【東山区】お雛様と一緒に飾りたい「七條甘春堂」の和菓子の重箱
伝統技術を守りながら、それぞれの時代の文化を積極的に取り入れている和菓子屋「七條甘春堂」の雅な干菓子「重箱」をご紹介します。
豊臣秀吉が立ち寄ったとされる旧家
旅の基点となる京都駅周辺には、名刹も多数点在しています。その一つ、「千体千手観音立像」で有名は三十三間堂(蓮華王院)の近くに本店を構える「七條甘春堂」は、創業1865年(慶応元年)の老舗和菓子屋です。
幕末期に建てられた町家は店舗スペースを改装したとはいえ、“観光のついでにお買い物”というよりも、こちらをメインに行きたくなる店構え。
ショーケースやカウンターには、三十三間堂の祭礼行事の一つ「通し矢」に因んだ代表銘菓はもちろん、桜もちやコーヒーゼリー味の新しくて珍しい羊羹など、さまざまな季節の和菓子が並んでいました。
隣接する茶房「且坐(しゃざ)喫茶」は、坪庭を眺めながらお茶と和菓子がいただけます。
枠にとらわれない発想
素材は良質なものを選び、和菓子作りに欠かせない水は東山の湧水・清水「音羽の水」。そして、伝統に培われた技で暖簾を守り続けています。
伝統を踏襲しつつも、独創的な発想で「あっ!」と驚く和菓子も誕生しています。特に“食べられる”「抹茶器」(3,780円)は遊び心満載。本物と見間違えるような抹茶碗はお菓子でできていて、そのまま食べられるのはもちろん、実際にお茶を点てることもできるます。
2021年の秋には、ロゴやパッケージなどのデザインや商品をリニューアルし、現代のライフスタイルに合うように、少人数やひとりでも食べ切れる半箱のサイズが誕生しました。パッケージデザインは、シンプルでありながらも鮮やか。箱を開ける前から、何が入っているかワクワクさせてくれます。
よく見ると鳥のようなロゴは、鴨川が近いことから鳥の形をマークにしたそうです。ロゴが並んでいると、たくさんの鳥が風に乗って飛んでいるようにも見えました。
ひな祭りにお供えしたい和菓子
もうすぐひな祭り。雛人形を飾ったり、お祝いをしたりする家庭も多いと思います。ひな祭りを祝う時に、干菓子「重箱」(1,620円)も一緒にお供えしませんか?
「重箱」は名前の通り、二段のお重に和三盆や金平糖が入った雅なお菓子です。
和紙の箱を開けると、中には梅の花が描かれた赤色の二重の重箱が入っています。
上段には和三盆製「京の干菓子」が、下段には金平糖と生砂糖で作られた「松葉」が詰められています。
こよりをひらくと、半球のかわいい「京の干菓子」が。口の中で溶けにくく、和三盆ならではの優しい甘みをずっと楽しめました。
コリコリとした食感の「松葉」はニッキが入っていて、口に入れるとニッキの香りがふわっと広がります。ニッキ独特の苦みと辛みは、甘いお菓子のほどよいアクセント。
金平糖は直径5mmほどの小さいサイズで、食べるたびにカリカリと良い音がしました。
食べ終わった後の重箱は、我が家のひな祭りの飾りの一つにしようと思います。飾るたびにおいしさを思い出し、買い足してしまいそう…!
「七條甘春堂」の+αの楽しみ方
本店と京都タワーサンド(ニデック京都タワー内にある人気スポット)店では、和菓子作りを体験できます。季節の上生菓子4点のうち、1点は自分で点てた抹茶と一緒にいただけて、残り3点はお土産に。
私が訪れた時、ちょうど和菓子作りをされている方がいました。優しく丁寧に説明してもらいながらの和菓子作りなら、不器用な私でもできるかも。
※全て税込み価格
■スポット情報
店舗名:七條甘春堂
住所:京都市東山区七条通本町東入 西の門町551番地
電話番号:075-541-3771
営業時間:9:00〜17:30
定休日:1月1日
交通:市バス「博物館三十三間堂前」下車徒歩1分、JR「京都駅」徒歩15分