「デトックス=毒出し」って本当?人体が持つ本来の“解毒力”とは【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】
デトックスって何?
体に入った毒は自然と排出される
美容や健康に関連した話題で取り上げられることが多い「デトックス(detox)」は、英語の「解毒(Detoxification)」に由来する略語です。体に入り込んだ有害物質や体内の代謝過程で生まれる老廃物を、施術や食事法などで取り除き、健康を促進する方法として広まりました。
こうした積極的に「毒出し」をする手法に目がいきがちですが、そもそも私たちの体には、毒性のある物質を分解して毒抜きをしたり、毒を弱めたりする機能が備わっています。こうした人体の活動システムに組み込まれた毒出しの作用こそがデトックスなのです。
体に取り込まれた毒性物質がどのようにして解毒されるのか、一例としてお酒に含まれるアルコールの分解と排出がわかりやすいでしょう。
食べ物の多くは腸で吸収されますが、アルコールは20%ほどが胃で吸収され、すぐに肝臓へ送られます。これは体がアルコールを毒物と見なしている証拠。一刻も早く解毒機能の要の肝臓で無毒化したいわけです。肝臓に送られたアルコールは、最初に猛毒物質のアセトアルデヒドに分解され、2度目の分解でようやく無毒の酢酸になります。その後、酢酸は水と二酸化炭素に分かれ、尿や汗として排出されます。お酒を飲むだけでも、知らない間に体内で解毒システムが働き、正常な体の働きを支えているのです。
体から毒がなくなるしくみ
解毒のしくみをお酒を例に紹介します。アルコールが体内で毒となり、
無毒化されて排出されるまでを追ってみましょう。
老廃物が体内から出ていく方法
体内の老廃物は主に便や尿から排出されますが、ほかにも汗、毛髪、爪などからも排出されています。「汗をかきにくくなった」「尿や便の色や形が違う」など、自分の体の変化をチェックしてみると、きちんとデトックスできているのかにも気がつけるかもしれません。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊