北川拓実主演、ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』 メインビジュアル&ビジュアル撮影レポートが公開
2025年6月、東京・大阪・富山にて上演される、ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』のメインビジュアル、ビジュアル撮影レポートが解禁となった。
本作は、同名小説を脚本・作詞高橋亜子×音楽オレノグラフィティ×演出石丸さち子の3人のトップクリエイターによって誕生する、世界初のオリジナルミュージカル。
主演には、様々なジャンルの舞台で積極的な活動をしている少年忍者の北川拓実を迎え、共演には、東島京と木村来士をはじめ、平野綾、岡田浩暉、土居裕子、浦嶋りんこ、まりゑ、小松季輝、佐藤匠、中川賢、陰山泰といった個性豊かなキャストが名を連ねる。
この度、メインビジュアルとともにビジュアル撮影レポートが公開。都内某所で行われた、宣伝ビジュアルの撮影の様子を一部紹介する。
ビジュアル撮影レポート到着
まず、エリザベス・モファット役の平野綾の撮影からスタート。彼女は、柔らかな髪を巻いたロングヘアと鮮やかなグリーンのワンピース姿でスタジオに登場し、その場がすぐに作品の世界観に染まったように見えた。平野が演じるモファットは街角でチョコレートを配り宣伝する、通称チョコレートガール!キュートでポップなイメージが彼女にぴったりだ。シャッター音に合わせて、次々と表情やポーズを変幻自在に変えていく。デザイナーから「手を入れたいです。指先が見えるように」とリクエストがあり、スタイリストが平野のほっそりした指に指輪をはめ、しっかりと応えてポージング。物語の後半では意外な一面を見せるモファットをどう演じるのか、俄然楽しみになってきた。
次の撮影はジョン・ブレイズ役の岡田浩暉の撮影では、ブラウンのジャケットにネクタイ、それに岡田が提案した細い口髭をつけているのが印象的。クラシックな装いがよく似合う。ブレイズは古本屋の店主で、スマッジャーとハントリーに秘蔵本を見せ、彼らの活動を密かに支援する。デザイナーから「知性、威厳を感じるようにスッといる感じで」とリクエストをすると、ポケットに手をかけ、カメラの前に立つ。 試し撮りを「一回見せて!」と自らモニターチェックをし、「ほんの少し笑っているんだけど、笑わない方がいい?」とデザイナーに確認した。「キリッとしたものや柔らかいもの、いろんな表情をください」との返答に、「OK!」と爽やかにカメラの前に立つ。数カット撮影後、渡された帽子を目深にかぶると、引き締まった雰囲気に。目線を左右に配り、両手を大きく広げるなど、様々なポーズで撮影が進む。まさにお芝居。肖像画のように語りかけてくるカットが完成した。
次に撮影する子供たちにお菓子を売る、小さな売店を営むバビおばさん役の土居裕子を待つ。白いブラウスとシンプルないでたちだが、そこに花が咲いたように清楚で可憐な姿でスタジオ入りした。スタイリストが3つのエプロンを用意して、ダークブラウンのナチュラル系が選ばれた。いよいよ撮影がスタート。笑ったり、おどけたりと表情を大きくかえ、動きも大胆。するとデザイナーから「慈愛に満ちた感じで」とリクエストが飛ぶ。土居は瞬時に落ち着いた雰囲気に方向転換。 両手を合わせたり、腰に手を当てたりとさりげないポーズが効いている。カメラマンが「レンズの中を見るイメージで」とお願いすると、クルッとした瞳が光る。モニターを見ていたスタッフたちが「いい表情!風が吹いている」と絶賛。あっという間に撮影は終わり、土居も満面の笑みを見せていた。
そして、主人公のスマッジャーを演じる北川拓実がやって来た。スマッジャーはチョコレートが大好きな少年で、チョコレート禁止令に抵抗をする役柄だ。北川は青のストライプのジャケットにグレーのパンツ姿で、フレッシュな学生らしさを滲ませている。「よろしくお願いします!」と礼儀正しく挨拶をして、カメラの前に立った。少し緊張気味のように見えたが、撮影が始まるとあれこれポーズを繰り出して、さすがだなと感心させられた。指示に従い、手の位置や表情、視線の強さを変えていく。 大きく動くというより、そのさりげなさ、ナチュラルな空気感が北川の魅力であり持ち味なのだろう。クールに決めたり、ニコニコ笑ったり、時には瞳の奥に芯の強さを宿したり。撮影が進むにつれ、優しさの中に芯のあるスマッジャーと重なって見えてくるようから不思議だ。本番ではスマッジャーとして戦い、世界を大きく変えてくれるに違いない。
東島が太いボーダーのラガーシャツにベージュのジャケット姿でスタジオに現れた。彼が演じるハントリーはスマッジャーの親友。「なるべくそっけない、飾らない感じで」とデザイナーがリクエストをすると、ポケットに両手を入れ無造作に立った。カメラマンが試しに全身を一枚撮ると、見事に絵になっているから驚きだ。「やんちゃな感じで」と指示されて、前屈みになる、しゃがむ、歩き出すなど大胆に動き出した。表情もちょいワルっぽく、はたまたお茶目に、などくるくる変わる。場の雰囲気を全て取り込もうとしているのか、東島は時折、スタジオのBGMに合わせて英語の歌詞を口ずさんだりもする。これは表現力の塊!どんなハントリーが誕生するのか、期待したい。
フランキー演じる木村はネクタイとベスト、北川とも東島ともまた雰囲気の違ういで立ちで現れた。等身大の少年そのものの佇まいを感じる。フランキーは健全健康党・少年部に属する少年で、いわばチョコレート禁止の促進派。しかしその活動をせざるを得ない理由があるのだが…。「クールに立って」とカメラマンにリクエストされて木村は真っ直ぐカメラに向かう。ベビーフェイスだがその瞳の奥は真摯である。ポケットに手を入れたり、身体の向きを変えたり。 時々、片足の踵に重心を置いて指先がツンと立つ、その仕草が木村の持っている独特な雰囲気を倍増させる。デザイナーが「もっと怒りをにじませて」「怒っているまでいかない無表情で」と指示すると、それに応えるべく、顔の表情筋に力を入れているのも愛らしい。撮影が終わって拍手を受けると、ようやくほっとした顔に。本番ではフランキーとしてどんなふうに舞台をかき回すのか、要注目だ。
取材・文:三浦真紀
※撮影レポートは一部抜粋。全文は公式サイト(chocoun.com)でご確認ください。