テレワーク中にも使える!組織を効率的に回すために知っておきたいテクニックとは?【心理学の話】
人数が多いほど手を抜く人間の心理を理解する
多忙を極めるプロジェクトは、スタッフを増員して効率的に作業を進めたいものですが、人数を増やすほど、ひとりひとりが発揮するパワーは減少するということがわかっています。
これは、ドイツの心理学者リンゲルマンがおこなった実験によって証明され、リンゲルマン効果と呼ばれています。リンゲルマンの実験は綱引きでおこなわれました。
1対1、2対2、3対3、8対8という構成で綱引きをしたところ、人数が増えるほどにひとりひとりが発揮する力が減ることがわかったのです。そう、人は、集団の人数が多くなればなるほど、働かなくなる、行動しなくなるということ。つまり、やみくもに人数を増やしても意味がありません。無意識のうちに「自分がやらなくても誰かがやるだろう」という気持ちが生じてしまうのです。
全員のパワーを集結させるなら、少人数のグループを構成し、グループごとに作業分担する方法が正解。少人数で働くことで責任感が生まれ、サボりや怠慢を防止にもつながります。
大都会の街中で人が倒れても誰も手助けしないけれど、人の少ない地域では誰かがすぐに手を差し伸べるという現象も心理学では解明されています。その場の人数が少ないほど「自分が何とかしなくては」という意識が働くのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』