『ウルフズ』ジョージ・クルーニー、公開縮小に「残念だ」 ─ 高額ギャラ報道も否定「これが基準だと思われては困る」
日本では劇場公開が中止になってしまった映画『ウルフズ』について、出演のジョージ・クルーニーも思うところがあるようだ。
マーベル・スタジオ『スパイダーマン』シリーズのジョン・ワッツ監督と、クルーニー&ブラッド・ピットがタッグを組んだ強力作。映画ファンから注目を集めていたが、本国アメリカでは一部劇場での1週間限定上映に縮小。この煽りを受けるようにして、日本では映画館での公開予定が中止となってしまった。
『ウルフズは』ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミアを迎えたが、監督のワッツはしたため欠席。クルーニーはピットらと共に会見に臨むと、公開形式が大幅に変更になったことについて言及。「一般公開を望んでいましたが、山あり谷ありでしたね。僕が『The Boys in the Boat(原題)』を撮ったときも、MGM向けに製作したら、最終的にAmazon配給となり、海外では全くリリースされないということになって、驚きました」と、2023年に限定公開された自身の監督作を挙げながら話した。
George Clooney on getting a limited theatrical release and then moving to streaming: “Of course it’s a bummer”
— Deadline (@DEADLINE)
クルーニーは会場に向かって「皆さんにも関係することです。我々はみんなこの業界にいて、コロナ禍以降、道を見つけようとしましたよね」と呼びかけつつ、『ウルフズ』については「残念です。もちろん、残念に思っています」と無念そうにコメント。「一方で、この映画を観てくれる人もたくさんいるし、数百館で上映はされる。でもやっぱり、大規模リリースになっていればよかったのに、と思います」と話した。
さらに、クルーニーらの出演料がいくらだったかを報じたNew York Timesの記事について「腕のいい記者が面白い記事を書いた」と皮肉。「彼女の情報源がどこかは知らないが、実際の給料は報道されている額より何百万ドルも少ない」と否定した。記事では、クルーニーとブラッド・ピットのギャラは3500万ドル以上(約50億円以上)だったと報じられていた。
「こんなことをわざわざ言うのは、これは業界にとって悪いことだから。これがギャラの基準なんだと思われては困る」と、業界の健全なあり方を望む様子のクルーニー。それだけに、大切な作品が広く公開されないという事態には思うところも多いだろう。
『ウルフズ』は2024年9月27日よりApple TV+で配信。
Source:Deadline()