【60歳からの賢い投資術】いまからでも遅くない!投資デビューの方法
「貯蓄から投資へ」という流れの中で、60代になり「お金の貯め方・増やし方」だけでなく「賢い運用法」に悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。書籍『増やしながらしっかり使う 60歳からの賢い「お金の回し方」』(KADOKAWA)は、そんなシニア世代に向けた一冊。ライフプランニングと投資に精通した著者が、これからの時代に合った資産運用、年金の最適な受け取り方、そして大切な資産を長持ちさせるための「取り崩し方」を分かりやすく解説します。単に増やすだけでなく、人生を豊かにするための「賢いお金の回し方」のバランスを見つけるヒントが満載です。セカンドライフを安心して、そしてより豊かに過ごすために、ぜひご一読ください。
※本記事は横田 健一(著)による書籍『増やしながらしっかり使う 60歳からの賢い「お金の回し方」』から一部抜粋・編集しました。
60代はいくら、どうやって投資するか
60代以上でも投資デビューできるか
60代の方も、インフレによって購買力が下がるのを防ぐため、また資産寿命を延ばすために、投資はすべきだと思います。
経験がない方でも基本を守れば投資は十分可能。おもなポイントは次の3つです。
⚫数年以内に使う予定のお金は投資しない
⚫初心者はまとめて一気に投資しない
⚫投資先を幅広く分散させる
いくら投資に充てられるのか
ここからは、投資する金額の決め方や具体的な投資の方法をみていきましょう。
50代~60代前半など勤労収入がある間は、お金を次のように分けます。
1 ふだん使うお金(日常生活費)......生活費の1.5カ月分程度
2 とっておくお金(生活防衛資金)......6カ月~1年程度の生活資金
3 もうすぐ使うお金(ライフイベント準備金)......5年以内に必要となるお金
4 老後に使うお金(老後資金)......1~3にあてはまらないお金
1は日常的に使うお金ですから預貯金においておきます。
2の生活防衛資金とは病気や怪我で一定期間働けないリスクなどに備えるお金で、預貯金や個人向け国債など、円建て元本保証の商品で運用します。
3のもうすぐ使うお金は、教育費や車の買い替え資金などです。
それ以外は老後に使う予定のお金として分類し、この資金の一部を世界株ファンドなどで運用します。
たとえば現在58歳で、65歳まで働いて勤労収入で生活できるとすると、老後資金を使うのは65歳以降です。その場合、投資を開始して少なくとも7年間は売却する必要性はありません。
運用期間が長くとれるため、投資経験が豊富な方なら老後資金の全額を世界株ファンド
に投資してもいいのですが、はじめて投資する方なら、まずは老後資金の一部を時期を分
けて少しずつ投資していくといいでしょう。5年後には半分が世界株ファンド、半分が預
金など、少しずつ運用資産の割合を高めていくのがおすすめです。
多くの方は退職金を受け取ってから本格的に運用を考えるのですが、できれば退職金を
受け取る前に考え、実践しておくのが望ましいといえます。投資できるお金を預貯金に寝
かしておくのはもったいないですし、インフレリスクに負けてしまう可能性があるからで
す。定年まで待たずに手元資金を運用することで長期の運用ができますし、投資経験も積
むことができ、結果的にお金が増えていく可能性が高まります。
・本書の記載内容は、2025年4月時点の情報に基づいています。
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