焼肉とい 〜 黒毛和牛や韓国料理を温かみのある空間で楽しむ
「焼肉が食べたい!」
ただおいしいお肉を味わうだけでなく、さらに心に残る時間を過ごしたい。
家族と、恋人と、気の合う仲間と、ひとりでも気兼ねなく……。
倉敷市連島にある「焼肉とい」は、そのような願いを叶えるお店です。
焼肉好きオーナーが惚れ込んだお肉や、オープン前から愛されてきた韓国料理を、子育て世代の目線で作られた居心地の良い空間で味わえます。
「焼肉とい」のお店の雰囲気やメニュー、こだわりや思いをオーナー高藏 美由紀(たかくら みゆき)さんに聞きました。
子ども連れでも、仲間とも、ひとりでも楽しめる焼肉店
「焼肉とい」は2022年10月1日(といの日)にオープンした焼肉店です。
もともとこの場所には「どんどんビル」というビルがあり、韓国料理店「酒場ル六花」をビルの1階で営業していました。
ビルを建て直すことになり、建物まるごとを焼肉店へと形態を変えることに。
2階建てで、1階はテーブル席やカウンター席があります。
カウンター席にも焼き網があり、ひとりでも気兼ねなく焼肉が味わえます。実際にひとりで訪れて焼肉を楽しむ女性もいるそうです。
2階は1階よりも落ち着いた雰囲気。テーブルごとに仕切りがあり、会話が弾みそうです。
4~6人掛けのテーブル席のほか、個室もあり、わいわいとおいしい焼肉を堪能できます。
子ども用の食器や椅子を借りられ、小さな子ども連れの家族でも気兼ねなく焼肉を楽しめるのもうれしいポイント。
オーナー自身も子育て経験があるため、細やかな気配りが感じられます。
「焼肉とい」で味わえるおいしいお肉と韓国料理
「焼肉とい」で味わえるメニューについて紹介します。
黒毛和牛を中心に提供。脂のバランスが良く、おいしくおなかいっぱい食べられるお肉にこだわります。
焼肉のなかでもホルモンが大好きなオーナーの高藏さん。一頭買いによる仕入れで、さまざまな部位を味わえるようにしています。また、脂肪が少ないラム肉や海鮮も扱っており、ヘルシー志向のかたから好評です。
そして、なんといっても特徴は、前身の韓国料理店から引き続き、韓国料理のバリエーションが豊富な点。
キムチ、キンパ、韓国冷麺、チヂミなど、どれも一度食べるとまた食べたくなる味わい。
野菜メニューが多いのもうれしいポイントではないでしょうか。
お肉や韓国料理のほか、お酒や人気のランチメニューも紹介します。
おいしいお肉に舌鼓
オーダーは席ごとにスマートフォンで手軽におこなえます。
器もおしゃれです。
黒毛和牛上ロース・カルビ・ハラミ・上タンなどをオーダーしました。
テーブルごとにある網焼きで焼いていきます。
肉汁たっぷりでどれもおいしいです。
たれは、しょうゆだれ、とろみのある味噌だれ、レモン汁があります。
しょうゆだれはあっさり、味噌だれはコクが生まれ、どちらもお肉との相性抜群。タンはレモン汁でさっぱりといただきました。
後半戦のおすすめはつつみ野菜セット。
サニーレタスやシソなどの野菜に、お肉や味噌を包んで食べると、また味わいが変わってきます。
といの混合ホルモン
一頭買いで仕入れるホルモンは単品でも頼めますが、いろいろ味わいたい場合は「といの混合ホルモン」がおすすめ。
レバー、ホルモン(小腸)、シマチョウ(大腸)、ツラミ、上ミノ、センマイなど、そのときどきでホルモンがランダムに提供されます。
「旨辛」と「たれ」が選べ、私たちは「旨辛」を選びました。
ぎゅっと旨味がつまって、ぷりぷり・コリコリ、部位によって食感や味わいが違って楽しい一品。
「旨辛」は辛さがアクセントになり、ご飯・お酒が進みます。
コウネ
コウネは牛の肩バラの一部で、一頭からわずかしか取れない希少部位。
広島を中心に愛されており、「焼肉とい」でも食べられます。
白っぽい見た目と、脂の甘みが特徴で、炙ればコリコリ噛むほどに旨味が広がる独特の味わいが魅力。
脂は見た目ほどしつこくなく、口の中ですっと溶けていき上品なコクがあります。おろしポン酢でさっぱりといただきます。
といサラダ
お肉を楽しんだら、野菜もたっぷり摂りたくなりませんか?
そのようなときは、シェアするのにぴったりな「といサラダ」がおすすめ。
彩り豊かな新鮮な野菜にオリジナル和風ドレッシングのほど良い酸味が絡み、何度でも味わいたくなる一品です。
人気のドレッシングは購入することも可能です。
キムチ盛り合わせ
自家製のキムチは、発酵食品ならではの味わい深さが感じられ、辛さが控えめで、まろやかな味わいが特徴です。
野菜のみずみずしさが感じられます。
辛いものが苦手な人でもチャレンジしてほしい、おすすめの一品です。
キンパ
紫キャベツやニンジンなどの色鮮やかな野菜が巻かれ、見た目にも楽しいキンパ。
ゴマの風味が感じられて、さっぱりとした味わいが広がります。
焼肉の合間にちょうど良い、軽やかなアクセントとなる一品です。
毎年、節分シーズンには恵方巻として人気なのだそう。リピーターが多いのも納得の味わいでした。
冷麺
さっぱりとした酸味のあるスープと、しっかりと締まった麺が特徴の冷麺。
さわやかな後味で、食事を締めくくるのにぴったりです。
お肉や韓国料理に合うお酒
焼肉には、ビールや酎ハイといった定番のお酒が合いますが、特別なお酒も取りそろえています。
中でも注目は、ナチュラルワイン。倉敷東町にある「十六屋酒商いときち」にて、お肉に合うものを店主と相談しながら厳選しています。
韓国のお酒・虎マッコリは、ほんのり甘みがありながらも、発酵由来の炭酸ガスが感じられ、スッキリとした後味が特徴。
食事を一層引き立ててくれるでしょう。
ランチメニュー
「焼肉とい」は水・木・金曜日にランチタイム営業をしています。
昼から焼肉が味わえるほか、以下のランチ限定メニューも人気です。
・和牛ローストビーフプレート
・焼肉屋さんの肉丼
・麻辣牛肉豆腐チゲ
・タンタコライス
・カルグクス
・和牛プリプリホルモン丼
こちらは「カルグクス」。あっさりとした温かいスープに、つるつるもちもち食感の麺と野菜がたっぷり入っています。
チーズキンパ、チヂミ、ナムルなどがついて、一度にいろいろな味わいが楽しめるセットです。
焼肉や韓国料理が気兼ねなく楽しめる「焼肉とい」。
オーナー高藏 美由紀(たかくら みゆき)さんに話を聞きました。
「焼肉とい」についてお話を聞きました
「焼肉とい」のオーナー高藏 美由紀(たかくら みゆき)さんに話を聞きました。
──お店オープンの経緯は?
高藏(敬称略)──
もともとこの場所には「どんどんビル」というビルがあり、韓国料理店「酒場ル六花」を営業していました。
「酒場ル六花」は2021年12月に閉店し、私が焼肉好きだったことから、焼肉店として業態を変えることにしたんです。
焼肉店を営業するための勉強を重ねて、2022年10月に焼肉といがオープンし、新たなスタートを切りました。
焼肉店を始めたら、焼肉が好きではなくなるかなと思っていましたが、今でも家族みんな焼肉が大好きで、いろいろなお店へ食べに行きますよ。
──前身が韓国料理店だから、焼肉以外のメニューも豊富なのですね。
高藏──
はい、韓国料理のメニューが豊富なのはそのためです。
キンパなど「酒場ル六花」の頃の人気メニューは、当時からの常連さんにも今も喜んでいただけています。
子育てがひと段落したのを機に、水・木・金曜日限定でランチ営業を始めました。
ランチ限定メニューを作り、和牛ローストビーフプレートや肉丼といった焼肉店ならではのメニューのほか、麻辣牛肉豆腐チゲやカルグクスといった韓国料理のメニューも人気です。
──イベント出店もよくされていますよね。
高藏──
オープンしたのが新型コロナウイルス感染症拡大対策期間だったので、お弁当販売も盛んな頃だったんです。いろいろな販売の場に出させていただき、お弁当を一度に100個、作れるようになりました。
もともとイベントに出て楽しい場づくりに参加するのが好きなので、キッチンカーも準備して、機会があればイベントに出店しています。
さまざまなご縁がありがたいです。
──焼肉といの名前の由来は?
高藏──
実は「とい」は、私たちがトイプードルを飼っているからなんです。響きがかわいいですよね。
子どものおもちゃの「TOY」ともかけています。
私自身、長く子育てをしてきた経験があるので、子どもを連れて気兼ねなく楽しんでもらえる店にしたいという思いがずっとあるんです。
ももっこカード(おかやま子育て応援パスポート)という、地域全体で子育てを応援する岡山ならではの取り組みがあるのを知っていますか?
当店も協賛しており、カードを提示していただいたかたには、ジュースをサービスしています。
子育て世代のお客様も多いので、「焼肉といに行って、焼肉を食べるのが楽しみ!」と思っていただけていたらうれしいです。
子どもたちが大きくなってからも、家族で焼肉を食べに来てくれたことを思い出してくださるような店になっていきたいと思います。
おわりに
「焼肉が食べたい!」
そう人が思うときには、おいしいお肉だけでなく、きっと一緒に過ごす人や場所も想像しているはずです。
だからこそ、会話が弾む空間や、心地良い雰囲気が大切だと思いました。
「焼肉とい」は、そのような特別な時間を提供してくれるお店です。
家族、恋人、友人と、そしてひとりでも、気兼ねなく訪れて、心に残るひとときをお楽しみください。