「介護保険、使ってます? 申請は?」いろいろと考えさせられた看護師の言葉 #母の認知症介護日記 102
アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
実印が必要だと言って聞かない母・あーちゃんに、姉・なーにゃんが通院の付き添いのついでに、なぜ実印が必要なのか理由を聞いてくれました。すると、あーちゃんから返って来た答えは、まさかの「何もないわよ」。しかし、バッグの中から何やら手続きの方法が書かれたメモを発見したなーにゃん。「再発行」や「保険証」という文字も読み取れるそのメモは、電子マネーがチャージされたカードを再発行する手続きについて書かれています。おそらく話の発端はこの手続きについてだと思われますが、実印については一切触れておらず、真相はわからぬままとなりました。
現実的にはそろそろ…
あーちゃんは、なぜかポイントカードには強いこだわりがあるように見えます。すぐに作ってはなくし、そして再発行する……を繰り返していますが、なくしたと思っていたカードが出てくることもあるので、どれが使えるカードなのかわからずに、同じカードが何枚も財布に入っていることも……。保険証も、手元にはあるのに再発行手続き中というメモが残されていて、病院で提示したものが再発行後のものかどうかもわからず、ワフウフさん姉妹も状況を整理するのに必死です。
あーちゃんの病院の付き添いをしていた姉は、看護師さんから声をかけられました。
ちなみに、インスリン注射が毎週になってからもう1年半もたつのに、この日もまたこんな発言をしていました……。
ひとりで座っているときは、認知症特有の「無」の表情を浮かべていることもあります。
認知症の進行を目の当たりにする日々ですが、この日は歩きやすいぺたんこ靴を履いて来ていました。
記憶が曖昧なのは変わりませんが、自分の意思でぺたんこ靴を買ってくれたなら、大きな進歩です!
ちなみに、あーちゃんの介護認定をしていない理由はいくつかあって、その1つはお金に汚い父。常にあーちゃんの財産を狙っている父は、認知症だとわかれば適当なウソをついてお金を取ろうとするはず……。
父は思い通りにならないと暴言を吐く人で、そんな人にはあーちゃんを任せられません。
そして、あーちゃん自身も理由の1つ。ちょっとでも自分の意思にそぐわないことを言われると、関係を断ち切ろうとするところがあり、ずいぶん前に夫婦喧嘩の仲裁に入ろうと姉が意見したところ……。
※たんたん…ワフウフさん姉妹の父(あーちゃんの夫)
姉のことを拒絶し、その後1年ほど、姉はあーちゃんに会えずにいた過去がありました。
今、私たち姉妹と疎遠になるようなことがあれば、通院や薬の管理などにも支障が出るので、さすがにそれは避けたいのです……。
姉があーちゃんのインスリン注射の付き添いで病院へ行ったとき、看護師さんから「介護保険、使ってます? 申請はしました?」と聞かれたそう。1年前はまだ、他人がちょっと接したくらいでは認知症とはわからないくらいだったあーちゃんですが、今は病院の待合室で少し話をしただけで「あ、この人もしかして……」という顔をして距離を置く人もいます。認知症に気付いてから1年半しかたっていないのに、周りが気付くくらいの状態になったのかと思うと、落ち込んでしまいます……。
介護認定を今まで受けずにいる理由の1つは、父の存在があります。お金に汚い父は、常にあーちゃんの財産を狙っていて、きっとあーちゃんが認知症と診断されたとわかれば、自分が管理するからと通帳を全部取り上げてしまうことだって考えられるので、なんとか姉妹で管理をしておきたいのです。
そして、あーちゃん自身が認知症を認めていないので、プライドを傷つけたくないという理由もあります。もともと、我が強くて自分の意見を決して曲げないあーちゃんは、自分の意に沿わないことをする相手と関係を切ろうとするため、無理に介護認定を進めると私たち娘を遠ざけてしまうかもしれません。もしそうなると、薬も通院も食事も管理ができなくなってしまいます。考えただけで恐ろしいですが、残念ながら最近のあーちゃんの様子を見ていると、そろそろ介護認定を受けなくてはいけない時期にきているようです……。
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あーちゃんのプライドを傷つけたくないという気持ちはよくわかりますが、毎日たくさんの患者さんと接する看護師さんから言われたのであれば、そう遠くない未来に決断を迫られるかもしれませんね。実際に動き出すのは今すぐではないとしても、先に姉妹で方向性については話し合っておくと安心でしょう。
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