猫の寿命を伸ばす『正しいキャットフードの選び方』4つ 愛猫に合っているか知るには?
猫の「正しいキャットフードの選び方」4選
1.年齢で選ぶ
猫は年齢によって必要な栄養素や消化機能に応じて食べられる量が異なります。猫のライフステージは大きく三つに分けられ「子猫」「成猫」「老猫」でフードを切り替えるのが一般的です。
子猫は0~1歳まで、成猫は1~7歳まで、老猫は7歳以上と言われています。
子猫期は高たんぱく・高カロリーのフードを与えることが大切です。
成猫になったら通常のフードに切り替えましょう。子猫のフードを与え続けてしまうとカロリーオーバーになってしまい、肥満の原因になります。また、不妊手術を受けた猫は太りやすくなってしまうため、より食事管理を徹底する必要があるので気を付けましょう。
7歳以上の老猫は、内臓の機能が衰えてくるため、消化のしやすいフードに切り替える必要があります。シニア用のフードも数多く販売されているので、飼い猫が食べやすいフードに切り替えてあげるようにしてください。
2.総合栄養食を選ぶ
猫のフードは「総合栄養食」「その他目的食」「療法食」「間食」の4つに分かれています。毎日与える必要があるのは「総合栄養食」です。
総合栄養食には、猫の体に必要な栄養素が全て詰まっており、これだけ与えておけば大丈夫というフードです。
総合栄養食以外の食事を与えることは、栄養バランスやカロリーが足りず不調を起こす原因となります。
その他目的食や間食は、ご飯の味に飽きてしまわないように味を変えるときや、しつけのときに有効活用することや、総合栄養食と併せて与えるようにしましょう。
また、療法食は獣医師に指定された場合以外に与えることができません。自己判断で与えるようなことは絶対にやめましょう。
3.原材料で選ぶ
キャットフードはペットショップやスーパー、ホームセンターやネットショッピングサイトなどさまざまな場所で購入することができます。
そこで気を付けるべきなのが、フードの原材料です。総合栄養食を選んでいても、原材料の記載内容が曖昧な場合は注意が必要です。
肉や魚の種類が「チキン」や「サーモン」というように明記されず「肉類」などと記載されている場合は粗悪な素材が使用されている危険性があります。
また、穀物が多く含まれているキャットフードは注意が必要です。猫の体は「トウモロコシ」や「小麦」などの穀物を消化するのが苦手です。最悪の場合アレルギーを引き起こす危険性もあるので、穀物が多く含まれているフードはよく調べてから与えるようにしましょう。
価格の安さや内容量の多さだけでフードを選んでしまうと、品質や安全面が不安な商品を与えてしまうかもしれません。栄養基準局の規定を満たしているフードを選ぶようにするとよいでしょう。
4.添加物の少ないものを選ぶ
キャットフードの中には、保存のために添加物が使用されています。そのため、添加物の全てが悪影響をおよぼすわけではありません。
猫の体に害を及ぼす危険性のある添加物は、
✔BHA
✔BHT
✔エトキシキン
✔プロピレングリコール
✔合成着色料
などがあります。
特にキャットフードにカラフルな色が付いているものは、着色料を使用して美味しそうに見せているものがほとんどです。私たち買い手側の目に留まりやすくはなりますが、猫にメリットはありません。
カラフルで美味しそうに見えるからと言って、猫も同じように感じるわけではないので、成分を確認して余計な添加物が含まれていないフードを選ぶようにしましょう。
キャットフードを与えるときに注意するポイント
まず、キャットフードは賞味期限内に食べきれる量を買うようにしてください。こまめに買うのが面倒だからと、大容量のものをいつまでも使い続けてしまうと、フードの鮮度が落ちてしまいます。
一度開封してしまったフードは、放置しておくとカビてしまったり虫が湧いたりする可能性もあるので注意が必要です。
季節によって劣化の速度が速まる場合もあるので、保管場所や状態について問題ないかどうかこまめに確認すると安心です。
また、キャットフードには「ドライ」と「ウェット」タイプのものがあります。どちらも総合栄養食で販売されていますが、ウェットタイプだとかなりの量が必要になるため、コストがかかってしまいます。
ウェットフードは香りや食感が良いため食いつきが良くなりますが、与えすぎるとドライフードを食べなくなることも。
また、充分な熱量をウェットフードのみで補うために、たくさんの量をたくさん食べる必要があります。
そのため、メインはドライフードを与えるようにして、夏場の水分補給や飽き防止のために与えるようにすると良いでしょう。
まとめ
猫は食にこだわりを持つ子も多く、どのようなフードを好むかは個体差があります。
キャットフードには味だけでなく粒の大きさや硬さ、香りや食感などさまざまな種類が販売されています。
飽きてしまわないように工夫をしながら、安全でその子の体質に適したフードを与えるようにしましょう。
(獣医師監修:葛野莉奈)