浦島坂田船 大人な魅力が詰まった“仮面舞踏会”、毎年恒例のハロウィンライブ・ぴあアリーナMM公演をレポート【画像:全15枚】
Happy Halloweeeen 浦島坂田幽霊船 さぁ手をとってshall we dance? 舞踏会はもう明日!?まだはえーよ!マスカレード!ぬっはー!仮面の下はカメェングスゥン スゥン…スゥン…スゥン…
2024.10.14 ぴあアリーナMM
浦島坂田船が『Happy Halloweeeen 浦島坂田幽霊船 さぁ手をとってshall we dance? 舞踏会はもう明日!?まだはえーよ!マスカレード!ぬっはー!仮面の下はカメェングスゥン スゥン…スゥン…スゥン…』と題したハロウィンライブを2024年10月12日・13日・14日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催。“仮面舞踏会”をコンセプトにメンバーが大人な魅力を放った艶なる宴、その最終公演の模様をお伝えする。
アリーナ客席の扉から現れ、センターステージの四方に伸びる花道それぞれの先端にダンサーを従えて立ったうらたぬき、志麻、となりの坂田。、センラ。キービジュアルそのままの衣装をまとった4人は、センターステージに集ったところで仮面をとり、「Welcome to the party」のかけ声でcrew(浦島坂田船ファンの呼称)を舞踏会へと誘う「アイシナヨ」へ。ハロウィンライブ前日の10月11日に動画投稿されたばかりの新曲だ。ドレープ幕やギリシャ建築柱が飾られ、トーチに炎が揺れるメインステージに向かった「溺愛」にしても然り、美声を響かせながらダンサー8人と華やかに舞うその姿、いつにも増して妖しく麗しい。
「今宵限り、身分も素性もすべて忘れて、最後の日を、最後まで楽しみましょう」と呼びかけキレッキレなダンスで魅せた「微笑、香り、君と僕を繋ぐ」、アレンジセリフ&吐息ラストでcrewを悶絶させた「Boohoo」、それぞれの<愛させろ。>と情感豊かな歌&ダンスで心を掴んだ「月夜」とたたみかけ、「ヒドイヒドラ」「Beetle Battle」では白い衣装をまとったトルソーを相手にあまりにも挑発的で刺激的なパフォーマンスを繰り広げるという新たな大胆演出で沸かせた4人。“セクシー”もテーマだという今回のハロウィンライブ、思っていた以上に扇情的だ。
10月12日に歌ってみた動画が投稿されたばかり、本家へのリスペクトを込めた「Secret Answer」でcrewとの一体感を高め、10月4日に動画投稿された2024年のハロウィンテーマ楽曲「GENTLEMEN'S NIGHT」へ。“猫”をコンセプトに突き抜けたかわいさでcrewを骨抜きにした昨年のうらしまさかニャせんとは打って変わって、今年のハロウィンライブは進化し続ける4人のセクシーとアンモラルが止まらない。
スポーツの秋にちなみうらたぬきとセンラ、志麻ととなりの坂田。の2組に分かれバブルボール障害物リレーで泥仕合(!?)を繰り広げた幕間VTRでさんざん笑わせたあとは、白にオレンジカラーが映えるスポーティーな衣装に着替えてステージに現れた4人。ペンライトを振るcrewの大きなコールを浴びながらそれぞれ花道先端のリフターで上昇していった「グリムメイカー」のあとは、ソロパートへ。
「No.17」で敬礼ポーズやガオガオポーズも交え絶対王者感で圧倒した志麻。「イイナリレーション」でアクロバティック技や上裸披露に加えベッド上での過激なパフォーマンスで客席を歓喜の悲鳴一色にしたうらたぬき。「独断」で花道やセンターステージも使ってエモーショナルなコール&レスポンスを巻き起こしたとなりの坂田。。「スペシャルパフェ」で一気に健全(?)モードへと引き戻し<Makeスマイル>をきめたセンラ。個性もアプローチもそれぞれ、だから浦島坂田船は面白いとあらためて思う。
さらに、「スペシャルパフェ」の最後にはうらたぬき、志麻、となりの坂田。も加勢して全力で<スキスキ>ダンスするというサプライズも! キラキラポップな「ワガママOnly Mine」を4人で歌ったあとのロングMCでもあらためて感じたことだが、結成11年目にしてなんて仲良し、お互いに信頼し合い認め合う関係性も尊すぎる。
ハロウィンならではの「ハングリー・ゴースト」。意外な選曲で沸かせた「花魁俺嵐コンフュージョン」。「センラ任せたぞ」とうらたぬきに振られたセンラの<乗っ取っちゃうぞ>で勢いづいた「SPOOKY MAGICAL NIGHT」。9月に動画投稿されたばかりだとは思えないほどcrewのコールが熱量高く団結していた「パイレーツオブ宇宙!」。ファイヤーボールが噴き上がる中、4人の野生が解き放たれた「獣王無尽」。おなじみのハロウィンナンバーだけにcrewも楽しく大合唱した「ハロウ!ゴーストシップ」。そして、本編ラストはメンバーカラーである緑・紫・赤・黄の巨大バルーンがアリーナ客席に投入され、割れるとカラフルな風船が賑やかに散らばった「おーるでい・おーるにゃいと」。<君との日常こそ生きる意味>、メンバーとcrewがお互いにそう思い合っている浦島坂田船のライブは、本当に幸せに満ち満ちている。
<結婚しよっか?>という冒頭から愛が歪みすぎている「シックスセンス・ベル」で始まったアンコールでは、2024年のハロウィンライブを振り返りそれぞれに言葉を紡いでいった。
センラ「今回のライブ、今までで一番リハーサルがキツかったけど(苦笑)……結成12年目に向かう今、いいライブを作るために一生懸命に取り組めること、それを観に来てくれるあなたがいることが本当に嬉しいしありがたいです。まだまだ頑張れるし、いいグループだと心の底から思います」
となりの坂田。「2週間で作った今回のライブ、胸を張れる素晴らしいエンターテイメントショーにできました。支えてくれる方たちに、本当に感謝感激です。みんなの反応を見てまだまだ頑張る価値があるなと思ったし、みんなが推したいと思えるグループにきっとなります」
志麻「やっぱり浦島坂田船っていいね! すべてのcrewにあらためてお礼を言いたいです。俺たちを見つけてくれて、推してくれて、本当にありがとうございます」
うらたぬき「準備期間が短くても、これだけのものを見せられるんですよ。12年目に向かっている僕ら、すごくないですか? このメンバーと今年歌うのはこれで最後だけど、来年のこともいろいろ考えています。あらためて、生まれてきてくれてありがとう。この先もずっとついてきてください」
時を経ても変わることのない4人の誠心誠意は、そうした言葉にも強くにじむ。
シャボン玉銃を手に4人が無邪気な笑顔を見せ、たくさんのハート形カードが会場上部からはらはらと舞い落ちた「Piece Piece Piece」。4人で顔を見合わせながら歌声と気持ちを丁寧に重ねた「アダマントリング」。メンバー同士、メンバーとcrewの縁は強く結ばれ、決してほどけない。この先も、楽しくて幸せなハロウィンシーズンを一緒にすごせますように――。
なお、この日の模様を収めた映像は、ハロウィン当日から11月8日までStreaming+とZAIKOでアーカイブ配信中。さらに、11月30日までJOYSOUNDの「みるハコ」でも視聴できるとのこと。めくるめく仮面舞踏会へと4人がエスコートしてくれる2024年の浦島坂田船ハロウィンライブ、何度でも味わってみてほしい。
文=杉江優花
撮影=小松陽祐(ODD JOB)、加藤千絵(CAPS)