ピックアッププレーヤー サッカー男子 進化が問われる九州大会、悔しさを糧にチームを引っ張る岡松愁人(大分2年) 【大分県】
大分は、昨冬の全国高校サッカー選手権県予選に続き、県高校新人大会も決勝で大分鶴崎に敗れた。勝利を目前にしながらも、あと一歩届かずに涙をのむ結果となった。大分のキャプテン岡松愁人(2年)は試合を振り返り、「前半からなかなか自分たちのプレースタイルを生かせず、流れをつかめないまま後半の終盤に失点してしまった。練習してきたことを発揮できなかったのが悔しい」と唇をかんだ。
岡松はその悔しさを糧に、キャプテンとしてチームを引っ張り続けている。チームの司令塔としての役割を担い、優れた判断力と精度の高いパスで試合を組み立てる。さらに、トラップの技術にも優れ、一瞬で相手を置き去りにするボールコントロールを誇る。
新チームの始動にあたり、岡松はまずフィジカルを鍛えた。「運動量を増やすために毎日走り込み、フィジカルを鍛えるために筋トレも取り入れた」。その成果は明らかで、冬を越えて体が一回り大きくなり、当たり負けしない強さを手に入れた。また、県外の強豪校との強化試合を重ねることで、試合中の判断力や守備意識の向上にも努めた。
チームの司令塔としての役割を担う岡松愁人
今週末から始まる九州大会を前に、岡松は静かに闘志を燃やす。「高いレベルの試合に挑み、自分たちにとって大きな経験にしたい。九州レベルでどこまで通用するのかも試したい」。キャプテンとしてチームを支え、10番を背負う者として攻撃をけん引する。「チームに安定感をもたらし、自分たちのサッカースタイルを最大限に発揮できるようにしたい」と力強く語る。
新キャプテンに任命されたのは、全国高校サッカー選手権県予選敗退後。「チームに影響を与えながら、勝利に導くキャプテンになりたい」。その言葉には、責任感と覚悟がにじむ。
「自分たちは挑戦者だが、県内では負けたくないという気持ちがある」と語る岡松。冷静で、焦る様子はみじんもない。試合の流れを見極め、緩急をつけた展開でチームをコントロールできれば、チームに勝利を呼び込むはずだ。
「自分たちのサッカースタイルを最大限に発揮できるようにしたい」と語る岡松
(柚野真也)