ランナー呼び込み周遊を 三浦市初の「ランステ」開設
三浦市を訪れるランナーが着替えや食事場所として利用できる「ランニングステーション」と呼ばれる施設が今月、三浦海岸駅そばに誕生した。三浦市内では初といい、移住者の本間香織さん(44)が一念発起して開所。ランナーが走った後にくつろぐことができる場所を作ることで、半島での滞在時間を延ばし、周遊促進など観光振興にも役立てたい考えだ。
三浦海岸駅徒歩2分の商業ビル2階にあるランニングステーション「キミステ」。店名は本間さんがSNSで使うニックネームをもじったもので、店内にはシャワーや更衣室、ロッカーを備える。2月1日のオープン以来、週末を中心に1日平均10人ほどの利用があり、ランニングのほかトライアスロン選手やロードバイクで訪れる人もいるという。
自然に魅せられ
風光明媚で自然豊かな三浦半島はランナーにとっては人気スポットの一つだ。本間さん自身も市民ランナーの一人。横浜市で会社員をしていた3年前、初めて三浦に足を運んだ際に海や山に魅了されたという。以来定期的にランニングに訪れ、三浦が会場のマラソン大会にも参加した。
ただ、「都心からほど近く、走っていて最高に気持ちが良い場所」と感じる一方、着替えや汗を流せる場所の少なさを感じていた。そこで走り終わった後の受け皿を開設しようと決意し、移住。大会のゴール地点となることが多い三浦海岸に店を構えた。
地域活性化の一助に
ランナーをサポートする場所の整備は市外からの誘客を促進し、観光周遊につなげる可能性があると本間さんは考える。今週末に行われる「三浦国際市民マラソン」には昨年市内外から約7500人が参加した。「三浦半島には土地の魅力がたくさんある。ランステが増えれば観光振興にもつながるはず」
キミステでは、アスリートフードマイスターの資格を持つ本間さんが疲労回復に良いとされる食材や三浦半島の食材を使った料理も提供。「食材の宝庫である三浦半島の魅力も知ってもらえれば」と心を砕く。市外からランナーを呼び込み、三浦の魅力を発信していきたい考えだ。営業は平日午前9時から午後5時(土日祝日は8時から)。月・金曜定休。