『猫と暮らす家』を探すなら…重点チェックしたいポイント3選 猫も人も安心できる住環境とは?
1.たっぷり日向ぼっこできる家
猫は日向ぼっこが大好きです。とりわけ、過ごしやすい季節、日当たりのいい窓際でのウトウトする時間は極楽そのもの。気持ち良さげに眠る愛猫を見るだけで、飼い主さんも不思議な幸福感に包まれるにちがいありません。
たんに心地良さだけでなく、血流促進による免疫力向上、毛ヅヤの維持、体内時計の調節、ストレス解消など、日光浴は猫の健康面でさまざまな効果をもたらします。まさに、日向ぼっこは、愛猫の幸せな生活には欠かせないルーティンです。
以上のことを踏まえると、猫にとっての「優良物件」の大前提は、日当たり良好な家です。理想を言うと、南向きか東向きで、窓から外を見物できる立地条件がベスト。おうちのまわりが高い建物だらけで日差しに乏しいと、猫は残念な気持ちになります。
日向ぼっこと同様に、窓際でのお外見物もまた、愛猫の健やかな精神状態を保つために外せない条件です。猫は、窓辺で通り過ぎる人や飛び立つ鳥を眺め、聞こえてくる音をリアルに感じることで、ストレスを発散させると言われています。
2.高いところを自由に行き来できる家
起源をたどれば、もともと猫は樹上性の動物で、木々などのうえで日々、生活を営んでいました。野生時代、高所は獲物を見つけやすく、同時に、天敵からも身を守れる安全な場所です。猫本来の基本的な習性は、現在のイエネコにも引き継がれています。
たとえ狭いスペースでも、立体的に動き回れる空間であれば、猫は精神的にもハツラツと過ごせると考えられています。逆に、上下運動できない暮らしは、生まれつきの本能を発揮できないので、何かとストレスです。
キャットタワーやキャットステップなど、垂直方向に動ける猫グッズを活用すると、猫の「高所欲」も十分に満たせます。
仮に、みなさんが一戸建て購入を希望する場合、予算の余裕があったら、1階、2階を吹き抜けにしたうえで、キャットウォークの設置を検討してみても良いかもしれません。気ままに高所を行き来できるので、愛猫も大いに喜んでくれます。
日頃の運動量が増えれば、体力維持・ストレス解消にもつながります。愛猫の健康長寿には、高所を活かした日々の適度な運動がとても重要です。
3.秘密基地スポットが複数そろう静かな家
猫は静かな環境を好みます。反対に、ガヤガヤとうるさい場所は苦手です。猫の聴覚は、人間の約4倍で、人には感知できない音まで拾います。騒音などの強い刺激にさらされ続けると、体調や精神の不調を抱える子もいるほどです。
おうちづくりで重視したいのは、静かで落ち着いた環境を整えてあげることです。特にこだわりたいのは、ごはんやトイレ、睡眠用のスペース。いずれも猫が無防備になりやすい瞬間であり、愛猫にリラックスしてもらうためにも、安心感の充実が欠かせません。
さらに、おうちの各所に秘密基地スポット(狭くて暗い場所)を複数用意してあげると、愛猫の快適性が高まります。壁や家具を利用して猫好みの極小スペースをつくる、キャットドームやキャリーケース、段ボールを効果的に置く、などいろいろ試してみてください。
最後に付け加えると、愛猫の立ち入り禁止エリアへの侵入や脱走防止対策も肝心です。キッチンを独立させたり、玄関に内ドアを設けたり、外へ通じる経路をふさいだり、前もってリスクを回避しておくと、飼い主さん自身も安心して愛猫ライフを過ごせます。
まとめ
結論から言うと、猫が快適に暮らせる家とは、猫本来の習性に寄り添ってつくられたおうちのことです。今回の記事では、日光浴や高所移動、静かな音環境といった3つの要素を押さえておくべきポイントとして取り上げました。
本文でも触れましたが、それほど広くないスペースでも、工夫して立体的な空間づくりを心がければ、猫は機嫌よく遊び、元気に暮らしてくれます。
飼い主さんそれぞれの条件に照らし合わせながら、愛猫にとって幸せなおうちをぜひ見つけてあげてください。