読書系インフルエンサー・ぶっくまさんが選ぶ「100分de名著」は?<物語で感情を揺さぶる×社会編>【NHK100分de名著キャンペーン】
NHK「100分de名著」シリーズを「マッピング」!
2011年の創刊から累計1000万部以上の発行を記録しているNHK「100分de名著」シリーズ。古今東西の名著を25分×4回の100分で読み解き、今の世の中を見通すためのヒントを得る構成が人気です。
今回、全国の書店で開催中の「100分de名著」フェア開催を記念して、『ひと目でわかる図解付き!「知る」を最大化する本の使い方』(翔泳社)の著者としても知られる、読書系インフルエンサー「ぶっくま」さんに、「100分de名著」シリーズの本を独自の軸の「ぶっくマップ」としてマッピングしてもらいました。
タイトルや作者は知っているけれども、手に取ったことのない「名著」が、別の角度から見えてくる「ぶっくマップ」。そのマップから、<物語で感情を揺さぶる×社会>タイプの本をご紹介します。
<物語で感情を揺さぶる×社会>タイプの本
小泉八雲『日本の面影』(読み解き:池田雅之)
日本人の優しさを愛する。
明治の日本、そしてそこに生きた市井の人々の姿を、深い愛情を持って描いた小泉八雲の『日本の面影』は、『怪談』と並び称される彼の代表作です。アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれたラフカディオ・ハーンは、なぜ諸国遍歴を経て日本に辿り着き、帰化して小泉八雲となったのでしょうか。「マルチ・アイデンティティ」の作家・八雲の目を通して、近代日本の歩みの意味を考えます。
萩尾望都 特集(解説:小谷真理 ヤマザキマリ 中条省平 夢枕 獏)
少女漫画の概念を変えた稀代のストーリーテラー。その先進性と深遠な哲学に迫る!
少女漫画史に燦然と輝くトップランナー、萩尾望都。半世紀にわたって、ファンタジー、ミステリー、SFなど幅広いジャンルを舞台に、実存、不条理、魂の救済、差別、家族の相克など普遍的な哲学的命題を提示し続けてきました。その深遠な世界観を、いずれ劣らぬ萩尾愛に満ちた4人の論者が語りつくします。大きな反響をよんだ番組「100分de萩尾望都」待望の単行本化です。
柳田国男『遠野物語』(読み解き:石井正己)
おとぎ話ではない。この世の現実である。
牧歌的な民話のイメージが根強い『遠野物語』ですが、実際には、現実世界を生きる人間たちの姿が生々しく活写されています。初版刊行の14年前に起こった明治三陸大津波の爪痕とともに、日本の古層の記憶を採録した古典を、今読み返す意味を探ります。
フェミニズム(解説:加藤陽子 鴻巣友季子 上間陽子 上野千鶴子)
「生きづらさ」を乗り越えるために。
NHK Eテレで放送された「100分deフェミニズム」が書籍化! 『伊藤野枝集』、アトウッド『侍女の物語』からハーマン『心的外傷と回復』セジウィック『男同士の絆』まで、豪華著者陣が名著の核心を読み解きながら、フェミニズムの真価を語りつくします。
集中講義 夏目漱石(読み解き:阿部公彦)
漱石の心身の「葛藤」とは──。
『吾輩は猫である』の「胃弱」、『三四郎』と「歩行」、『夢十夜』と「不安な眼」、『道草』と「お腹の具合」……。漱石の心身の「葛藤」に注目し、そのデビュー作から絶筆までを五感を駆使して読み解きます。
今回ご紹介した「名著」読み解きのためのNHK「100分de名著」シリーズは、全国の書店およびNHK出版のホームページからご確認いただけます。
2025年7月現在、抽選でオリジナル図書カードがもらえる&応募者全員が電子書籍が読めるなど、各種イベント盛りだくさんのNHK「100分de名著」シリーズフェアが全国の書店で開催中です。