阪神・淡路大震災から30年、関西学院大と神戸親和大女子バレーボール部がチャリティーマッチ
午前中は「人と防災未来センター」見学
阪神・淡路大震災から30年。関西学院大と神戸親和大の女子バレーボール部が震災を風化させず語り継いでいこうと6日、チャリティーイベント「HYOGO×学生スポーツ~スポーツの力で想いを繋ぐ~」を開催した。
両校の部員は午前中に神戸市中央区の「人と防災未来センター」見学ツアーに参加。その後、神戸親和大学親和アリーナで中学生との交流やチャリティーマッチを行い、心地良い汗を流した。
当然ながら現役の大学生は1995年の震災を知らない世代。当時の貴重な資料や展示物を目の当たりにし、それぞれが神戸の惨状を思い知った様子だった。
神戸親和大の山本里優主将は「人と未来防災センターは、震災を実際に体験してない私たちにとって衝撃的なものでした。テレビやニュースでしか見たこと、聞いたことのない震災について身近に感じより考えさせられるいい機会となりました。私たちはバレーボールというスポーツを通じて感謝の気持ちをお返ししていきたいと感じました」と振り返った。
関西学院大の久本愛美主将も「防災センターを見学し、命の大切さや今ある環境のありがたさを改めて感じました。午後の試合や中学生との交流を通じて、バレーボールができる日常が決して当たり前ではないことを実感しました。これからも感謝の気持ちを忘れず、競技に真摯に向き合っていきたいです」と気持ちを新たにしていた。
株式会社スポーツフィールド提供
関学大・三輪龍一監督「『3つの繋ぐ』が形になった」
■神戸親和大・山本清和監督
「阪神大震災、復興30年の節目にこのような機会を頂戴しましたこと大変有意義な機会を頂戴したと喜んでおります。特に、午前中に伺った防災センターでの体験は、震災を知らない学生たちにとりましても、自分のことのように考える機会を得られたことと思います。また、午後からのチャリティマッチでは、授業の関係でベストのメンバーを組むことが出来ませんでしたが、メインコートで試合ができる機会を頂戴し、良い経験となりました。教職を目指す学生が多いなか、中学生とのクリニックも、将来の実践経験の場として、良い経験をさせていただきました。このような経験を頂戴しました、スポンサー企業の皆様に感謝申し上げます」
■関西学院大・三輪龍一監督
「このイベントは『スポーツの力で想いを繋ぐ』をテーマに開催され、『3つの繋ぐ』が形になった一日だったと感じています。1つ目の繋ぐは、震災を知らない学生に震災の記憶や教訓を繋ぎ、今後起こりえる自然災害への防災意識を高める良い経験となった。2つの目の繋ぐは、バレーボールはボールを繋ぐ競技で人への思いやり、助け合いがより必要な競技、震災後のボランティア活動を知り、お互いに助け合うことがいかに重要かを感じる良い経験となった。3つ目の繋ぐは、中学生との交流により、人との触れ合いを感じ、若い世代へ技術や考え方を繋ぐ良い経験となった。
いつ何が起こるかわからない時代だからこそ、現状が当たり前と考えるのではなく、この瞬間を大切に、今の環境を与えて頂いている全ての方に感謝の気持ちを持って過ごしていきたいと改めて感じた一日でした。これからも機会があれば、地域貢献活動に参画したいと思います。」
■マーヴェラスジュニア・辻環菜さん
「チャリティーイベントは私にとってとても貴重な経験となりました。大学生のプレーを見て、スパイクの時に意識するポイントやサーブの狙うコース、トスのあげ方を学ぶことができました。そしてバレーボールという繋ぐスポーツが世代を超えても一緒にプレーできることの楽しみを改めて感じることができました」
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記事:SPAIA編集部