干物に味噌汁に、メレンゲの卵かけご飯。日本の正しい朝ご飯を鎌倉でいただきます
朝食の「三種の神器」をあげよと問われたら、多くの人がご飯、味噌汁、干物と答えるはず。
【全画像】鎌倉「ヨリドコロ 由比ヶ浜大通り店」で豪華な朝ごはんを
けれど、干物を自分で焼こうと思うと、なかなか手間だよね。
でも、ご安心。日本の正しい朝食を食べさせてくれる店が鎌倉にあるんです。
その名も『ヨリドコロ』。鎌倉市内に3店舗ありますが、今回は『ヨリドコロ 由比ヶ浜大通り店』で朝ごはんをいただきました。
「あじ干物定食」も「さば干物定食」も1000円(税込/以下すべて同じ)。あじ干物とさば干物が盛られた「ASA定食」は1280円。
あじ干物定食に、「こだわり卵」(220円)を付けてもらいました。
朝ご飯といえば干物でしょう、やっぱり!
注文後、店長の近藤麻衣子さんが干物を1枚1枚丁寧に焼いてくれます。
「魚が焼けるまでに卵を混ぜてください」
スタッフの谷和真(たにかずま)さんが、卵と一緒に泡だて器を運んできました。
卵かけご飯にするのですが、その食べ方がちょっとかわっています。
「白身と黄身をわけて別々の容器に入れます。白身を泡だて器でかき混ぜてメレンゲを作ってください。作り方は、テーブルに置かれた紙に書かれています」
お菓子を作ったことがある人ならば、メレンゲなんて簡単に作れます。でも、お菓子を作るならハンドミキサーか、もっと大きな泡だて器を使うはず。細い泡だて器を使うのは初めて。
ところが、泡だて器を片手で回してもなかなかメレンゲにはなりません。
メレンゲは両手でぐるぐるが鉄則でした
近藤さんに助け舟をお願いしました。
「両手で混ぜたほうが簡単に作れますよ」
近藤さんは泡だて器を45度ぐらいに傾け、両手で回しました。するとあっという間にメレンゲが完成。
「両手で回すとと2分ほどでメレンゲを作れます(笑)」
ご飯にメレンゲをのせたら凹みを作ろう
メレンゲができたらご飯にかけるのですが、コツがあるといいます。
「メレンゲをご飯に盛ったら黄身をのせる凹みを作ってください」
黄身用のポケットを作るんですね。思わず納得。
凹みに黄身をのせて醤油をかければ、卵かけご飯の完成。
テーブルには醤油が2本ありました。片方には「sweets」とあります。関東では甘い醤油をほとんど見かけませんが、出雲地方や九州地方では甘い醤油が好んで使われています。
「九州料理店で働いていたことがあるスタッフがいます。その人が『卵かけご飯には甘い醤油が合う』というので、甘い醤油の用意もあります」
醤油はお好みで選ぶといいかも。
なぜメレンゲの卵かけご飯なの?
そもそもなぜメレンゲの、卵かけご飯にしようと思ったのですか。
「白身のぬるっとした食感が苦手な人がいますよね? メレンゲにすれば卵かけご飯をおいしく食べていただけるのではないかと思い、メレンゲを作ってもらうことにしました」
私も白身が苦手。でも、メレンゲにしたことでおいしくいただけました。
それにしても朝食にアジの開きを食べたのが久しぶりかも。しっかり焼いてくれたので頭も食べちゃいました。
出汁がきいた味噌汁もおいしかったなあ。エノキ、大根、ネギ、ニンジン、豆腐がごろごろ入っていました。
ところで、近藤さんは朝ご飯を食べてから出勤するのですか?
「朝7時開店なので食べずに来ます。一段落したところで、干物とご飯と味噌汁の賄いをいただきす。日本人だからかもしれませんが、毎日食べても飽きませんね(笑)」
食べ飽きないからこそ干物もご飯も味噌汁も日本が誇る朝食の定番なのかも。しみじみおいしいと思いました。
チーズケーキとティラミス。朝スイーツもありました
朝ご飯でお腹がいっぱいになったけど、スイーツは別腹。
「チーズケーキ(680円)とティラミス(880円)があります。共に自家製です。ちなみに、ティラミスには『私を元気づけて』という意味があります」
朝スイーツなら元気をもらえそうなティラミスでしょ、やっぱり。
ティラミスとコーヒー(520円)を頼みました。
ティラミスに使用する卵は、卵かけご飯の卵と同じ神奈川県産。
ティラミスはほどよい甘さで、コーヒーとのペアリングもばっちりでした。
朝ご飯の後、鎌倉を散策しましょう
朝8時に入店。9時前に食事を終えました。
先に紹介した朝ごはん定食は7時から9時まで提供。早起きしたおかげでおいしい朝食をお得にいただけました。
早起きは三文の徳。鎌倉野菜を販売している市場へ向かいました、とさ。
【ヨリドコロ 由比ヶ浜大通り店】
住所/神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-10-7
電話/0467-37-8841
営業時間/7:00 ~18:00
定休日/木曜
(うまいめし/中島 茂信)