ジェームズ・キャメロンの広島・長崎原爆映画、原作トレーラー映像が公開 ─ 『アバター』後すぐに製作予定
巨匠ジェームズ・キャメロンが広島・長崎への原爆投下を描く映画『Ghosts of Hiroshima(原題)』の原作ノンフィクションより、トレーラー映像が公開された。本作は広島への原爆投下から80年を迎える前日、2025年8月6日に米国で発売される。
予告編は1945年8月6日、広島への原爆投下を発表するハリー・S・トルーマン大統領のスピーチから始まり、“原爆の父”として知られる理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーがヒンドゥー教の聖典「バガヴァッド・ギーター」から引用した「我は死なり、世界の破壊者なり」で締めくくられた。ナレーションはオーディオブック版と同じく名優マーティン・シーンが担当している。
EXCLUSIVE: The official trailer for Charles Pellegrino’s book “Ghosts of Hiroshima” is here. The book will be made into a film directed by three-time Oscar winner James Cameron.
The non-fiction title is due out on Aug. 5, a date which coincides with the 80th anniversary of…— Variety (@Variety)
米によると、キャメロンは現在も、本作を『アバター』シリーズの承認を得られしだい製作する計画。ファンタジー小説『The Devils(原題)』の実写化企画に『アバター:ファイア・アンド・アッシュ』(2025年12月19日公開予定)の公開後着手するといたが、今回の報道では、『Ghosts of Hiroshima』が『アバター』(2008)以来はじめての“非『アバター』作品”になると明示されている。
映画版はチャールズ・ペレグリーノのノンフィクション作品『Ghosts of Hiroshima』『The Last Train from Hiroshima : The Survivors Look Back』に基づき、広島と長崎で2度被爆した“二重被曝者”の山口彊(やまぐち つとむ)氏を描く内容。キャメロンは2009年に山口氏と面会し、15年にわたって企画を温めてきたのち、2024年秋に映画化権を獲得した。
先日、キャメロンは映画版で原爆投下の様子をリアルに描く意向を明かし、「観客が原爆投下を体験したかのように感じられる映画を創りたい」「広島と長崎で起きたことを容赦なく描きたい」と。ペレグリーノがアドバイザーとしてほか、日本側の専門家や被爆者遺族の協力を受け、日本の作家やプロデューサーが参加する可能性もある。
現時点で脚本は執筆されていない。キャメロンは米にて、「すべてが頭の中にあって、ようやく書き始めるのがいつものやり方です。あらゆるものを探求し、自分に影響を与えたものを思い出しながら、すべてを物語として構築していくと書き始められる瞬間がやってくる」と語っていた。
なお、『アバター』サイドの承認が下りる時期は不明。ただし、同じインタビューでは「『アバター』が映画監督としての人生を支配している今、状況を整理しているところです。『アバター』の完結だけでなく、大切な他のプロジェクトにも取り組める未来を模索しはじめている」とも話した。
原作本『Ghosts of Hiroshima(原題)』の日本刊行情報は不明。
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