宇宙開発の秘話に熱視線 豊小保護者が講演会を初企画〈横浜市鶴見区〉
市立豊岡小学校で2月10日、小惑星探査機「はやぶさ2」の開発に携わったJAXA(宇宙航空研究開発機構)教授の佐伯孝尚さんによる講演会が行われた。同校保護者でつくる「豊岡小学校お父さんの会」が講演会形式で初めて実施したもの。当日は同校児童や保護者ら100人以上が参加し、はやぶさ2の開発秘話などに熱心に耳を傾けた。
お父さんの会は、同校児童の学校生活などを支援する保護者の会。現在メンバーは50人ほどが登録しており、来年度で設立20年を迎える。
運動会や土曜参観など学校行事の手伝いのほか、主催行事として毎年恒例のスポーツイベント「豊小番付」や謎解きゲーム「豊小脱出」を企画。今回は初めての形となる講演会を実施した。
今回の講演会は、同会OBがJAXA関係者と縁があって実現したもの。はやぶさ2の開発に携わった研究者から直接話を聞けるとあって、当日は体育館を埋めるほどの児童や保護者たちが集まった。
講演したのは、はやぶさ2が小惑星「リュウグウ」に人工クレーターをつくるための金属弾の発射装置の開発などに携わった佐伯さん。
佐伯さんは、児童たちに小惑星を調べることの意義や、はやぶさ2の開発秘話、リュウグウに着陸する際のトラブルをどのように解決してきたかを解説。緊迫感ある動画も交えての講演に身を乗り出して話を聞く児童の姿も見られた。参加した児童の一人、同校6年生の高橋景都さんは「神秘的な宇宙の話で本当に面白かった。いろいろな苦労をチームで解決してきたのがすごかった」と笑顔で語った。
同会運営委員長の新田耕治さんは「難しい話もあったが、子どもたちが宇宙に興味を持つきっかけになれば。子どもたちに仕事や社会について学ぶ機会を今後も企画できたら」と話した。