巨大なひな壇に仰天!「鴻巣びっくりひな祭り2025」が3月8日まで、エルミこうのすショッピングモールほか鴻巣市内各所で開催中
関東有数のひな人形の産地、埼玉県鴻巣市で「鴻巣びっくりひな祭り2025」が2025年3月8日(土)まで開催中。メイン会場となる「エルミこうのすショッピングモール」をはじめ、各サテライト会場では趣向を凝らしたひな人形の展示が楽しめる。桃の節句に合わせてお出かけしよう。
江戸時代から続くひな人形の街
約400年の歴史を誇るといわれる埼玉県鴻巣市の人形製作。江戸時代より「鴻巣雛」として有名で、越谷や江戸十軒店と並んで「関東三大雛市」と呼ばれた盛大な市が開かれていた。特に着物の着付けは関東一という評判で、江戸のひな職人たちは競って鴻巣に修業にやってきたという。明治時代には鴻巣に人形業者が30軒、職人が300人いたという記録が残っていて、その活況ぶりを伝えている。
江戸時代から現在まで続く鴻巣市の貴重な地場産業の魅力を伝え、また市民全体でひな祭りを楽しみ、街を明るくすることなどを目的に2005年から始まったのが「鴻巣びっくりひな祭り」だ。その名の通り、誰もが“びっくり”する展示が待ち受けている。
メイン会場となる「エルミこうのすショッピングモール」には、“ひな人形で飾る日本一高いピラミッドひな壇”が登場する。ショッピングモール内の吹き抜けを突き抜けるほど高い31段、高さ約7mのピラミッドひな壇は圧巻の一言に尽きる。開催当初は26段(高さ5.74m)だったが、2009年には28段、2010年には29段、2011年には30段と年を追うごとに徐々に高くなり、2012年に現在と同じ31段になった。「ピラミッドひな壇に飾られているひな人形は約1500体。主に今年寄附提供していただいたお人形を飾っています。提供してくださった方が自分のひな人形はどこにあるか探して楽しむ姿も見られます」と教えてくれたのは鴻巣市観光協会の小田嶋愛さん。
趣向を凝らしたサテライト会場も!
メイン会場以外に、それぞれの会場の特性を生かした個性ある展示が楽しめるサテライト会場(全5カ所)も。例えば、鴻巣農産物直売所「パンジーハウス」では花とのコラボをテーマにひな人形の着物胴を花びらであしらった「花びな」が楽しめる。また「花と音楽の館かわさと 花久(かきゅう)の里」ではスタッフ手作りのつるし飾りが見もので、「コスモスアリーナふきあげ」では地元小学生が3Dプリンターで作るひな人形を飾る予定だという。
「ほかにも『吹上生涯学習センター』ではひな人形の職人さんが自ら飾ってくれたり、鴻巣市産業観光館『ひなの里』では全国でも何体かしかないような貴重なひな人形が見られたりします。各会場、趣向を凝らした展示で皆さまをお迎えします」と小田嶋さん。さらには、サテライト会場より規模は小さいが、鴻巣市文化センター「クレアこうのす」や鴻巣市にぎわい交流館「にこのす」でも展示が行われ、市内全体でひな祭りを盛り上げる。
「同じ会場でも展示されるひな人形は毎年変わり、ボランティアの方々が一生懸命考えながら飾っていますので、ぜひお楽しみください。提供してくださった方々の思いも一緒に感じてもらえれば」(小田嶋さん)。2月22日(土)~24日(月・休)、3月2日(日)にはメイン会場とサテライト会場を結ぶ無料循環バス「ひなめぐり号」も運行されるので、バスを利用しながら各会場のひな飾りを楽しもう。
開催概要
「鴻巣びっくりひな祭り2025」
開催期間:2025年2月19日(水)~3月8日(土)
開催時間:メイン会場10:00~21:00(最終日は~15:30)、サテライト会場・展示のみ会場9:00~17:00
会場:エルミこうのすショッピングモール(埼玉県鴻巣市本町1-1-2)ほか
アクセス:JR高崎線鴻巣駅すぐ
【問い合わせ先】
鴻巣市観光協会☎048-540-3333
URL:https://kounosubina.jp/
取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。