安全なまち作り、決意新た 逗子斜面崩落から5年
逗子市池子で2020年2月、マンション敷地の斜面が崩落し、通学途中の女子高校生=当時(18)=が巻き込まれ死亡した事故から2月5日でちょうど5年がたった。
当日早朝、現場には桐ケ谷覚逗子市長、柏村淳副市長、行谷英雄消防長ら市関係者や地域住民らが追悼に訪れた。
午前7時56分に桐ケ谷市長、ボランティア団体代表の中学生が献花をし、事後発生時刻の7時58分から関係者らは1分間の黙とうをささげた。
桐ケ谷市長は「命が失われたことは痛恨の極み。二度とあってはならない。市として、予防の観点から市内の崖地の点検を行っている。死を無駄にしないように、安全なまち作りに今後も取り組んでいく」と決意を新たにした。
亡くなった女子生徒は小学4年生の時、「被災地にとどけ隊」というボランティアグループの一員として、2012年夏に東日本大震災の被災地・陸前高田市を訪れ、地元小学校との交流事業に参加していた。市長になる以前の桐ケ谷市長も同時期に同市に支援活動で訪れており、元気にソーラン節を踊る女子生徒を見たという。
市長は「なにより遺族の方がここに(子どもが)いないということがつらいだろうと思う。生きていればもう社会人。当時、小学生だったが、元気ではつらつとした、可愛らしい子だった」と涙ぐみながらに思いを語った。