため家屋を持ち上げて基礎を作る工事なども行われる。

また、同家屋がある綱島駅東口周辺では2023年に新綱島駅や同駅直結の複合施設が開業するなど開発が進んでおり、池谷家も参画している。家屋改修後は飲食店などとして活用される予定。古民家の両サイドには木造低層商業施設を建設中で、回遊性向上を狙う。来年下期にオープン予定。

「応援したい」を形に

歴史的資産を次世代につなぐため、横浜市が企画提案してクラファン型ふるさと納税を実施。港北区では初となる。寄付金の使い道が明確で、「応援したい」という気持ちを形にできるため、同手段で改修費用を募ることにした。市民以外にも池谷家を中心とした綱島ならではの歴史と新しさが融合したまちづくりを知ってもらうことも理由の一つだ。

目標金額は300万円。返礼品として日月桃を使用した「横浜綱島桃エール」や、建築史専門家による古建築レクチャーと同住宅のガイドツアーなどが用意されている。また、綱島出身タレントのふかわりょうさんから応援メッセージが寄せられフェイスブックで公開されている。クラファン型ふるさと納税の期間は12月31日(水)まで。

市都市整備局都市デザイン室長の馬場明希さんは「変わりゆく綱島のまちに、歴史ある古民家の魅力を生かし、新旧が響き合うにぎわいを創出したい」とし、「ご支援を心よりお願いいたします」と呼び掛ける。

池谷さんは「新綱島のシンボルとなれば。興味を持って応援していただけるとありがたい」と話している。

新築計画のイメージパース(画像提供:(株)再生建築研究所)

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