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知事が突然の辞職表明で注目の静岡県 職員の給与は3年連続全国1位の高水準

Shizuoka

地方公務員の給与水準が全国で最も高い静岡県

■新規採用職員への訓示が波紋 川勝平太知事が辞職表明

川勝平太知事の突然の辞職表明で静岡県が注目されている。川勝知事は新規採用職員を前に「皆さまは頭脳、知性の高い人たち」と訓示しているが、静岡県職員の給与は全国で最も高い。

川勝知事は1日、例年通り新規採用職員に公務員としての心得を説いた。その中で、以下の発言が職業差別と捉えかねないと波紋を広げている。

「県庁というのは別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたり、あるいはモノをつくったりとは違って、基本的に皆さんは頭脳、知性が高い方たちです」

川勝知事は会見を開いて職業差別について否定し、「職員を激励する言葉の中に人々の心を傷つける内容があったことを厳しく受け止めています。誠に申し訳なく、心からお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。そして、辞職を決意した理由に「度重なる不適切な発言」と「リニア中央新幹線の開業延期」を挙げた。

■静岡県職員の給与は全国1位の水準 トップ3は東海地方

川勝知事が訓示した3日前、総務省から地方公務員給与の実態調査の結果が公表された。2023年度の静岡県職員の「ラスパイレス指数」は前年と同じ102.2で、3年連続全国トップだった。ラスパイレス指数は、国家公務員の給与を100とした場合、地方公務員の給与水準がどのくらいにあるのかを示す数字。100を超えるほど、国家公務員よりも給与の水準が高いことを意味する。

都道府県別では上位3県が前年と同じだった。前年4位タイだった埼玉県は8位タイ、神奈川県は16位タイと順位を落としている。上位と下位5つの自治体は以下の通り。東京都は6位タイだった。

【ラスパイレス指数が高い自治体】

①静岡県 102.2

②三重県 101.2

③愛知県 101.0

④大阪府 100.8

⑤福岡県 100.7

【ラスパイレス指数が低い自治体】

①鹿児島県 96.2

①鳥取県 96.2

③青森県 96.8

④沖縄県 97.2

⑤宮崎県 97.3

■静岡市は政令市で4位 静岡県内トップは熱海市

全国に20ある政令指定都市の順位では、静岡市が101.5で4位、浜松市は100.1で11位タイだった。静岡市は前年より0.7ポイント減少し、順位を2つ下げている。浜松市はラスパイレス指数が前年と同じで、順位を1つ落とした。

静岡県内の市町では熱海市のラスパイレス指数が102.8で最も高く、東伊豆町の92.7が最も低い。上位と下位は次のようになっている。

【ラスパイレス指数が高い市町】

①熱海市 102.8

②三島市 102.4

③沼津市 102.3

④藤枝市 101.7

⑤湖西市 101.6

【ラスパイレス指数が低い市町】

①東伊豆町 92.7

②川根本町 94.5

③河津町 94.7

④清水町 94.9

⑤伊豆市 95.4

政令市を除いた県内市町ラスパイレス指数の平均は99.8で、前年度から0.2ポイント減少した。ラスパイレス指数では全国トップだった静岡県職員の平均給与は月額43万1409円(平均42.5歳)で、東京都の45万1422円に次いで2番目に高くなっている。

(SHIZUOKA Life編集部)

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