更年期にイライラが起こりやすい理由とは?解消に効果的な「今すぐできる簡単ポーズ」3つ
以前は気にしなかったことや、ちょっとしたことでイライラしやすくなるのが更年期です。感情のコントロールが効かなくて、それに対してまたイライラするといった悪循環に陥る人もいるかもしれません。
【全画像】今すぐできる!更年期のイライラに効果的なポーズ集(写真)
しかし、更年期にイライラしやすいのは決してあなたのせいではありません。
今回は、更年期にイライラしやすい理由と、その解消方法についてご紹介します。セルフケアでできることもたくさんあるので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
更年期にイライラが起こりやすい理由
更年期にイライラが起こりやすい理由は、主にホルモンバランスの変化と自律神経の乱れが関係しています。女性は40歳を越えると卵巣の機能が低下してエストロゲンの分泌量が減少していくといわれています。これが、更年期特有の不調の原因につながるのです。
また、更年期は、仕事や家事、子育て、親の介護など多忙な時期と重なることが多いです。子どもの受験や仕事での役割の変化などの環境の変化やプレッシャーがストレスとなり、これが不安定なメンタルの原因になってちょっとしたことでイライラしてしまうかもしれません。(※1)(※2)
更年期のイライラに効果のあるヨガポーズ3つ
なかなか手強い更年期のイライラ。何か打てる手はないのでしょうか? そこでおすすめなのが「ヨガ」です。ヨガは呼吸と連動してからだを動かすことで、自律神経を整える効果が期待できます。
人はイライラしたりストレスを感じたりすると、常に交感神経が優位に働いてからだが休まりません。しかし、ヨガでゆっくりと呼吸をくり返しながら全身を動かすことで、凝り固まった筋肉がほぐされて副交感神経が優位に働き、からだがリラックスモードになります。これにより、自律神経が整ってイライラする心を鎮めてくれます。
ヨガを行う際は「腹式呼吸」を意識してみてください。鼻から息を吸っておなかを膨らませ、おなかをへこませながら鼻からゆっくりと息を吐きましょう。
安楽座のポーズ
(1)両ひざを曲げて、かかとを自分に引き寄せる。可能であれば、両方のかかとがからだの中心で並ぶようにする。
(2)背筋を伸ばして肩の力を抜く。
体勢が安定しない場合は、お尻やひざの下にブランケットやヨガブロックを置いて調整します。
不安でなければそっと目を閉じて、自然な呼吸を繰り返しましょう。
チャイルドポーズ
(1)正座をして、その場で鼻から大きく息を吸う。
(2)吐きながら上半身を前に倒していき、おでこを床につける。
(3)手は真っ直ぐ前に伸ばすか、からだの横に添える。全身の力を抜いて、ゆっくり呼吸を続けましょう。
三角のポーズ
(1)両腕を肩の高さに伸ばして、両手首の下に足首がくるように脚を開く。
(2)右足先を90度外側に向ける。
(3)その場で息を吸って、吐きながら上半身を右に倒す。
右手は足首に添えるか、難しい場合はヨガブロックなどを下に置いてサポートしましょう。両腕は一直線にし、からだが前に倒れないようにおなかに力を入れます。
余裕があれば目線は左手の先へ向け、3呼吸キープしましょう。反対も同様におこないます。
更年期のイライラには漢方薬も役立つ
更年期のイライラには、ヨガに加えて漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は自然由来の生薬からできているため、一般的に西洋薬より副作用が少ないといわれています。不調の根本改善を得意としているため、ヨガと組み合わせることでより効率的なアプローチが期待できます。
更年期のイライラには、下記のような働きのある漢方薬を選びましょう。
・ホルモンバランスの乱れを整える
・自律神経を整える
・血流をよくして自律神経の乱れを改善する
また、漢方薬はイライラなどの精神面のケアだけでなく、ホットフラッシュやほてり、頭重感などの症状にも効果が期待できます。
更年期のイライラにおすすめの漢方薬
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
気(エネルギー)や血(栄養)の巡りをよくして過剰な熱を冷ますことで、不眠やイライラを改善する漢方薬です。(※3)
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
怒りやイライラの原因となる神経の高ぶりを抑え、自律神経を安定させることで更年期障害に効果がある漢方薬です。(※4)
漢方薬は自分のからだに合ったものを選ぶことが大切です。選び方に悩んだり、副作用に不安を感じたりしたときは、スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスを利用してみるのもおすすめです。漢方のプロが体質に合った漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれますよ。
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何かと不調が起こりやすいのが更年期です。イライラしやすくなると、つい人に当たってしまったり何に対しても集中力がもたなかったり、日常生活に支障をきたす場合も少なくありません。しかし、「更年期だからしかたない」と諦めるのはまだ早いです! 今回ご紹介したヨガや漢方薬は、忙しい日常にも手軽に取り入れられるので、ぜひ試してみてくださいね。
ただし、症状が重かったりセルフケアだけでは対処しきれなくなった場合は、専門の医療機関を受診するのもひとつの手段です。自分ひとりで抱え込まず、ときには周囲の人にも頼りながら、更年期の症状とうまく付き合っていきましょう。
参考サイト
(※1)公益社団法人 日本産科婦人科学会「更年期障害」
(※2)一般社団法人日本女性医学学会「よくある女性の病気【更年期女性に認められる症状】」
(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散エキス顆粒(医療用)」
(※4)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用)」
<この記事の執筆者>
ヨガインストラクター・ライター
高橋かなこ
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。
自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
(ハピママ*/あんしん漢方)