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世代を超えた豪華競演でおくる、歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵』の配役が発表 Aプロ・Bプロの二通りで上演

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歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵』

令和7(2025)年3月歌舞伎座、松竹創業百三十周年『三月大歌舞伎』で上演される、通し狂言『仮名手本忠臣蔵』の主な配役が発表された。

松竹株式会社は、令和7(2025)年に創業百三十周年を迎える。この節目の年を記念して、歌舞伎座にて三大名作『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』を一挙上演する。歌舞伎の演目の中でも屈指の人気を誇る三演目は三大名作と呼ばれ、重厚でドラマチックな物語が長年にわたり人々の心を捉えてきた。数々の名優により上演を重ね、歌舞伎の様式美を湛えた洗練された舞台が今日まで伝えられている。歌舞伎座において、三大名作を一挙上演するのは「松竹百年」にあたる平成7(1995)年以来、実に三十年振り。時を超えて愛される三大名作を、世代を超えた豪華競演にておくる。

『仮名手本忠臣蔵』は三大名作の作者、並木千柳、三好松洛、竹田出雲により、江戸時代・寛延元(1748)年に書かれた作品。江戸で実際に起こった赤穂浪士の討入り事件を題材に、大星由良之助をはじめとする四十七士の仇討ちまでの困難や、彼らを取り巻く人間模様を鮮やかに描き上げた全十一段の物語。時を超えて愛される名作を、3月の歌舞伎座では通し上演する。歌舞伎座での通し上演は、平成25(2013)年の新開場柿葺落公演以来となり、今回は、Aプロ・Bプロと二通りの世代を超えた配役で行う。

物語の発端である『大序』と塩冶判官が高師直に刃傷に及ぶ『三段目』では、Aプロで尾上松緑の高師直、中村勘九郎の塩冶判官、尾上松也の桃井若狭之助、片岡孝太郎の顔世御前、中村扇雀の足利直義。Bプロでは中村芝翫の高師直、尾上菊之助の塩冶判官、尾上右近の桃井若狭之助、中村時蔵の顔世御前、中村扇雀の足利直義。

主君塩冶判官の思いを忠臣である大星由良之助が受け取るドラマチックな場面『四段目』では、Aプロで片岡仁左衛門の大星由良之助、中村勘九郎の塩冶判官、片岡孝太郎の顔世御前、坂東彦三郎の薬師寺次郎左衛門、中村錦之助の原郷右衛門、中村梅玉の石堂右馬之丞。Bプロで尾上松緑の大星由良之助、尾上菊之助の塩冶判官、中村時蔵の顔世御前、坂東彦三郎の薬師寺次郎左衛門、中村錦之助の原郷右衛門、坂東彌十郎の石堂右馬之丞。

早野勘平と腰元おかるの美しい舞踊『道行』では、Aプロで中村隼人の早野勘平、中村七之助の腰元おかる、坂東巳之助の鷺坂伴内。Bプロで片岡愛之助の早野勘平、中村萬壽の腰元おかる、坂東亀蔵の鷺坂伴内。

早野勘平と女房おかるの悲劇が色濃く描かれる『五・六段目』では、Aプロで尾上菊之助の早野勘平、中村時蔵の女房おかる、中村萬太郎の千崎弥五郎、尾上右近の斧定九郎、中村萬壽の一文字屋お才、中村歌六の不破数右衛門。Bプロで中村勘九郎の早野勘平、中村七之助の女房おかる、坂東巳之助の千崎弥五郎、中村隼人の斧定九郎、中村魁春の一文字屋お才、中村歌六の不破数右衛門。

遊興に耽る大星由良之助が仇討ちの真意を見せる華やかで劇的な『七段目』では、Aプロで片岡愛之助の大星由良之助、坂東巳之助の寺岡平右衛門、中村時蔵の遊女おかる。Bプロで片岡仁左衛門の大星由良之助、尾上松也の寺岡平右衛門、中村七之助の遊女おかる。

討入りの大立廻りも見どころの『十一段目』では、Aプロで片岡愛之助の大星由良之助、尾上松緑の小林平八郎、坂東亀蔵の竹森喜多八、坂東巳之助の寺岡平右衛門、中村錦之助の原郷右衛門、尾上菊五郎の服部逸郎。Bプロで片岡仁左衛門の大星由良之助、中村萬太郎の小林平八郎、中村橋之助の竹森喜多八、尾上松也の寺岡平右衛門、中村錦之助の原郷右衛門、尾上菊五郎の服部逸郎。

松竹創業百三十周年を寿ぐ通し上演、史実を凌ぐドラマが胸に迫る歌舞伎の最高傑作、『仮名手本忠臣蔵』に期待しよう。

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