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泉区中田東 郷土史継ぐ資料館、閉館 収集品は地域住民らに

タウンニュース

小島民俗資料館の前で記念撮影した泉区歴史の会会員ら(上・提供)/同資料館の一部

泉区中田東にあった「小島民俗資料館」がこのほど閉館し、45年の歴史に幕を閉じた。故・小島貞雄さんは長年にわたって農耕器具、日用品、郷土品などを収集・展示。約70種、2000点の資料は、閉館前の譲渡会で希望者や泉区歴史の会会員の手に渡った。

同資料館は1980年に小島さんの自宅敷地内に設立。郷土資料の見学のために、地元の小学校の子どもたちや、国内の大学教授などが訪れることもあった。

2014年に小島さんが亡くなって以降、資料の管理や整備を継続することが困難になり、解体することが決まったという。

「功績を次世代に」

泉区歴史の会の会員同士で小島さんと親交が深かった宮田貞夫さんによると、農協の研修で歴史に興味を持ったことをきっかけに、小島さんの収集・展示活動が始まったという。

資料の中でも多くを占める農具は郷土資料としての価値を重視し、特に中田地区で使用されていたものが中心で、県外のものは対象外。一方で、見学に訪れた子どもたちのために昔使われていたおもちゃなども展示され、農具に次ぐ数の多さとなった。

閉館に伴う資料調査で、小島さんの名前が記された小学校の教科書や戦闘帽なども発見された。さらに泉区の歴史をまとめた『いずみいまむかし泉区小史』に写真のみ掲載され、行方が分からなくなっていたという縄文時代の石皿も見つかった。

資料の大部分は、閉館が決まった11月から5回にわたって一般公開され、地域住民や同会に譲渡された。宮田さんは「小島さんが歴史を語り継ぐために残した功績は大きい。資料をまとめて改めてどこかで公開したい」と語った。

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