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【考えすぎて不安になる方にオススメ】書く瞑想「ジャーナリング」とは

TBSラジオ

先週、「あなたは引きずる派、引きずらない派?」というテーマで、リスナーの方からメールを募集したところ、たくさん送っていただきました。その中で「ジャーナリング」というものを行っているという方が。

山口県在住29歳 ラジオネーム・あっぴーさん。

今日のテーマですが、わたしは「引きずらない」タイプです。
元々考え込みがちな性格だったのですが、悩んだ時はノートに思考を整理するようにしたところ、スッキリして気持ちを切り替えられるようになりました!また、muute(ミュート)というアプリを使ってジャーナリングをしています!落ち込んだ時だけでなく、日々自分の考えをまとめることで自分の軸が分かるようになってきました!たまに見返すと面白いですよ!

日記のようなものということですが、厳密には違うようです。
「ジャーナリング」とは何なのか?どのように行えばいいのか、詳しい人に聞いてみました。
教えてくれたのは、臨床心理士・公認心理師・マインドフルネス瞑想講師の藤本志乃しのさん。

Q:ジャーナリングとはなんなのか?どんな方におすすめ?

藤本:ジャーナリングとは、紙に自分の思考や感情をただ落としていくこと。なんのためにやるかというと、わたしたちは、頭の中でただ考えていたり、感情がなんとなくわきあがってきて、きづかないままに、その見えないモノに振り回される感覚。それを外在化=外に出すことで距離をとれたりとか。自分が考えてることに気づいたりすることにメリットがあると言われています。マインドルフルネスの効果として、ストレスが下がったり、不安が改善するので、普段から考えすぎて不安になる人やストレスがたまるという方におすすめです。

「ジャーナル」とは「日誌」の意味。それが動詞になって「ジャーナリング=書き記す」という意味で、最近言われてきた新しい概念だそうです。頭に浮かんだことをそのまま紙に書くこと。書く内容は自由で、思いつくままに、感情を吐き出すこと、だそうです。ジャーナリングは、マインドフルネス=瞑想の一種と考えていいそうで、「書く瞑想」とも呼ばれています。

ちなみに、「エクスプレッシブ・ライティング」という、1980年代ぐらいに出てきた概念が元になっていると考えられています。自分の感情を紙に書き出すことで、ストレスが大幅に減少するという結果も出ています。

どんな人におすすめかと言いますと・・・
頭の中でぐるぐる考え続けてしまう方
普段から考えすぎて不安になる方
集中力が続かない人など、とのことです。

Q:やり方とその効果とは?

藤本:基本的には、自分の沸いてきた思考を紙にただ浮かんできたことを落としていくだけ。何分とも決まっていません。感情でも思考でもいいんです。日記とは違っていて、日記は整理してまとまったものを書くが、ジャーナリングは頭に浮かんだことを手を止めずに書くことがポイント。捨ててもいいような紙を用意してひたすら手を止めずに書いて下さい。途中で「何書こうかな」ということが浮かぶこともあると思うが、それすらも書く。1日1回で2ヶ月ぐらい継続すると変化が現れると言われています。マインドフルネスの効果として、集中力しやすくなったり、情動調節ができる=怒りが沸き上がってきたときにおさえつけてなかったことにするのではなく、自分の中にいらるようにしてあげて上手に行動ができるようになったりするんです。

用意するものは、紙と筆記用具(鉛筆やペン)のみ。
「日記」は、整理してまとめてから書くことが多いですが、ジャーナリングは、頭に浮かんだことを考えずにそのまま書いていきます。
そのあたりが違いということです。
ちなみに、スマホのメモアプリでもOKです!

藤本さんによると、ジャーナリング=つまりマインドフルネスの効果としては、
①集中しやすくなる
②ストレスや不安が解消できる
③感情のコントロールができるようになる
ただし、効果には個人差があり、必ずなる、ということではないのでご注意ください。

瞑想は素人には、なかなかむずかしいことがあるので、藤本さんが患者さんにすすめることもあるそうです。

では、いつやればいいのか。
夜の方が書くことが多いので、おすすめ、だそうです。
1日のスタートとして、朝にやることもOKだそうです!

どのくらいの量を書けばいいのか?
特に分数や文字量が決まっているわけではないので、自分のやりやすい形から始めるのがよい、とのこと。

大事なのは、継続することだそうです。
1日に1回、2ヶ月くらい続けると効果があらわれると言われていて、集中力が増したという報告があります。
「情動調節」=感情のコントロールという意味では2週間ぐらいで変化が出るという研究もあるそうです。

もうひとつ、大事なのは、書いたら、読み返すこと。自分の書いたことを見直してみると「自分ってこんなことを考えていたんだ!」と、今まで気づかなかった自分の新しい一面を発見できるはず。

さらに、書いたものは捨ててしまってもよいそうです。
ブログなど人に見せる前提だと、もし誰かに見られたらと思うと制御がかかって、本物の思考が出にくくなります。
「終わった後、捨てる」と決めておくことで、さらに書くことへの抵抗がなくなり、より書きやすくなる場合もあるそうです。

ということで、わたくし杉山もこの1週間行ってみました。

杉山さんの書き出し
6/2~
小さなメモ帳を買った!
思っていることを書いてみたい。
40歳になってなんでも忘れてしまう現状を変えたい・・・

6/4には「POISON」とメモ。

スギちゃん「思考が整理された気がする」

ちなみに、藤本さん自身もやることあるそうです。
瞑想だと思考が沸きすぎてつらくなっちゃうことが。そんなときはジャーナリングだとちょうどよい。

Q:ジャーナリングを行う上での注意点は?

藤本:テーマはなんであってもいいんですけど、ネガティブなことが出てきやすいので、余りに強い刺激や思考感情が出てきて、苦しくなったりしんどくなったりすることもあります。そのときは、「続けなきゃいけないと言われたから」と無理して続けないでください。昔の嫌なことまで思い出してそういう連鎖になってきても無理してやっちゃう人がためにいるんですが、無理をしないでほしい。本来的には何を書いてもいいものではあるんですが、自分が苦しくなりすぎていたり、「これ以上書きたくないな」というときにはやめてください。

→苦しくなったり、しんどくなったら、無理をしないで続けないようお願いします。

そして、ラジオネーム・あっぴーさんが使っているアプリ「MUUTE」こちらは、ジャーナリング専用のアプリ。感情の動きがグラフで見れたり、AIが思考と感情を分析してフィードバックをくれる点が紙と違うところ。このアプリは有料ですが、無料体験期間もあります。

思考の整理や、ストレス解消、モヤモヤ解消のために、ジャーナリングやってみてはいかがでしょうか?

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