セ・リーグ球団別週間MVP 広島・羽月隆太郎がつなぎ役で貢献、ヤクルト内山壮真は打線牽引
14打数5安打4四球でwRAA3.8の羽月隆太郎
プロ野球は前半戦が終了した。セ・リーグは阪神が貯金を独占して2位DeNAに9.5差をつける独走態勢。2位以下は3位・巨人、4位・中日、5位・広島まで3差にひしめく混戦となっている。
SPAIAでは7月15日から21日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA3.8を記録したのは広島・羽月隆太郎だった。20日のヤクルト戦で3安打猛打賞、21日は3四球を選ぶなど14打数5安打4四球の打率.357。クリーンアップにつなぐ2番としてチームに貢献した。
チームは7月8日から7連敗を喫し、最後の6試合も1勝4敗1分けと急降下。9日時点の2位から一気に5位まで転落した。ここでオールスターブレイクが入ることを前向きに捉えたい。後半戦の巻き返しへ羽月がカンフル剤となるか。
中日・山本泰寛、DeNA桑原将志も躍動
最下位ヤクルトは4連勝フィニッシュ。チームトップのwRAA3.7をマークしたのが内山壮真だ。17日の巨人戦で3安打、20日の広島戦で4安打を放つなど17打数9安打の打率.529。村上宗隆とサンタナが離脱中の打線で存在感を示した。
9日から7連勝で4位浮上した中日では、山本泰寛が好調だ。15日の阪神戦から4試合連続マルチ安打を放ち、21打数10安打の打率.476で、wRAAはチームトップの2.5。巨人、阪神、中日とわたり歩いてきた10年目が猛アピールしている。
ラスト6試合を3勝2敗1分けで前半戦2位フィニッシュとなったDeNAでは、桑原将志が13試合連続安打と好調キープ。期間中の6試合でも23打数8安打の打率.348、wRAA2.1だった。節目の1000安打まであと6本に迫っており、後半戦も切り込み隊長としてスタートダッシュを決めたい。
阪神・小幡竜平、巨人・丸佳浩も存在感
独走中の阪神では、堅守の小幡竜平がバットでも貢献した。最近は6番ショートで起用されており、20日の巨人戦で1号ソロを放つと翌21日には2号ソロ、3号2ランと2打席連発。19打数5安打の打率.263ながら3本塁打でチームトップのwRAA1.7だった。
前半戦最終戦にサヨナラ勝ちして4連敗で止めた巨人では、丸佳浩が15打数5安打4四球でwRAA1.6。苦しい状況が続くチームにおいて18年目のベテランが存在感を発揮している。
オールスターを挟んで26日からリーグ戦が再開される。阪神が一気に突っ走るのか、あるいはくい止めるチームが出てくるのか。週間MVPに輝いた好調選手の働きはキーポイントのひとつになりそうだ。
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記事:SPAIA編集部