高田馬場『Fry家』で選べるミックスフライの極上ランチ。ミシュランの味を定食で気軽に楽しめる!
高田馬場にある『Fry家』は、洋食界の名シェフ・斎藤元志郞さんがプロデュースし、スイスと日本でミシュランの星を獲得した料理人・西山道泰さんが料理長を務めるフライ専門店だ。おすすめは上質なフライメニューを少しずつ、好みに合わせていただけるミックスフライ。フライというと、ボリュームたっぷりがっつり系のメニューを想像するが『Fry家』のミックスフライはその概念が覆される絶品メニューなのだ。
これぞ究極のフライ!『Fry家』のフライはひとあじ違う
高田馬場駅から徒歩3分、おしゃれなカフェのような入り口が印象的だ。
『Fry家』のテーマである“少量多種”を楽しみに、ランチタイムの看板メニュー、選べるミックスフライ定食 3品2400円をいただくことにした。
選べるミックスフライ定食は、極みのささみフライにプラスして、ロースやヒレ、旬の魚介や野菜など10種類の中から好みのフライを 3品選び、自分だけのミックスフライ定食を作ることができる。悩んだ末、ロースと特別メンチ、プラス100円で選べるエビの3品を注文した。
軽やかさと柔らかさの共演!極みのささみフライ
他のフライと別皿に盛られた極みのささみフライ。まるで特別扱いのようなそのささみフライにピンクの岩塩をつけて口に運ぶ。サクサクの軽い衣と、しっとりとしてどこまでも柔らかなささみの食感。ささみにありがちな筋っぽさやぱさぱさ感が一切ない。大袈裟ではなく、こんなささみのフライは食べたことがない。
続いて、まるっとしたフォルムがかわいらしい特別メンチだ。こちらも最初は岩塩をつけていただいた。箸でつかむだけでその柔らかさがわかる。キラキラと肉汁が輝き、食べる前からおいしさが伝わってくる。一口噛んだ途端、ふんわりとした食感に驚きそのジューシーさに感動した。今まで食べてきたメンチは一体なんだったのか。
「メンチをメニューに入れるなら、脇役ではなく主役になるようなものにしたかったんです。自分たちの技量と時間をつぎ込んで、納得できるメンチにしようと試行錯誤してつくりました」
副料理長の新崎雄大(しんざきゆうだい)さんは言う。
「店内で肉をミンチにして、空気を入れながらじっくりと時間をかけて練っています。実はメンチが一番時間をかけて揚げているんです。8〜9分かけてゆっくりと火を入れているので、肉汁が残ったまま柔らかい食感で召し上がっていただけます」
美しいピンク色に揚がったロースも、これまた柔らかく軽やかで、肉の甘みを強く感じる。ぷりぷりのエビフライは、衣がサクサクでまた違った味わいだ。自家製のタルタルソースはフライを邪魔せず、それでいて卵のうまみを感じるバランスの良さがうれしい。
すべてのメニューが主役の店を
「とんかつ屋さんだと、ミックスフライって脇役じゃないですか。でもうちはミックスフライを主役にしたかったんです」
素材はすべて、プロが見極め厳選したものを仕入れ、肉と魚介、野菜と素材に合わせて特製のパン粉の種類を変える。食材のおいしさが最も引き出せるように、揚げ油の種類も温度もそれぞれに合わせて変え、揚げた後はパン粉の上で寝かせてより軽くサクサクのフライに仕上げる。
それだけではない。揚げ物の添え物だと思われがちなサラダも、定食につけられた豚汁も、どれも主役級のおいしさだ。サラダはキャベツではなく繊細で瑞々しいレタスの千切り。自家製のトリュフドレッシングをかけていただく。
「自分たちが一番おいしいと思うものを、妥協せずに追求しています。現状に満足せず、揚げ方や揚げ時間、寝かせる時間なども変えてきています。メンチも最初に比べて、どんどん工程が増えて時間をかけてつくるようになっているんですよ」
ディナーでは、自分好みの料理を選べるプリフィックスコース2500円がオススメだ。ワインや好きなドリンクを飲みながら、少量を1品ずつ提供される極上のフライを堪能できる。実際に食べるまではフライでコースは重たいのでは?という疑問があったが、そんな心配はない。『Fry家』のフライは、その名前の通り飛んでいきそうにどこまでも軽く、一口ごとにこの上ない多幸感に包まれるはずだ。
まだ体験したことのない至極のフライを味わいに、『Fry家』を訪れてみてはいかがだろう。
Fry家 (フライヤ)
住所:東京都新宿区高田馬場1-32-11 小澤ビルB1F/営業時間:11:00〜14:00LO ・17:30〜21:30LO
(※ディナー最終入店21:00 ロングコースは19:45最終受付)/定休日:不定/アクセス:JR高田馬場駅から徒歩3分
取材・文・撮影=村田幸音
株式会社アステル
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