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【コラム】「新年明けましておめでとうございます」新潟県元副知事・中国運輸局長 益田浩

にいがた経済新聞

はじめに

皆様、新年明けましておめでとうございます。いかがお過ごしでしょうか。穏やかな年始をお迎えされていることを祈念いたします。

暖冬の予報でしたが、やはり雪が降るときはしっかり降りますね。災害のない一年になりますように。(※1月1日、石川県能登地区で最大震度7の地震がありました。新潟県内でも被害が発生しています。被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げます。一日も早く平常の生活に戻りますように、心からお祈りしております。)

初詣はどこに行かれましたか?私が新潟にいた頃は、年始に白山神社へ参拝していました。新潟市内では護國神社に参拝する方が多いのかな。

初詣に限らず、新潟では、湊稲荷神社(新潟市)、彌彦神社(弥彦村)、高龍神社(長岡市)、宝徳山稲荷大社(長岡市)、石動神社(小千谷市)、青海神社(加茂市)、西奈彌羽黒神社(村上市)、諏訪神社(新発田市)などに参拝しました。

特に、彌彦神社には山頂の奥院も含めて何度も訪れています。奥院に参拝後、NGT48の劇場公演で2回連続、最前列の席を引き当てたときはその霊験に驚きました。広島に赴任した後も、出雲大社、神魂神社など出雲神話にちなむ神社や、地元広島の厳島神社、塩屋神社など、中国地方各地の神社を参拝しています。私の願い事は沢山ありますからね。

国内では少子高齢化に歯止めがかからず、物価高で暮らしのゆとりが無くなり、政治不信も止まりません。海外でも、ロシアによるウクライナ侵攻が膠着状態となり、イスラエルとハマスの衝突から中東情勢は不安定化し、近隣の中国や北朝鮮の動向にも目が離せません。日本の国際的な地位の低下も顕著となっており、国内政治の安定と経済生活の向上が切に望まれます。

今年は、十二支でいうと辰年で、さらに十干は甲(きのえ)となり、両者を合わせた干支は甲辰(きのえたつ)に当たります。甲辰の年は成功や成長に繋がり、形を整えていく年と言われています。素晴らしい一年になって欲しいですね。

昨年の振り返り

昨年は私にとってどういう年だったか、公私取り混ぜて、月ごとの印象的な出来事を中心に振り返ってみます。1月はコロナ禍ではありましたが、沢山の新年互礼会や賀詞交換会に参加しました。

また、広島を舞台に行われる天皇盃・全国男子駅伝を初めて観に行きました。数年前から、年始の風物詩である全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)や箱根大学駅伝のTV中継をしっかり観るようになったので、目の前を知っている名前の選手が力走する姿に感動しました。

そのほか、広島のFMラジオであるFMちゅーぴーの番組イブニングストリームに初出演し、それ以降、約3ヶ月に1回、ゲスト出演の形で、広島の観光について語っています。STU48の歌姫・池田裕楽ちゃんとの共演です。

2月は杖道の昇段審査があり、2回目の挑戦で無事に四段に昇段しました。現在は週1回程度の稽古で、稽古不足を実感していますが、生涯武道として、今後も続けていきたいと思います。

G7広島サミットの開催まで残り3ヶ月を切った3月には、中国運輸局、中国地方整備局及び第6区管区海上保安部の国土交通省3官署のトップにより、サミット会場に近い広島(宇品)港で、合同の安全点検を実施しました。マスコミの関心も高く、多くの取材を受けました。

また、初めて島根県益田市を訪問し、中世の食再現プロジェクトに対して、中国運輸局長名で、中国地方観光振興アワードを贈呈しました。市内各所で、益田の文字を何度も目にするのは不思議な感覚でした。新年度となった4月は、隠岐諸島を初訪問し、2泊3日と駆け足でしたが、島内の3町1村を回りました。

隠岐ジオパーク推進機構の方に案内していただき、大変勉強になりました。なお、隠岐の一部で食べるアメフラシが食事の機会に登場しなかったのは残念です。さすがに遠慮されたのでしょう。フェリーで島根県に戻った後、そのまま、JR西日本の観光列車「天地(あめつち)」に体験乗車したのも良い思い出となりました。

5月はやはりG7広島サミットです。全国から数多くの警察官が動員され、広島市内中心部の至る所で警察官の列や検問ができていました。全都道府県警察のパトカーが広島に集結しており、原爆ドーム前に青森県警のパトカーが止まっていたときは思わず写真を撮りました。

サミット会議については、残念ながら、私自身がグランドプリンスホテル広島のメイン会場に入ることは無く、別会場で行われたベトナムと国土交通省のバイ会談に参加しました。

交通機関の安全対策などもあり、緊張感を強いられる日々でしたが、自分の居住地でG7サミットが開催されるという得がたい経験ができました。

6月は、JR西日本・芸備線の再構築に向けた動きが少しずつ本格化して、芸備線の沿線自治体をよく訪問して、首長と話をしました。また、5月に新型コロナウィルス感染症が5類感染症に移行したことを受け、広島を代表するお祭りのとうかさんやG7広島サミットで1ヶ月延期されたフラワーフェスティバルが街中で盛大に開催されました。私も会場を訪れ、日常が戻ってきたことを実感した月となりました。

7月には人事異動の可能性を覚悟していましたが、3代ぶりに中国運輸局長として2年目に入りました。この月は山口県岩国市にある獺祭の旭酒造を訪問し、蔵見学とともに、会長・社長と昼食をご一緒できたことが最大のイベントです。

8月は、鳥取県三朝町からキュリー祭への招待があり、あわせて、日本一危険な国宝と呼ばれる三徳山三佛寺投入堂を参拝してきました。かなり山道が険しいため、8月上旬に登る山では無いと登山開始してすぐに後悔しましたが、投入堂が視野に入ったときの感動はひとしおで、念願が叶いました。実はプライベートで6月に挑戦していたのですが、梅雨入りと重なり、断念していました。

9月は広島東洋カープの盛り上がりを受け、よくマツダスタジアムに通いました。

結局、昨シーズンは6回、球場に通い、5勝1敗です。なかなかの勝率だと思います。初めて松田元オーナーに球場でお話しすることができました。10月には、広島のご当地ナンバーであるカープナンバーが交付開始となり、交付セレモニーを開催したほか、松井広島市長などとともに、首相官邸の岸田総理にサンプルプレートをお届けして喜んでいただきました。

なお、「広島100」は、広島出身で、100代目の総理大臣、「729」は総理の誕生日にちなんでいます。

11月には、山口県萩市から萩時代祭りにお声かけいただきました。私は幕末・明治維新期の史跡巡りをするのが好きなのですが、長州藩初代藩主毛利秀就公に扮して大名行列に参加することができ、張り切って萩のまちを歩いてきました。

12月は、物流の2024年問題やJR西日本・芸備線の再構築協議会を巡る調整に時間を費やしました。前者では、年末年始の安全総点検でトラック事業者を訪問した様子が、トラックGメンの活動とともに、テレビ朝日系の報道ステーションで放映され、多くの方に視聴していただきました。

今年の抱負

中国運輸局長就任3年目となる今年の夏以降、どこで何をすることになるのか、なかなか見通せませんが、当面、物流の2024年問題への対応やJR西日本・芸備線の再構築協議会の関係にしっかり取り組んでいきます。

また、観光については、G7広島サミット以降、顕著に広島などへのインバウンド旅行者数が回復しており、2025年に開催される大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭などと連携して、G7広島サミットの効果を持続発展させていきたいと思います。

プライベートでは、引き続き、杖道の稽古とともに、中国地方をしっかり回りたいと思います。残念ながら、新潟へは、一昨年11月のトキ鉄スペシャルアンバサダー就任イベントで直江津を訪問した以降、ご無沙汰しています。

私がかつてえちごトキめき鉄道の社外取締役を務め、NGT48の佐藤海里ちゃん、三村妃乃ちゃんとトキ鉄のつなぎ役をした関係で、この就任式にゲストとして呼んでいただきましたが、仕事柄、交通機関を所管しており、いざというときの事故対応があり得るため、基本的には中国運輸局管内にいることとしています。そろそろ新潟市万代のNGT48劇場に顔を出さないと、メンバーに忘れられそうですが。

地元STU48の公演には昨年17回、行きました。もう少し行きたかったです。昨年はSTU48のメンバーと仕事をする機会が複数回あり、少しずつメンバーからの認知も増えてきましたので、STU48の推し活もしっかり頑張ります。実は1月1日に昼夜の2公演、予定が入っています。幸先良いですね。

それでは、あらためまして、皆様にとって良い一年となりますように。

益田浩

昭和61年3月私立修道高等学校卒業、平成3年3月東京大学法学部卒業。国家公務員Ⅰ種(法律)合格。平成3年4月運輸省採用。平成9年7月運輸省大臣官房人事課付(英国ケンブリッジ大学留学国際関係論)、平成27年7月自動車局自動車情報課長、28年6月大臣官房参事官(税制担当)などを経て、29年7月新潟県副知事。令和2年7月内閣官房内閣審議官(内閣官房副長官補付)、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官、令和4年6月国土交通省中国運輸局長。

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【コラム】「日本政府観光局バンコク事務所長の頃 ~次は大洪水」新潟県元副知事・中国運輸局長 益田浩

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