都議選 10人による争いか 定数5の八王子市選挙区
任期満了に伴う東京都議会議員選挙(6月13日告示、22日投開票)まで、あと1カ月となった。八王子市選挙区では本紙の調べで現職5人、元職1人、新人4人の計10人が立候補の意思を示しており、定数5議席を争う情勢になっている。(5月17日起稿)
現職は東村邦浩氏(63・公明党)、青柳有希子氏(46・日本共産党)、伊藤祥広(しょうこう)氏(56・自由民主党)、須山卓知(たかし)
氏(44・無所属)、滝田泰彦氏(42・無所属)の5氏全員が立候補の意向を表明。元職は両角穣(もろずみみのる)氏(63・都民ファーストの会)、新人は馬場貴大氏(46・自由民主党)、細貝悠氏(32・立憲民主党)、須浪薫氏(63・再生の道)、與倉(よくら)さゆり氏(40・参政党)が名乗りを上げている。
現職は5氏
前回トップ当選の東村氏は7期目の挑戦。公明党中央幹事や都議会公明党幹事長など長年の実績から要役を担う。羽田空港と八王子を直結するエアポートライナーの実現や首都高・永福料金所の早期撤去など具体的な政策実現を目指す。
2期目に挑む青柳氏は、党都議団で取り組み実現したとする学校給食無償化やシルバーパスの値下げなどの実績を強調。バス・コミュニティバスの充実、シルバーパスや教育費のさらなる負担軽減、国民健康保険税の値下げなどを訴える。
伊藤氏は3期目の挑戦。実直に取り組んだ8年の実績を振り返り、さらなる防災・防犯対策の充実を掲げる。豊かな自然、産業の集積、交通の要衝を市のポテンシャルに掲げ、「これを磨き上げればもっといい街になる」と話す。
須山氏は3月に立憲民主党から離党し無所属で2期目を目指す。現職として「東京都障害者情報コミュニケーション条例」制定に尽力したことを強調し「とにかく手取りを増やす。都民の暮らしを支える施策が大切」と経済対策を重視する。
昨年7月の補選で都議に返り咲いた滝田氏は「八王子の課題解決のため都と市をつなぐ役割を果たす」とし、公共交通の充実を訴える。約2兆円増収した都税のチェックと多摩地域への還元を重視。政治倫理を取り戻す活動に取り組む。
元職1氏・新人4氏
2期を務めた元職の両角氏は「魅力的な世界都市・東京の実現」「国をリードする政策課題への取り組み」「都内自治体支援」が都政に必要な視点とし、子育て・ケアラー支援など昨年1月の市長選で掲げた政策を都政の立場から推進する。
馬場氏は14年間、八王子市議会議員として活動した知見を活かし、「選ばれる街」として八王子特区構想を提案。教育特区や医療特区、創業支援等を行うベンチャー特区、便利な行政手続きなどを謳うデジタル特区など大胆な挑戦を掲げる。
細貝氏は八王子市出身で、現在は目黒区議(1期)。「故郷のために働きたい」と党の公認候補に手を挙げた。「安心して暮らせるまちを守りたい」と地域公共交通の充実、テレワーク支援などによる可処分時間の増、物価高対策を掲げる。
須浪氏は香川県出身で市内在住。母子家庭で経済的に苦しいながら、複数の企業を経て東証一部上場会社の役員などを務めた。自身の経験から「努力が必ず報われる社会」を目指し教育環境の底上げや都政の効率化などを掲げる。
與倉氏は10年間の米国留学後、2020年に帰国。特別養護老人ホームや保育園での勤務を通じて健康寿命や予防医学の大切さを痛感。日本人としての自尊心教育や現場の声を尊重する社会福祉、自然環境保全や農業の活性化を掲げる。
決戦まで1カ月
選挙に向けて各陣営では事務所開きをするなど準備が進む。5月14日に市役所で開かれた立候補予定者説明会には、上記10陣営の立候補予定者本人や代理出席者のほか伊藤あゆみ氏(54・無所属)が出席した。事前説明会に出席しなくても立候補の届け出は可能、また出席した陣営が立候補を見送ることもある。
八王子市選挙区の選挙人名簿登録者数(25年3月時点)は47万2053人。前回の都議選(2021年)は定数5に対し10氏が立候補。投票率は42・94%だった。
都政へ民意を届ける5人が来月、選ばれる。