保土ケ谷区 救急出場 4年ぶりに減少 救急車の適正利用啓発
2024年の救急概況(速報値)がこのほど横浜市から発表され、保土ケ谷区内の出場件数は1万3477件だった。過去最多を記録した23年から327件減少したことについて、保土ケ谷消防署は「現時点で減少理由は明確に分からないが、救急車の適正利用などの啓発に取り組んでいる」としている。
市内は3年連続増
発表によると、24年の市内の救急出場件数は25万6481件で23年から1845件増加。3年連続で過去最多を記録した。18区で最多は港北区の2万313件。保土ケ谷区は10番目に多く、20年に1万815件を記録して以降、4年ぶりの減少となった。
24年の保土ケ谷区内の搬送種別(速報値)では、急病が9403件(前年比482件減)、一般負傷が2577件(同142件増)、交通事故が555件(同43件増)と続く。
保土ケ谷消防署は出場件数の減少理由は明確に分からないとした上で、複数の要因を挙げる。迅速な救急搬送などを維持するため、24年度から「『あんしん救急』知って予防!救急車」というキャッチフレーズを掲出したことや、場面に応じた救急車の適正利用などを呼び掛ける取り組みを実施。こうした啓発が出場件数の減少につながったと考えられる。
電気火災が増加
24年の保土ケ谷区内の火災件数(速報値)は34件で23年に比べて3件増加。18区で8番目に多かった。34件のうち、建物火災が20件(前年比3件増)、車両火災が4件(同1件増)、その他火災が10件(同1件減)。焼損床面積は1057平方メートル(同781平方メートル増)だった。
出火原因の最多は「電気機器」の5件で、リチウムイオン蓄電池による電気火災が近年増加傾向だという。同署は「製品本体に強い衝撃や圧力を加えず高温の環境に放置しないでほしい。熱くなっている、異臭がするなどの異常を感じた場合は使用を止めるように」などと警鐘を鳴らす。