杉田劇場が開館20周年 音楽・文化活動の拠点
磯子区民文化センター杉田劇場が、今年2月で開館20周年を迎えた。2005年の開館以来、地元の団体や企業などの協力を得ながら、区民らへ音楽・芸術活動の機会を数多く提供してきた。
同館は横浜市が各区に設置を進める「区民文化センター」の一つ。名称は公募によって決定され、戦後間もない頃に杉田の地にあり、美空ひばりさんが初舞台を踏んだとされる旧「杉田劇場」と同じ名称がつけられた。地域の音楽・文化活動の拠点として、20年間で延べ157万人以上が利用している。
「心豊かになれる場」に
節目を祝おうと、2月2日には記念公演「杉劇20周年冬まつりスペシャルコンサート」を開催。同館を拠点とする「杉劇リコーダーず」や「杉劇☆歌劇団」、「杉劇にこにこ合唱団」のほか、オペラ歌手や地元小中学生らもステージに上がって演奏や歌声を届けた。
さらに、5日には記念式典も行い、来賓や同館とつながりのある地域住民など約300人が参列。杉田小児童らも集まり、多くの人で同館がにぎわった。
式典では女優の五大路子さんや美空ひばりさんの長男・加藤和也さんなどが祝辞を述べたほか、岡村在住の画家・塚田麻美さんが絵画を寄贈。中村牧館長は「地域の皆さまの心で文化をつないで、この劇場が20年間歩んでこれたのだと思う。これからも誰もが心豊かになれる場であり続けたい」と語った。