ポタジェ “ほうきもろこし”のお正月飾りとミニほうき
今回は、“ほうきもろこし”を使ったお正月飾りと、ミニほうきづくりをご紹介。
このコーナーでは、季節ごとの野菜やハーブ、果樹、お花など、相性のよいコンパニオンプランツを組み合わせながら育てて楽しむ“ポタジェのある暮らし”を紹介していきます。お料理や花のクラフトも。
プロフィール
藤井 純子さん
「Pure Potager(ピュア ポタジェ)」代表。ポタジェ・アドバイザーとしてセミナー講師のほか、新聞・雑誌にて執筆活動を行なう。野菜ソムリエ、ハーバルセラピスト。
早いもので今年も残すところあとわずか。お正月の準備や大掃除など大忙し方の多いのではないでしょうか?
今回は、“ほうきもろこし”を使ったお正月飾りにもなるスワッグと、ミニほうきづくりをご紹介したいと思います。
ほうきもろこし(ホウキモロコシ)は、モロコシ属の一年草です。タネをまくと3カ月程度で2~3mに成長し、茎の先につけた穂を収穫して「座敷ぼうき」の材料に利用されます。クラフトの花材に活用するのもおすすめです。
ほうきもろこしのスワッグ3種類
①リース風アレンジ
野ブドウのつるをラフに丸めて輪をつくり、ほうきもろこしとラムズイヤー、白色の千日紅(センニチコウ)とコットン、ローリエの葉を組み合せたアレンジです(花材はドライフラワーにしたものを使用、以下同)。知人からいただいたローリエの葉が、とてもよいアクセントになってくれました。ローリエの葉に触れると香りが漂うのも素敵。
②ミニスワッグ
ほうきもろこしにコットンとラムズイヤー、千日紅を合わせたスワッグ。束ねた部分を隠すために利用したリボンが、可愛らしい仕上がり。小ぶりなスワッグは贈り物にも喜ばれそうですね。
③お正月用 玄関飾り
ほうきもろこしとタカノツメの朱色が引き立つように白色の千日紅と麦(ムギ)を組み合わせた、お正月らしさが漂うアレンジ。タカノツメは、「魔除け」「厄除け」「お守り」「幸運を呼び込む」という言い伝えがあり、麦には「富」「繁栄」「希望」など縁起がよい花言葉があるそう。リボン結びを2重にし華やかさも加えて、新年を迎えるお正月飾りにぴったりですね。
「ミニほうき」づくり
ほうきもろこしを収穫したら、可愛らしい「ミニほうき」もつくってみましょう。手軽につくることができて、普段使いにもおすすめ。また、ガーデニングの装飾アイテムとしても素敵ですよ。
[ 材料 ]
・ほうきもろこし 適量
・麻ヒモ
・布 約7cm(直径7cmほどの円形にカット)
そのほか、洗面器またはボウル、ハサミも用意しておきましょう。
[ つくり方 ]
1.まず、ほうきもろこしに付いている実を取り除きます。軍手や手袋をすると手が痛くなりませんよ。大きめの袋の中に実の部分を入れながら取り除くと実が飛び散らず、後片づけがラクになります。
2.実を取り除いたら、穂先を半日ほどぬるま湯に浸けてやわらかくしておきます。しなやかになり作業がしやすくなりますよ。浸けたあとは軽く水分を拭き取り、次の工程に移ります。
3.それでは縛っていきましょう。できあがりの束の量を4~5等分に分け、1つめの束を縛ります。
4.次の束と3を一緒に持って、ヒモが重ならないように3~4回巻きながら縛ります。この作業を繰り返して、束を大きくしていきますが、吊り下げ用のヒモ先を中に入れながら一緒に縛っていきしょう。
【Check!】縛ったところが緩まないように、しっかりと力を込めて引っ張りながら縛るのがポイント。
5.ある程度ヒモを巻いて縛ったら、布で覆う部分を少し残してほどよい長さに枝を切り揃えます。大きなほうきをつくる場合は、枝を長くしてもよいでしょう。
6.枝を切ったら、枝の切り口が見えないように布で覆い、端までヒモを巻いて縛ります。最後に、残しておいた吊り下げ用のヒモを結びます。
7.根本を押さえながら、穂先を切り揃えます。小さめにすると可愛らしいほうきに仕上がりますよ。
ミニほうきは、細かなところの掃除など実用的にも使用できますが、ほうきは「払う(祓う)」「清める(浄める)」など縁起がよいといわれています。お部屋のインテリアとして、壁なにど飾っても素敵ですね。もちろん、庭の装飾アイテムに活用するのもよいでしょう。
愛情を込めて育てた材料だけでリースやスワッグなどのクラフトをつくるひとときは、愛着が湧くのはもちろんのこと、一つひとつの植物に”育ってくれてありがとう”という思いが込み上げ、植物との距離が自然に縮まるように感じています。
次回は、「豆苗やスプラウトの育て方」をご紹介したいと思います。