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【相模原市】ふれあい収集モデル事業 全市展開へ課題抽出 利用要件の緩和検討も

タウンニュース

玄関先に出されたごみを収集する職員

ごみを自分で集積場所まで持ち込むことが困難な独居高齢者や障害のある人などの負担を軽減すると同時に、在宅福祉向上と社会的孤独の防止をめざす行政の戸別収集サービス「ふれあい収集」。相模原市内でも10月からモデル事業が始まり、対象となる人の利用要件、マンションのオートロックへの対応など解消すべき課題も少しずつ見えてきた。

市は高齢者や要介護認定者等に対するアンケート、地域包括支援センターへの聞き取りなどから「高齢者等のごみ出し支援」に関して、市域全体で一定のニーズがあると判断。全市での実施へ向けた体制の検討につながるよう、地区の人口や面積、立地する住居の形態、収集拠点からの距離などの条件を総合的に勘案しながら区ごとに1地区を選定(中央区:大野北地区/緑区:津久井地区/南区:東林地区)。10月からモデル事業を開始した。

11人が利用

現在は利用要件を満たし事前に登録を済ませた11人(大野北:5人/津久井:4人/東林:2人)がサービスを利用。自宅の玄関先など指定された場所に搬出されたごみを週に1度、担当の職員が利用者宅を訪れ収集している。

市廃棄物政策課の担当者は私案と前置きした上で「現在のモデル事業を1年半続け、2027年度春にエリアを拡大、その1年後の28年度から全市での導入ができたら」と話す。

「ハードル高い」

現時点では「介護保険の要介護2以上の認定を受けていて居宅サービスを利用している」「身体障害者手帳1級・2級の交付を受けている」など、利用要件が定められているが、モデル地区のひとつ、大野北エリアに暮らす住民は「ハードルが高すぎる」と話す。

また、申込期間中には夫婦がともに90歳を超える世帯から担当課に相談があった。この夫婦は2人とも介護認定を受けていないためサービスを利用することはできなかったという。

モデル事業が始まると、マンションに暮らす利用者宅でオートロック機能があったため、職員が搬出指定場所までたどり着けなかったケースもあった。

市の担当者は「さまざまな課題を解消していくため多くのサンプルが必要。要件を満たす多くの方に参加いただきたい」という。

見守りの側面

収集サービスは、ごみ収集を支援すると同時に利用者の孤立防止や安否を確認するという側面もある。

3年前の夏には伊勢原市内で「ふれあい収集」を利用していた女性宅を訪問した職員がインターホンを鳴らしたものの応答がなく、異変を感じて内部を確認。勝手口の扉のそばで倒れている女性を発見した。消防に通報し、胸骨圧迫をしながら救急車の到着を待った。残念ながら搬送後に死亡が確認されたが、サービスを利用していなければ発見が遅れた可能性もある。

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